チョコレートドーナツ|MOVIE WALKER PRESS
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チョコレートドーナツ

2014年4月19日公開,97分
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1970年代の実話を基に、育児放棄されたダウン症の少年を育てたゲイのカップルの姿を描くヒューマンドラマ。出演は、ドラマ『グッドワイフ』のアラン・カミング、「ノーカントリー」のギャレット・ディラハント。監督は、本作が日本公開初作品となるトラヴィス・ファイン。第11回トライベッカ映画祭観客賞他受賞多数。

予告編・関連動画

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

1979年、カリフォルニア。ゲイであることを隠しながら生きる弁護士のポール(ギャレット・ディラハント)と、シンガーを夢見ながらショーダンサーとして働いているルディ(アラン・カミング)が出会う。2人はすぐ惹かれ合い、恋に落ちた。ルディが暮らすアパートの隣に、ダウン症の子ども・マルコ(アイザック・レイヴァ)と薬物依存症の母親が住んでいた。ある夜、マルコの母親は大音量の音楽をかけたまま男といなくなってしまう。翌朝、ルディが騒音を注意しに隣に乗り込むと、小さくうずくまって母親の帰りを待つマルコがいた。ルディは助言を求めてポールが働く検事局に行くが、ポールは家庭局に連絡してマルコを施設に預けろと言い捨てる。失望したルディがアパートに戻ると、マルコの母親は薬物所持で逮捕され、マルコはお気に入りの人形アシュリーを抱いたまま、強制的に施設に連れて行かれる。翌日、ポールはルディに昨日の言葉を詫びる。2人はお互いが歩んできた人生をそれぞれ打ち明け、さらに深い結びつきを確信する。その帰り道、家に帰ろうと施設を抜け出したマルコが夜の街を1人で歩いていた。ポールとルディはいとこと関係を偽り、マルコと一緒に暮らし始める。マルコは初めて学校に通い、ポールはマルコの宿題を手伝い、ルディは毎朝朝食を作り、眠る前にはハッピーエンドの話を聞かせて眠らせる。2人はまるで本当の親子のようにマルコを愛し、大切に育てた。ルディは、ポールから贈られたテープレコーダーでデモテープを作り、そのテープがクラブオーナーの目にとまってシンガーの夢を掴む。3人で暮らし始めて約1年が経ったある日、ポールとルディがゲイのカップルであることが周囲にバレてしまう。関係を偽ったことが原因でマルコは家庭局に連れて行かれ、ポールは仕事を解雇される。今こそ法律で世界を変えるチャンスだというルディの言葉に、ポールは法を学んでいたときの情熱を取り戻す。そして、マルコを取り戻すための裁判に挑む……。

作品データ

原題
ANY DAY NOW
製作年
2012年
製作国
アメリカ
配給
ビターズ・エンド
上映時間
97分

[c]2012 FAMLEEFILM, LLC [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.4
  • みるみる

    4
    2020/5/7

    やっと見る機会がありました。すごく良かった。でも良かったと言っていいのかは分からない。1970年代の実話がベースだそうです。同じく'70年に起こった実話ベースの「ストーンウォール」を思い出しました。あちらは若者のエネルギッシュで熱い思いの作品でしたが、こちらは大人のやるせなさ一杯の作品。
    とにかく理不尽に傷つけられ、差別を受け、誰もが求め保証されるべき権利さえも奪われる。ラストにかけてはとても辛いです。手紙に同封した新聞記事に号泣。
    アラン・カミング演じる優しくて情熱的なルディは魅力的でした。
    邦題も良いですね。甘くとろけるチョコレートドーナツの味はきっと忘れられないと思います。

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  • シアターマスター

    4
    2019/2/12

    鑑賞するのは、これが二度目。
    結末を知った上でもう一度見るのは、本当に辛かった。

    ダウン症、ゲイと聞いただけで困難な行く末を連想してしまうのに、話の舞台が70年代というまだ社会からの差別や偏見の風当たりが強かった時代だからこそ、周囲からの理解を得る難しさが如実に表現されている。異性愛が〝普通〟で、同性愛は〝異常〟だと言われているような世間には、正義なんてものは存在しなかったのだろうか。
    最も大切だったのは幼い子供の幸せだったはずなのに。その子を決して見放さず、心からの深い愛情を注いだ彼らが〝普通〟ではなかったからという理由で、マルコの幸せは永遠に奪われてしまった。澄んだ心を持っていて、ハッピーエンドが大好きな彼は、いつだって自分の帰る家を求めていた。やっと居心地のいい場所を見つけて、幸せな時を過ごした。それが社会の権力で一瞬にして絶望の底へ突き落とされる。もう空しくて悲しくて、見ている側は泣くことしか出来ない。
    涙を流す代わりに、ラストシーンでルディは力強い歌声を披露する。その歌には魂と、マルコへの変わらぬ愛が込められていたに違いない。

    この作品の舞台である70年代から、40年以上が経ち少しずつ性的少数者などへの理解が深まってきている。
    けれど差別は未だ無くならない。
    時代は移り行くもの。〝普通〟であるべきという考えは、もはや時代遅れなのかもしれない。
    大事なのは、それぞれが生きたい姿と場所で生きていくこと。
    この作品は、改めてそれを教えてくれた。ずっと忘れられない作品。

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  • Movie Walkerユーザー

    5
    2018/8/27

    ゲイのカップルが、ヤク中の母親に育児放棄されたダウン症の子供を引き取って育てようとする話。辛い。やっぱり正義なんてない、と思わされてしまうけどそれでも闘うべきでそうせずにはいられないのが愛であってその姿はとても強く美しい。何の為の法律なんだ。歯がゆい。あと、話のメインの筋ではないけどやっぱり芸術って辛い時に打ち込みたくなる、支えになるものだしそういう時に出来るものこそ良かったりするよなあ、皮肉だなあと思った。

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