秋日和 デジタルリマスター|MOVIE WALKER PRESS
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秋日和 デジタルリマスター

2013年12月21日公開,128分
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夫を亡くした母と娘のお互いを思いやる気持ちを中心に、亡夫の友人たちが起こす騒動を描いたドラマ。監督は小津安二郎。里見とんの原作を、野田高梧と小津安二郎が共同で脚色。撮影は厚田雄春。出演は、原節子、司葉子、岡田茉莉子、佐田啓二、佐分利信ほか。小津作品の撮影チーフ助手を務めた川又昂監修による、4Kスキャニングによる最新のデジタル修復を実施したHDマスター。2013年11月23日より、東京・神田 神保町シアターにて開催された「生誕110年・没後50年記念 映画監督 小津安二郎」にて上映。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

亡友三輪の七回忌、末亡への秋子は相変らず美しかった。娘のアヤ子も美しく育ちすでに婚期を迎えていた。旧友たち、間官、田口、平山はアヤ子にいいお婿さんを探そうと、ついお節介心を起した。が、アヤ子がまだ結婚する気がないというので、話は立ち消えた。秋子は友達の経営する服飾学院の仕事を手伝い、アヤ子は商事会社に勤めて、親子二人郊外のアパートにつつましく暮している。たまの休みに街に出て一緒に過すのが、何よりのたのしみだった。母も娘も、娘の結婚はまだまだ先のことのように思えた。或る日母の使いで間宮を会社に訪ねたアヤ子は、間宮の部下の後藤に紹介された。後藤はアヤ子の会社に勤める杉山と同窓だった。土曜日の午後、間宮は喫茶店で、杉山や後藤と一緒にいるアヤ子を見た。後藤とアヤ子の間に恋愛が生れたもの、と間宮は思った。ゴルフ場で田口や平山に話すとアヤ子は母親への思いやりで結婚出来ない、という結論になった。秋子の再婚ということになった。候補者はやもめの平山だった。息子まで極力賛成されてみると、平山もまんざらではない。秋子を訪ねた田口は、亡夫への追慕の情たちがたい秋子にとっても再婚の話はもち出せない。アヤ子を呼んで説得したところ、アヤ子は母は父の親友と再婚するものと早合点して、母と正面衝突した。アヤ子は親友の百合子に相談した。百合子は田口、平山、間宮を訪ねると、その独断を責め立てたので、三人もいささか降参し、アヤ子は、一時は誤解したものの、母の知らない話だと分ってみれば、和解も早い。これから先、長く一人で暮す母を思って、二人は休暇をとって、思い出の旅に出た。伊香保では三輪の兄の周吉が経営する旅館があった。周吉は秋子の再婚にも、アヤ子の結婚にも賛成だった。その旅の夜、秋子は娘に自分がこれから先も亡き夫とともに生きることを語った。アヤ子と後藤の結婚式は吉日を選んで挙げられた。間宮も、田口も、平山も、ほっとした。ひとりアパートに帰った秋子は、その朝まで、そこにいたアヤ子を思うと、さすがにさびしかった。

作品データ

製作年
1960年
製作国
日本
配給
松竹
上映時間
128分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.5
  • たっかん

    5
    2014/2/26

    娘を嫁に行かせる母親と娘の物語であり、この映画を観て真っ先に思い出すのは同じ小津安二郎監督の『晩春』である。

    この『秋日和』の母娘(原節子と司葉子(綺麗!))は、『晩春』の父娘(笠智衆と原節子)を思い出す。というのは、誰が見ても当然でしょうか…。

    さて、この映画で印象的だったのは、なんといっても「ゆであずき」。母娘が2人っきり最後の旅行という状況で食して、インパクトあり。
    また、カラー映画だったので、「原節子の真っ白なマニキュア」も印象的。
    そして、ところどころで「小津のレッド」が散見されるあたりも印象的だったか…。

    母娘はもちろんだが、オヤジ3人組とその家族、チャキチャキ娘の岡田茉莉子などが楽しい物語を見せてくれる。
    受付嬢のチョイ役で出演の岩下志麻も忘れてはならない。

    心にしみいる娯楽作。小津安二郎監督の傑作。

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