大統領の執事の涙|MOVIE WALKER PRESS
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大統領の執事の涙

2014年2月15日公開,132分
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奴隷から大統領の執事にまで上り詰め、30年もの間、ホワイトハウスで過ごし、7人の大統領に仕えた黒人男性と彼の家族の姿をつづる、フォレスト・ウィテカー主演のヒューマンドラマ。34年間、ホワイトハウスに勤め、トルーマンからレーガンまで8人の大統領に仕えた実在の黒人執事ユージン・アレンがモデルになっている。

予告編・関連動画

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

綿花畑の奴隷として生まれたセシルは、ひとりで生きていくために見習いからホテルのボーイとなり、やがて大統領の執事にスカウトされる。夫の仕事に理解を示す妻に対し、長男は白人に仕えるという事を恥じ、反政府運動に身を投じるように。一方、次男は兄とは逆に国のために戦う事を選び、ベトナム戦争へ志願し、戦場へ向かう。

作品データ

原題
LEE DANIELS' THE BUTLER
映倫区分
G
製作年
2013年
製作国
アメリカ
配給
アスミック・エース(提供 カルチュア・パブリッシャーズ)
上映時間
132分

[c]2013, Butler Films, LLC. All Rights Reserved. [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.6
  • Movie Walkerユーザー

    4
    2020/6/30

    執事として使えること、人権活動をすること。
    やりたいことを親に認めてもらうこと。

    心の奥底が見えないほうがいいこともある。

    人権を獲得することの大切さがわかりました。

    理解しあうということが難しいことだと感じました。

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  • Esme

    4
    2018/8/25

    アメリカ南部の綿農家で奴隷だった少年が大統領の執事を引退するまでに起こった様々な社会事象を織り交ぜながらアメリカの黒人差別を垣間見ることができます。
    黒人を人ではなく所有物としていた時代に生まれ、白人社会でバーテンダー、執事を実直に勤めていた主人公は生きていくため白人社会に迎合し大統領の執事を務めることに誇りを持ちます。そんな父とは反対に黒人の自由・権利を学生の頃より運動する息子は互いに相容れず絶縁状態になります。しかし時代や周りの変化と共に主人公も息子の考えに同調できるようになり、黒人初の大統領が誕生したところで終わります。黒人差別の歴史は授業や映画で触れてきましたが、この映画を通し改めてアメリカ社会のひずみの根が深いことをよく感じました。驚いたエピソードの一つが黒人差別撤廃が社会的に唱えられた後も大統領官邸では、黒人の給与が白人より低く、昇進もできなかったことです。

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  • すすむA

    5
    2016/4/4

     実話にヒントを得た話だと言うが、黒人解放史を裏側から描いた非常に凝った作りの作品である。物語は1928年から2008年の80年間に及ぶ。「ハウス・ニガー」と蔑称されながらホワイトハウスに働く一人の黒人執事を通して、歴代の大統領たちの黒人政策を巡る「本音」の議論が筒抜けに伝わる仕組みだ。公共の場では「人は平等に作られた」という建国神話の「建前」しか話さない彼らだが、自分に仕える黒人使用人の前では、黒人嫌悪の表情を隠さない。
     「家具のように仕えろ」と教えこまれ、あくまでも職業的な冷静さと無関心を装う執事のセシル・ゲインズだ。嵐のような黒人公民権運動に共鳴してゆく息子たちの「急進的」な思想に初めはついて行かれない。ガールフレンドを連れてきた長男との晩餐の席で、『夜の大捜査線』の主演シドニー・ポアチェを黒人の手本だと持ち上げるセシルに対して、息子から「白人にとって都合の良い黒人だ」と反論され、激怒した父は彼等を家から追い出す。一部始終を見ていた妻が夫に向かって、同じシドニー・ポアチェ主演映画を引き合いに出し、「『まねかれざる客』ね」という「考え落ち」風なジョークもあるが、それが重大な伏線になっている。その長男はキング牧師から、「ハウス・ニガー」は黒人の能力が白人と同等であることを証明する立派な黒人解放運動の一環だと諭され、父に対する評価が変わる。次男は「人種差別がないから」と軍隊に身を投じてベトナムで戦死する。誰に対しても感情をむき出しにしないセシルも揺すぶられないではいられない。大統領たちは運動に押されて次第に政策を転換せざるを得ず、彼も彼のやり方でホワイトハウスの黒人使用人たちの待遇向上を求め続け、成功する。
     レーガン大統領夫人ナンシーの肝いりで晩餐会に客として招かれるが、白人客のなかで楽しめない。自分は単なる「白人にとって都合の良い黒人」のモデル役であるに過ぎないことを実感する。息子のデモに加わって、留置所に収監されるシーンは、ついに息子を理解するに至ったかと感じ、特に印象的だった。
     もう一つ、感心したことは、それにしてもアメリカ映画は、実在の大統領の姿を良くここまで暴露してしまうのか、その勇気に対する敬意である。日本だったら本人たちの抗議や取り巻きのたちの圧力をおもんばかって、映画界は作る前から萎縮してしまうだろう。なんだかんだと言われながら、アメリカの民主主義が羨ましい。

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