天使の処刑人 バイオレット&デイジー|MOVIE WALKER PRESS
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天使の処刑人 バイオレット&デイジー

2013年10月12日公開,88分
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シアーシャ・ローナンとアレクシス・ブレーデルというハリウッド期待の若手女優2人が、美しき殺し屋に扮したバイオレンス・アクション。いつも通りにお手軽なはずの仕事を請け負った2人が思いも寄らぬ事態に巻き込まれていく姿が描かれる。『プレシャス』でアカデミー賞最優秀脚色賞に輝いたジェフリー・フレッチャーの初監督作。

予告編・関連動画

予告編

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

ニューヨークでお手軽な仕事だけを請け負うバイオレットとデイジーはティーンエイジャーの殺し屋だ。ある日、彼女たちのアイドルであるバービー・サンデーの新作ドレスにひかれた彼女らは新たな仕事を引き受ける事に。自ら電話で殺してほしいと依頼をしてきたという中年男の元へ向かうが、それはいつもとは一味違う案件だった。

作品データ

原題
Violet & Daisy
映倫区分
G
製作年
2011年
製作国
アメリカ
配給
コムストック・グループ
上映時間
88分

[c]MV NEPENTHES. LLC MMXII ALL RIGHTS RESERVED [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.2
  • やまひで

    4
    2017/8/26

     尼僧姿の若い女性が二人ピザの持ち帰り用のパッケージを手に乗せて持って歩いている。尼僧が自宅でピザを食べるのかと不思議に思いきや、それはお届け物らしい。さて、誰かの自宅介護にために、わざわざピザを買ってきたのか、それにしてはピザが二枚とは多いのではと思いきや、あるアパートメントの入口で、いきなり宅配パッケージに隠したピストルを二人はぶっ放し、中にいた数人を派手に射殺、更には撃たれてもなお外に出てきた男に何発もの弾を発射する。それが、中々死なないのである... ことほど左様に、本来血生臭い場面であるはずが、そこに何となく滑稽さがある、出だしである。しかも、うら若き、神に仕ええる乙女が人を殺しまくるという異常な対照が心憎い。しかも、尼僧の一人は、風船ガムを膨らませながらの殺人である。この、不道徳性、否、非道徳性に、僕は「一発」でやられてしまった。そう、彼女等は『天使の処刑人』なのである。『天使の処刑人』、原題にはない、日本語訳のタイトル、蓋し、的を射ていて妙である。あるフランス映画の日本語題名に『髪結いの亭主』というのがあったが、それに匹敵する「銘」訳である。

     さて、この風船ガムを噛みながらの人殺しの尼僧がヴァイオレット。暴力のヴァイオレンスに頭韻を掛けたのではないかと思われる名前であるが、ブリュネットの髪の毛で、はしゃいでいる割には、どこかに陰のあるタイプである。一方の、デイジー。花の名前らしく、丸顔でブロンド。Daisyを辞書で引くと、すてきなもの、すてきな、という意味もあるらしい。このデイジーを、軽薄そうでいて、感受性の高い「すてき」な女の子とキャラ付けが出来るなら、それは、ヴァイオレットと対比して、後のストリー展開にやはり重要な意味付けがあるように思われる。

     ストーリーは、最初の、文字通りの火を噴くような激しい出だしが終わると、殆ど室内劇の様相を呈してくる。殺してくれと依頼を受けた「仕事」の斡旋屋から殺しの依頼を受けた「天使の処刑人」は、殺しの相手を待つ間に、殺されるべき相手のアパートメントにあったソファーの上で眠り込んでしまうのである。こうして、二人と、殺しの相手の中年男(James Gandolfiniが好演)との「交渉」が始まって、ストーリーは意外な展開を見せるのである。そして、脚本は、この室内劇的静謐な展開を単調化しないように、時々時間軸を入れ替える中々しゃれた捻りを見せたりする。

     調べてみると、脚本はGeoffrey Fletcher で、本人は監督も兼ねており、本作は初監督作品とのこと。さらには、フレッチャーは、元々は脚本家で、2009年の作品『プレシャス』で、アカデミー賞脚本賞を取っている人物。という訳で、さすがに、脚本がしっかりしている。しかも、上映時間88分と割と短めの映画にしては、ストーリーのエンディングをオープンにしてあるのも、監督のストーリーの内容に対するある種の「節操さ」を感じさせる。

    撮影は、バニヤ・ツァーンユル(Vanja Černjul)。映画の中に時々ワンカットで入ってくる、下から見上げての、メタリックな色の摩天楼の絵は、このクロアチア出身のキャメラマンのセンスの良さを示して、これまた、この佳作の質を上げている。

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  • 3
    2013/10/8

    子供の特権の危険な残酷さを持った女の子。
    ドレスが欲しいから・・って人を殺しに行く。・・でもどこかのニュースで聞いたことありそうな動機でしょ?

    殺し屋の仕事もゆるいんだ。
    見知らぬ他人をいきなり銃で撃つからやり遂げられる。
    関わってしまったら、動揺する弱さもある。

    ターゲットがまた、やりにくいタイプよね。二人にとっては、パパみたいな感じ。
    話を聞いてくれて、遊んでくれる。

    設定は緩いし、時々ファンタジー。でも、そういう子たちだから、次何やらかすか‥ってドキドキします。
    唯一気がかりな仲違いしている娘のような子たちが表れてターゲットにとっても束の間の安らぎだったかも(殺し屋だけど)って思えるニクイ作りです

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    ネタバレあり
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