しわ|MOVIE WALKER PRESS
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しわ

2013年6月22日公開,89分
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平成23年度の第15回文化庁メディア芸術祭マンガ部門で優秀賞に輝いた、スペインの漫画家パコ・ロカの同名作を、『東京オンリーピック』にも参加し、若手アニメーターとして注目を浴びるイグナシオ・フェレーラスが監督した長編アニメ。認知症で養護老人施設に送られた老人の姿を、手描きによる温かいタッチで描き出す。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

エミリオは認知症の症状が見られるようになり、養護老人施設へ。そこにはお金にうるさい同室のミゲルや、アルツハイマーの夫モデストの世話をする妻ドローレスなど、様々な人々が暮らしていた。そんなある日、モデストと薬を間違われたことで、エミリオは自分がアルツハイマーであると気付き、ショックから症状が進行してしまう。

作品データ

原題
ARRUGAS
映倫区分
G
製作年
2011年
製作国
スペイン
配給
三鷹の森ジブリ美術館
上映時間
89分

[c]2011 Perro Verde Films - Cromosoma, S.A. [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.0
  • ぽんぽこやま

    3
    2013/7/15

    「老い」をテーマにした作品で、高齢者が家族に毛嫌いされてしまうところからはじまるこの物語は、介護施設で出会った2人の人間のお話。
    自分のことは自分でしたいと思ってはいても、日に日に衰えていく。高齢者の葛藤。社会からの疎外感。自分への絶望感。
    でも、暗いお話ではないんです。見終わったあとはあたたかい気持ちになれました。
    施設での「生活」を描いている作品なので、すらすらとお話は進んでゆくので、そこまで「老い」への悪いイメージにとらわれすぎないで済むのかもしれない。
    なかなかここまで「老い」についてのみの映画もすくなのでは?

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    ネタバレあり
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  • まこと

    3
    2013/7/4

    さすがに、これを知らずに観る人はいないでしょうが…老人がたくさん出てくるアニメですw
    養護老人施設、いわゆる老人ホームが舞台ですから、色々なお年寄りが出てきますが…まあ9割ぐらいはボケてますねw

    主人公は、その老人ホームの新入りで…本人には自覚がありませんが、軽度のアルツハイマーを患っています
    その彼の目を通して、淡々と、老人ホームの奇妙な日常を描いてく感じの作品です
    全体的には明るいコメディーなので、テーマの割に重苦しさは感じませんが…ドラマとしての盛り上がりも、特にないですねw

    最終的に…ここには何の救いも無いんだな…という感じです
    日々の生活の中に夢や希望がある訳でもなく、もちろん明るい未来がある訳でもなく、みんなで音楽やるwとかの生き甲斐もありません
    ただただ、現実とどう付き合っていくか…そういう淡々とした話です

    でも…その中に、何を見出すかは、観る人次第ですからね
    施設の中で生まれた小さな友情や温かさを微かな救いと感じるのか…それとも、やはり絶望しかないのか…
    誰にでもいずれは訪れる、老化や認知症という、決して歓迎できない現実に対して、何かしらの気付きを得る事はできるかもしれません

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  • k-movie

    4
    2013/7/2

    重苦しいテーマですが社会派作品のような強い問題提起はあまりなく、淡々と描かれる老人たちのコミュニケーションから徐々に介護施設の奇妙な秩序が紐解かれてゆきます。
    社会問題や政治問題といったお国柄の事情を過剰に絡めていないが故に、日本人でもすんなりと共感できる作品で楽しめました。

    夢を見るか(痴呆を受け入れるか)・現実を見続けるか(食い止める努力をするか)…といった瀬戸際に立たされた老人たちの静かな戦いが展開されてゆく様はある意味サバイバルゲームのようでもあり、映画としての描き方が非常に巧みだと感じました。

    テンポ良く淡々と進むのも好印象ですが、後半はやや長尺な演出で間が悪くなってきます。
    個人的には無理に演出重視のCG表現を挿入したりせずに淡々と描き切った方がすっきりまとまって良かったんじゃないかなと。。。

    シンプルな絵柄は一見すると絵本のようですが、シーンに応じて非常に繊細で豊かな感情表現を描き分けるテクニックは見事!
    記号化されたパーツで喜怒哀楽の表現を手軽に量産する日本製のアニメーションや、舞台演劇のようなオーバーリアクションを得意とするディズニー作品などとは別のベクトルで発展し、そこに高度な作画技術を垣間見ることができる希有な作品です。

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