十一代目市川海老蔵
センノリキュウ
織田信長、豊臣秀吉に仕えながらも、その圧倒的な美意識が人々から認められた、希代の茶人・千利休。彼の知られざる若き頃の恋にスポットを当てた、山本兼一による直木賞受賞小説を市川海老蔵主演で映画化したラブストーリー。利休が実際に使用したとされるものなども含め、数々の茶の名器がスクリーンを彩る。
※結末の記載を含むものもあります。
豊臣秀吉の怒りにふれ、千利休は最期の時を迎えようとしていた。妻・宗恩はこれまで夫に対して感じてきた疑問を投げかける。それは“利休が秘かに誰かに思いを抱いていたのではないか?”というもの。確かに若かりし頃、色街に入り浸っていた利休は高麗からさらわれてきた女に心を奪われ、その出会いは彼に大きな変化をもたらすものだった。
センノリキュウ
ソウオン
オダノブナガ
トヨトミヒデヨシ
オサン
イシダミツナリ
ホソカワタダオキ
ホソカワガラシャ
タケノジョウオウ
キタノマンドコロ
タエ
チョウジロウ
センノヨヘエ
コケイソウチン
コウライノオンナ
ヤマノウエソウジ
監督
脚本
原作
音楽
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
製作
プロデューサー
プロデューサー
プロデューサー
協力プロデューサー
キャスティングプロデューサー
アソシエイト・プロデューサー
撮影
照明
録音
美術
音響効果
編集
助監督
スクリプター/記録
衣裳デザイン
音楽プロデューサー
ライン・プロデューサー
[c]2013「利休にたずねよ」製作委員会 [c]キネマ旬報社
正直、私は茶の世界のことは門外漢なものですから、たぶん信長・秀吉も私と同じ気持ちを抱いたのであろうな、と、かすかな疎外感を抱きながら観ていました。
利休の所作はあくまでも美しく、しかし利休の心はあくまでも醜く、その描きわけが見事だったと思います。
千家3派が協力していますが、映画によって始祖の心のギラギラとした醜さを描くことになるとは、思ってもいなかったのではないでしょうか。
時代考証に関しても、浅さが目立ちます。
利休の思い人が朝鮮人だったというくだりは、「取ってつけた感=嘘っぽさ」がアリアリとしており、ストーリーの面白さを半減させてしまっています。
トウガラシ料理が彼女との重要なエピソードとなるわけですが、トウガラシが朝鮮に伝わったのは、誰でも知っているように、もっと後の時代です。
また黄金の茶室は利休が設計したもの。
その黄金の茶室を批判する利休って何?
つまり自分で自分の尻を蹴っ飛ばすお話でしょうか。
理解不能でした。
野心にギラつく心の動きを目玉の力によって表現し尽くし、美しい所作で茶を立てる海老蔵の演技力に対し、★4つ。
※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。
決してハッピーエンドではありませんが、その切なさもまた、この映画らしいと感じました。
市川海老蔵さんと市川團十郎さんの親子共演が観られる作品でもあります。出演者もかなり豪華なので、是非ご覧になってみて下さい。