リンカーンのレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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リンカーンのレビュー・感想・ネタバレ・評価

2013年4月19日公開,150分

ユーザーレビュー

3.4
  • ノリック007

    5
    2ヶ月前

    映画は、ゲティスバのーグ演説の再現で始まり、第二次大統領就任演説で終わります。

    時代は古く、日本では幕末の時期に当たります。
    幕末の日本では、少数の人々が密室で決定し、戦争で決着させました。
    幕末の頃のことは、正確にはわからないので、教科書でさえ恣意的に記述されている状態です。
    現在の日本は、少数の人々が首相を密室で決定し、形だけの総裁選挙を行うだけで、なぜ首相に選ばれたのかについては推測にすぎず、どのようなことが行われていたのかを知ることさえできません。
    現在の日本は、法律について会議で議論せず、記録に残らず、強硬採決しているので、どのような議会工作をしているのかさえ分かりません。
    日本は、幕末の頃と現在とで違いはなく、進歩も、進化もありません。

    米国の政治と戦争に関する映画です。
    日本とは違う米国の政治についての知識と、日本ではない米国の地理に関する知識が必要です。
    リンカーンが置かれている政治状況と戦争状況を理解し、リンカーンが行ったことが理解できないと楽しめない映画です。
    米国では、会議で議論し、記録し、採決しているので、正確に当時のことがわかります。
    ジョリー夫人は、リンカーン大統領に、自分の意見を、空気を読まず、忖度することなしに、率直に自分の意見を述べています。
    政策に対して自分の意見を持っている日本人はいるのか、首相に対して言えるのか、日本の首相は、有権者の政策に対する意見を聞き出すことができるのかと考えさせられるシーンです。
    議会工作は、理解できれば、楽しく鑑賞できます。

    リンカーンの有名なゲティスバーグ演説と第二次大統領就任演説を知らないと何も感じることはできないです。
    高木八尺・斉藤光訳『リンカーン演説集』を購入し、読んでみることをお勧めします。
    映画を鑑賞するだけでは、理解できないので、分からないことは、分かるまで自分で調べる必要があります。
    色々なことが理解できるようになると、リンカーンの何気ない一言一句が、名セリフになり、心に響きます。

    複雑な時代だからこそ、「我々は、始まりは等しい、それが原点だろ。差がない、それが公平さだ。それが正義だ」という原点に回帰するべき「今」観るべき映画です。

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  • お水汲み当番

    2
    2020/7/29

    映画のストーリーは、「奴隷解放法(憲法改正案)を通すために、賄賂などを使って反対派の議員を切り崩し工作したこと」に終始しており、日本人には、「はぁ……。これはいったい面白いんですか?」みたいな感じでしょう。

    米国人以外には、まったく興味を持たれない仕上がりになったことについて、きっとスピルバーグ監督も危惧していたのでしょう。
    映画が始まると同時に、本人がノコノコ画面に出てきて、最初に「日本の皆様へ」みたいなことを言っています。

    監督が口で作品の言い訳をする時点で、映画として「負け」なんですけどね。

    リンカーン大統領について、あらためて学び直すきっかけには、なるかも知れないです。

    大統領役も、奥さん役も、現実の写真とウリ二つ。
    監督が、アメリカ人の記憶の上書きを狙ったのであれば、それは成功しています。
    アカデミー賞を取るのも当然かも知れません。
    大統領の名言集みたいなのも、あちこちに散りばめられていますし。

    ただし、あくまで日本の映画館で日本人が見る評価とすれば、★★評価が精一杯。

    リンカーンは単純に偉いわけではありません。
    彼が主導した、大規模・執拗かつ徹底的なインディアン大虐殺。
    映画ではスルーしていますが、インディアンに対してはリンカーンは本当に残忍きわまりなく、血塗られた暗黒の大統領であったという史実も、ここで指摘しておかねばならないと感じています。

    インディアンの土地に侵攻する→インディアンと戦争になる→条約を結び土地を取り上げる→だけど代金はいつまでたっても払わない→インディアンが暴動を起こす→虐殺する。
    これの繰り返し。

    虐殺を主導したのがリンカーンです。
    代表例が、
    1862年の「ダコタ・スー族戦争」→虐殺・追放とか、
    1864年の「ナハボ族強制収容」→虐殺・500キロの死の行進とか。

    彼の祖父がインディアンに殺されたことが一つの原因らしいですが、こういう卑劣な暗黒面をないものとして「正義の味方リンカーン」を描いても、ねぇ。

    リンカーンにだけは、「法の下の平等」なんてことを口にしてもらいたくなかった。
    それは、偽善なのですから。

    ※告知※ 今後、私のレビューは「映画コム」のほうに順次移行し、ムービーウォーカーに書いていたものは、移行終了後に削除することにしております。ご了承ください。

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  • ns_hind

    4
    2013/9/28

    1865年奴隷制度を巡る南北戦争末期に憲法修正案の通過の為に尽力するリンカーン達政治家の話。

    信条もしがらみもある老人達が仕掛ける政戦両略は単なる票取り合戦以上に感動的。

    良かったです。

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  • 3103

    2
    2013/8/27

    奴隷制度を廃止させた米国大統領のリンカーン。それについて詳しくないので、詳細はともなくその時代背景や流れを知るきっかけとなった。

    ダニエル・D・ルイスは『ギャングオブニューヨーク』でデカプリオの天敵役に出演していたことで初めて知った。そのときのギャング役もピッタリであったが、今回のリンカーン役はそれ以上にマッチしていたと思う。何といっても顔つきや容姿が似ていて、演技ではリンカーンという人物を上手く表していたと思う。(リンカーンは子ども好きなため、微笑むときにとても優しい顔をするというイメージが個人的にある)

    ただ、伝記映画なため、映画としての素晴らしさは少々かけていたと思う。投票数が上回った瞬間のシーンは自然と鳥肌がたち感動したが。

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    ネタバレあり
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  • cherry

    0
    2013/7/8

    リンカーンと言えば、小学生の時伝記を読んだ記憶があるくらいかなぁ。

    南北戦争のシーンから始まった。
    激しい戦争ものではなく、憲法修正が可決されるまでの話。

    リンカーンや国務長官やアクの強そうな共和党議員やロビイストたちが票を確保するために奔走する。
    堅苦しいだけでなく、時々クスッと笑わせてくれる場面もあって、重い内容だけれど、肩がこることなく観ることができた。

    リンカーンを演じたダニエル・デイ=ルイスがリンカーンその人に見えた。

    久しぶりに観たリンカーン夫人を演じたサリー・フィールド
    良妻なのか悪妻なのかなんだかなぁ・
    可決されて、その後南北戦争が終結し、二人で馬車の中で「旅行にでも行きたいわね」と語り合うシーンはいい夫婦だったね。
    その数日後に暗殺されてしまうなんて、あまりに切ない。

    トミー・リー・ジョーンズがまたいい味出してた。
    最近はコーヒーのCMでしか観てないけど。
    彼が民主党の輩とやりあうシーンはスカッとしたわ。

    激しさを秘めた深い映画でした。

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  • saiko

    3
    2013/5/18

    淡々としたヨーロッパ映画でも楽しくみれる自分でも眠くてつらかった作品
    スピルバーグが嫌いになってしまった・・

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  • yendou

    2
    2013/5/16

    2009年がリンカーン生誕200年だったことや、大統領選もあったことも踏まえ、リンカーンにまつわる映画がここ2、3年多かったように思います。この最終章ともいえるのが、このスピルバーグ監督の「リンカーン」。長引く南北戦争下、戦争の終結と奴隷解放宣言に基づいた関連法を下院議会で可決されるまでを描いた作品となっています。

    スピルバーグというと、幼い頃に両親が離婚していることもあり、とくに”失われた父性”というのが作品の中心にあると盛んに言われています。このリンカーンは逆に父性が前面に出た作品ともいえ、特に息子たちを守り、引いては戦争で失われていく多くの若い命をどう救うかに重きを置いて描かれていきます。冒頭の兵士への語りかけ、中盤で息子を戦地に行かすまいと苦心する様は特に重点化して描かれていることに象徴されています。

    でも、そうしたスピルバーグらしさを感じるのは少しだけで、大半は奴隷制度を撤廃するために苦心する政治家リンカーンを描いた作品ともいえるでしょう。メインは、議会でどう多数派工作を図るか奔走する人々を取り上げた政治劇でもあるのです。アメリカ人ならバックグラウンドにある共和党、民主党の考え方や、南北の対立、それぞれの政治家たちが置かれている立場が理解できるのかもしれないけど、日本人から見ると、そうした政治家たちの姿に共感できるところがあまりに少ない。単なるロビー活動劇にみえて仕方ないのです。

    とかく政治は時代の流れや空気に大きく左右されることはよく分かりました。ダニエル・デイ=ルイスのアカデミー賞主演男優賞受賞をはじめ、各賞を受賞・ノミネートされているだけの役者の力量は分かりますが、作品自体に心揺さぶられることがなかったのが何とも惜しいところです。

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  • ck

    5
    2013/5/14

    民主制度の手続きを踏んで奴隷制に終止符を打った。歴史教科書で読むと簡単そうに見えるこのプロセスはどんなに想像絶するほど困難な道のりだったか、この映画ではよく描かれている。内戦や家族からのプレッシャー、何重もの苦しみを背負っても、実現したいことを実現させたリンカーンの強さに感動した。

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  • lotusq

    2013/5/13

    リンカーンの映画なら有名なスピーチのシーンや暗殺のシーンが出てくると思いきや、そういった場面がなく、偉業を達成させるために地味に努力するリンカーンが描かれていた。本当に素晴らしい映画だった。

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    ネタバレあり
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  • k-movie

    3
    2013/5/7

    どこまでが史実でどこからが脚色されたドラマなのか分かりませんが、分かりやすく言えば政治の舞台裏・・・票取り合戦の話ですね。
    リンカーンの伝記ではないので観ていない方はご注意を。

    内容は私が日本人ということもあり、アメリカ史における歴史的瞬間にかける思い入れもないので、刻々と近づくタイムリミットへの緊張感や舞台裏での駆け引きといった部分にあまりスリルを感じることもなく、正直「政治家なんてどこも同じなんだな」くらいの感想でした。

    むしろ印象的だったのはリンカーンの芝居がかったとも言える会話の妙。
    何かにつけてたとえ話で切り抜ける交渉術は時にユーモラスでありながら、時にはシュールな様相も呈しています。
    たとえ話そのものは正論で真理をついているものの微妙にその場の議題とはすれ違っていたりして、論点を差し替えつつも相手を説得させてしまう妙技こそが彼にしか持ちえないリーダーシップの才だったのかもしれませんね。
    (ほとんどは良いエピソードなんですけどね。あまりに強引なたとえ話もあったので…あれはホントに実話なのだろうか。スピルバーグのコミックセンスも感じてしまいます)

    シリアスな内容でもスピルバーグ流はそのままに、リラックスしながら楽しめる作品です。

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