希望の国のレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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希望の国のレビュー・感想・ネタバレ・評価

2012年10月20日公開,133分

ユーザーレビュー

3.6
  • まこと

    3
    2013/4/5

    池袋新文芸坐で震災関連の作品3本立て
    併映は金子修介作品2本、『Living in Japan』と『青いソラ白い雲』です

    この作品、世間の評価が割と高いようなので、機会があれば観たいと思っていました
    しかし…正直、どこが良いのか、僕にはさっぱり分かりませんねぇ

    震災関連の作品ではありますが…3.11を直接描くのではなく、そこから数年後の長島県を舞台にするという、仮想的な近未来を描いています
    福島の原発事故を過去の事件と捉える所に、この映画の面白さがある訳ですが…正直、その設定って、十分に活かされていましたかね?
    この作品で描かれている事を3.11と置き換えても、何も変わらないような気がするんですが…
    過去の教訓が活かされていない仮想日本…っていう設定は、一体、何のためにあったのでしょう??

    避難区域との境界に位置する二組の家族、この設定はなかなか面白いですね
    監督が取材した中に、自宅の庭を境界線で分断された家が実際にあったそうです
    ほんの数メートルの差で避難が必要、不要と判断される…こういう、現実に存在する不条理を取り上げるというのは面白い試みだし、積極的にやって欲しいと思います

    しかし…その後の展開は、ちょっとやり過ぎでしょうw
    あまりに行き過ぎて、もうギャグとしか思えない所が随所にあります
    隣のお客さんなんて、5分に1回ぐらい失笑してましたよw
    いっそ、こういう超ブラックで不謹慎なコメディなんです!って言い切ってくれれば、まだ納得も行きますがw
    そうじゃないなら…この映画は、ちょっと方向性を間違っているとしか思えません

    特別、重苦しさを感じるほどシリアスな作品ではありませんが、爽快感も無ければハッピーエンドもありません
    それよりも、不快感の方が、はるかに大きく、そして、それは最後まで解消されませんw
    老夫婦のラストの展開は、まあ何となく予想はしていたものの、その方法には愛情や優しさを感じられません
    ただセンセーショナルに仕立てただけのように感じてしまうのは、きっと、僕だけではないでしょう

    そして…最後まで、何を言いたいのかも、よく分かりませんw
    いったい、この映画には、どんなメッセージが込められていたのか…

    もしアンチ原発を啓蒙する意図があるのであれば、商業映画として公開するという形態自体、間違ってる気がしますし
    だって…この映画を自ら進んで観ようって人は、その程度の事、とっくに考えてるでしょw

    とりあえず、キャスティングが良い事だけが救いですね
    この作品には3組の男女が登場しますが、特に老夫婦役の夏八木勲と大谷直子は良い味を出しています
    大谷直子などは、アカデミー賞にノミネートされたエマニュエル・リヴァに匹敵する名演技じゃないでしょうかw

    まあ、キャスティングが良く、最後まで飽きずに観られた事を評価して☆3つにしておきます
    でも、今は3.11関連の映画が、メジャーでもインディーズでも大量生産されていますので、特にこの作品を観ないといけない理由も思い付きません
    残念評価を付けている方のレビューにもありますが、この作品には、ドキュメンタリーを超える何かがあるのでしょうか?

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  • どすん

    5
    2013/2/3

    原発問題を正面からとらえた映画です。

    見終わった後にこのタイトルの名前のことを連想できるけど・・・
    ちょっと、行き場のない悲しみの映画です。

    3.11の大震災でそこから強制退去となりバラバラとなってしまった家族の映画です。

    昔ながらの土地、人付き合い・・・それを断ち切ってまでバラバラになってしまったあの事件。
    そんなどんなことがどんなふうに起きていったかを酪農を営む一家の目線で語られていきます。

    映画って後世に残すべき映画、人に語り伝えられる価値ある映画ってのがあると思います。
    その理由として、文学作品だから、ミュージカルとして・・・
    って理由は様々だと思います。
    この映画のもつ価値も言わずもがな、それだけ広くの人に見られる映画だと思います。

    福島で原発事故が起こった数年後、舞台は長島県大桑町。
    原発の町。

    そこで酪農農家を営む小野一家。
    父、泰彦、母、智恵子、息子の洋一とその妻いずみと暮らしていた。
    そんなある日、長島県沖で地震が起こる。

    泰彦は原発のことを気遣う。
    ラジオ、町内放送に耳を傾けるがそんな連絡もない。
    大丈夫だったんだ・・・と自身に思い込ませる。

    翌朝起きてみると政府の車が自分の家の庭に。
    原発が爆発し自身の家の庭がちょうど20km境界値でそれよりも内側にある世帯の避難が命じられる。
    自分の家の向かいにある鈴木家は家を追われるように退去させられる。
    その向かい側の小野家は強いられない。
    不安になりいずみ。

    泰彦はこれからのことを考えて洋一といずみにここから離れるように伝える。
    妊娠が分かったいずみは放射線対策に周囲から異様にみられるようになる。

    一方鈴木家は息子ミツルの彼女ヨーコが鈴木家に遊びに来ているときに被災したため家族探しを日課としていた。ヨーコの実家は港付近であったため津波での被害で消息不明になっていた。
    しかし、その場所も、小野家も原発の制御ができずに避難地域にされようとしていた。

    映画がよい、悪いというよりも
    この映画の伝えたいことを受け取る・・・
    そんな映画です。

    見終わった後に、行き場がないけど、
    そんな状況が現実として存在し
    いっぽ、いっぽ前を向いてあるく・・・
    そんな想いの映画です。

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    ネタバレあり
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  • ミチさん

    4
    2013/1/3

    のっけから「長島県」という表現が出て来て、ああ、福島とは違うんだと思わせるところがミソ。実はこの物語の設定は、日本の近未来にあって、福島を体験しながらその経験を生かせない、現在の日本を皮肉ったもの。原発のあるところなら、どこでも起こりうる問題です。
    福島と同じ問題が起きたものだから、福島ではどうだったのか、と経験者に聞く、ここにこの物語の鍵があります。こうやって、ドキュメンタリーとドラマを結びつけたということが分かります。優れた技法です。
    単に福島のときをそのまま再現しても、それはそれで、良かったとは思いますが、あなたの町でも起こりうることですよ、という監督のメッセージが伝わります。
    今回の民主党の政権交代は、「3.11」の対応のマズサもあったとは思いますが、政権内部では首都圏3,000万人を避難させる案もあったと聞きます。本当にそうした方が良かったのでしょうか。全く分かりません。とにかく首都圏3,000万人が背負った大きな宿痾(しゅくあ)と共に、我々は今後生きていかなければならないのです。

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  • えこう

    4
    2012/12/19

    東日本大震災から1年半余りが経ち、園子温監督の手によって
    原発をテーマにした本作品が製作なされた。

    三田でも12月より2週間限定で公開され、このほど鑑賞してきました。

    酪農を営む老夫婦と息子夫婦が平穏に暮らす街に突然大地震は襲う。
    そして原発事故の発生・・・

    4人が同居する家の庭先に避難区域の境界線が引かれ、
    隣家でありながら警戒区域となった鈴木家と片や避難区域外になる
    小野家。

    息子夫妻には避難するよう促し、自分たちはこの場に
    とどまります。

    震災当時の被災者の心情をも生き写しにしたような描写の数々は
    胸にズシリと突き刺さります。
    被災者の心の葛藤など、切な過ぎるほどに描かれいきます。

    衝撃のラストは悲しいけれど、園子温監督だからこそ撮れた
    生きた映像は必見の作品でしょうね。

    配役陣も素晴らしいです。小野夫妻役の夏八木勲さんに、
    大谷直子さん、体当たりで演じ切っておられました。
    そんな迫力感も映像の随所に見受けられます。

    「冷たい熱帯魚」のでんでんやセリフや出番は少ない役ながら
    伊勢谷友介も出演しているのも注目です。

    この作品を一言で表すならば、「愛」になると思います。

    いずみが子供を授かったとわかった時、人目もはばからず
    防御服の姿も子供を守りたい一心で取った家族愛だった。

    そして「これは見えない戦争なの。弾もミサイルも見えないけど
    そこらじゅう飛び交っているの」と叫び声はまぎれもなく、
    これは被災者の肉声そのものだった。

    息子、洋一(村上淳)はもう一度父に会っておきたくて
    再び我が家を訪れます。
    その別れ際に強く抱擁を交わす親子愛には泣けた。

    そして車を遠くまで走らせ、たどり着いた地でまたもや
    原発数値を示すガイガーカウンターはけたたましく反応するのであった。

    その時、いずみが発した「愛」という言葉はこの作品のすべてが
    ここに凝縮される。

    智恵子はたびたび「お父ちゃん、うちに帰ろうよ」
    という言葉を繰り返します。そのたびに「10分待て」と泰彦は返す。
    繰り返すことを繰り返さなくなった時すべては終わります。

    これほどまでに美しい作品がかってあっただろうか。
    震災の当時の記憶は復興と共に薄れゆくものですが、
    映像はいついつまでも残ります。

    3、11の震災から年が明ければ、2年にもなります。
    今ここに公開された意義は大きいです。
    ぜひたくさんの人に観ていただきたい、そんな作品でしょう。

    園子温監督、今後もどんな作品を見せてくれるのか楽しみな
    監督のひとりになりました。
    また邦画を代表する映画がまたひとつ誕生しました。

    今なお故郷に帰りたくても帰れない人たちが未だいらっしゃることを
    心に刻みながら観たいものです。

    最後に素晴らしい作品をこの世に送り出して下さった園監督に感服です。

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    ネタバレあり
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  • makaberokurouta

    5
    2012/11/10

    園子温は詩人である。
    その研ぎ澄まされた映像はいつも視覚を超えて、心を鷲づかみにする。
    今回は被災者への配慮も有り、これまでの作品に比べて、少しトーンを抑えた映画に仕上がっていた。

    社会の醜さや、愚かさ、被災のルツボの中で、もがき苦しむ三組の男女を通して、勇気、決断、実行する愛の形の中で「希望の国」表現しているように感じる。

    作者はまだ日本や日本人を見捨てていないところが救いでした。
    この時期に、この映画を世に送り出した功績に対し謹んで★5つを捧げるものである。

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  • ma_maru

    4
    2012/10/23

    3.11を題材にした園監督が脚本も手掛けた力作。

    被災者の目線の側から撮られた作品。
    だから、ニュースなどで情報は見知ったものが多いかもしれない。
    そんな中で親子が被災することで別れ別れになる場面などは、
    身を切られるような思いになる人は多いかもしれない。

    劇場のそこかしこで鼻を啜る音がしていました。
    自分も涙した者の一人です。

    とはいえ、何て言えばいいんでしょうか。
    直球すぎる。
    これが自分の良くも悪くもを含んだ全体の感想です。

    別件ですが、被災地への思いを語っていた、
    お笑いのサンドウィッチマンの背の高い方が言っている
    内容を思い出しました。

    その内容は、こうだ。
    震災に対して「自然災害でなく人災だ」と
    騒ぎながら夢中で怒ってしまうと、聞いている人は
    引いてしまい思いが届かない、と彼は言う。
    話す立場の人は、聞いている人間の気持ちなど
    お構いなしに熱く語ってしまう傾向が強い。
    その気持ちとは裏腹に、熱くなればなるほど、
    どんどん聞く人間の方は引いていってしまうことが多い。

    ということを言ってました。
    自分が伝えたいという思いが当事者の立場が強すぎて
    聞いている人の思いまで考える余裕がないと
    相手の怒りばかりが伝わってきて、
    本来伝える内容が伝わり辛くなってしまう。

    この映画も同じように、
    当事者感情が強すぎて見ていて共感はするものの、
    全編この感じなので当事者の立場が近すぎて
    少々息苦しく途中で気持ちが引いてしまいました。

    とはいえ、「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」「恋の罪」「ヒミズ」
    と度肝を抜く作品ばかりで大好きな監督ではあるので、
    また映画の内容を忘れた頃にもう一度見直してみたい、
    と心から思いました。

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  • うーたん

    1
    2012/10/21

    面白くありません。
    なぜこの映画の評価が高いのかわかりません。
    横で見ていた人も、何回か失笑していました。
    どうせなら福島のドキュメントでも撮ればよかったのに…。

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  • アベ

    5
    2012/10/21

    希望の国とは、よく付けた題名だなぁ、
    原発事故を映画として芸術作品に昇華
    したなぁと感心しました。

    ゆったりとストーリーは進行して、
    宣伝文句どおりのヒューマン・ドラマかなぁ
    と思いきや、そんな生易しくは終わりません。

    何やかんや言っても、今生きてることが大事。
    そして不安が多いこれからを生きていく時、
    大きな愛で包んであげるから大丈夫よと
    女の人は寛大に言ってくれるのだけれど…。

    この作品と「つなぐ」は、洋画を超えてます。

    夏八木勲さん、役を演じず、その人になって
    自分を演じています。日本アカデミー主演
    男優賞を取るでしょう。

    大谷直子さん、助演女優賞を取るでしょう。

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