アンチクライスト|MOVIE WALKER PRESS
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アンチクライスト

2011年2月26日公開,104分
R18+
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『ダンサー・イン・ザ・ダーク』の鬼才ラース・フォン・トリアー監督による、過激な描写で話題を呼んだエロティック・サイコ・スリラー。精神を病んでいく妻を演じたシャルロット・ゲンズブールは09年のカンヌ国際映画祭で主演女優賞を受賞。夫に扮するのは個性派ウィレム・デフォー。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

情事の最中に幼い息子がマンションの窓から転落死し、悲しみにくれる夫婦。妻は葬儀の最中に気を失ってから1か月もの入院生活を送る事に。セラピストの夫は、悲しみと自責の念から次第に精神を病んでいく妻を森の中の山小屋で治療しようと試みる。だが、山小屋の周りの自然は彼らに恐怖を与え、妻の精神状態はさらに悪化していく。

作品データ

原題
Antichrist
映倫区分
R18+
製作年
2009年
製作国
デンマーク=ドイツ=フランス=スウェーデン=イタリア=ポーランド
配給
キングレコード=iae
上映時間
104分

[c]Zentropa Entertainments 2009 [c]キネマ旬報社

映画レビュー

2.9
  • 刹那

    3
    2011/6/10

    2009年のカンヌ映画祭で称賛と嫌悪の二者に別れたというだけあって、僕も観る人によっては物凄く感想が左右されるだろうなと感じ、家族愛・恐怖・欲望・宗教感などが織り混じり、観たら強く印象に残る作品でした。

    ミニシアター系にて上映中。
    詳しくは公式サイトで確認下さいhttp://www.antichrist.jp/story.html。

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  • kuu

    3
    2011/4/15

    前半の映像美が凄まじい。
    無音にも関わらず鳥肌が立ちました。
    ただ、見ていて、数か所奇怪な部分が。
    宗教観や人間としての本質。
    愛する人の人を本当に自分は理解しているのかどうか。
    もしも私が彼なら、彼と同じ結末を迎えたと思います。

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  • はら

    2011/4/2

     これは、ラース・フォン・トリアー監督の新作。
     出品されたカンヌ映画祭では激しい非難を浴びたものの、主演のシャルロット・ゲンズブールは主演女優賞を受賞。
     よくも悪くもそれだけの衝撃がある映画です。

     雪の夜、激しく愛し合う夫婦。その最中、彼らの幼い息子が窓から転落し命を落としてしまう。ショックのあまり倒れた妻は入院するが、病院の治療に疑問を感じたセラピストの夫は、彼女を退院させ、自ら治療を始める。
     2人は、妻の恐れる「森」の中で、妻の「恐怖」を克服すべく、人里離れた山荘へ向かう。
     そこで始まる集中セラピー。だが夫婦である2人は、本来なら患者とセラピストの間に禁じられている性的関係の深みに陥り、やがて、隠された事実が、2人を混沌へと突き落としていく…

     これは、キリスト教、いや、宗教や、それが生み出す倫理…そう言った人間の表層ではなく、その裏にある別の「何か」を描こうとする物語。
     美しく、慎み深い愛情を持つ妻の裏にある、底なしの独占欲に満ちた女の表情。欲望の為なら何を犠牲にしても構わない、その魔性に、男はやがて気づきます。
     それは、息子の死後に現れたものではなく、ずっと前から存在していた、と言う事に。
     むしろ、息子は、その純粋さ故に妻の魔性を知り、そこから逃げ出したのではないか、と言う事に。

     そして、男は悟るのです。
     これは、妻だけでなく、女性そのものが持つ2つの表情なのではないか、と。
     キリスト教では、そうした顔を見せた女性を「魔女」と定め、殺戮を繰り返して来た。
     それは、その「女」の魔性を恐れるが故の事ではないか、と。

     女性が迫害されて来た歴史を研究して来た妻は、その事を知り、研究を止め、魔性を封じ込めようとして来た。その封印が息子の死によって解かれ、妻は魔性を露わにし、魔女になってしまう。
     
     クライマックスは正に圧巻で、表の顔を取り戻した妻は、魔性の中心である陰核を切り落としてしまう。
     そうして魔性を振り払おうとするのだけれども、結局、怯える男は妻を殺してしまう。
     正に歴史上、宗教が、いや男たちが繰り返して来た、女性嫌悪と女性恐怖の行為に対するメタファー。

     この結末に女性は嫌悪を覚える事でしょう。(カンヌでの非難もこの辺りが原因か、と)
     でも、男性にとっては共感出来る部分も少なくないのではないでしょうか。 

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