必死剣鳥刺し|MOVIE WALKER PRESS
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必死剣鳥刺し

2010年7月10日公開,114分
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藤沢周平による“隠し剣”シリーズの中でも評判の高い同名作を豊川悦司主演で映画化した人間ドラマ。自らの正義を貫こうとする武士が政治的策謀に翻ろうされていく姿を描く。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

海坂藩の近習頭取・三左ェ門は藩主の妾を刺殺したという負の過去を背負っていたが、それは藩のためを思っての行動だった。寛大な処分により、再び藩主に仕えることになった彼は、剣豪としての腕を買われ、危険人物の排除を命じられる。

作品データ

製作年
2010年
製作国
日本
配給
東映
上映時間
114分

[c]2010「必死剣鳥刺し」製作委員会 [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.5
  • あちゃぺ

    3
    2016/1/10

    実直に生きた侍シリーズ…これが藤沢周平の「隠し剣」シリーズ。この映画でも、そういった一人の侍が描かれています。
    前半は、藩の殿様に取り入り、政治にまで口を出し、藩の財政を無茶苦茶にしていた者を殺めます。その罪を償って仕事に復帰する後半では、藩を守る為に新たな敵と戦うことになります。その本当の敵とは…。

    「守るべきもの」のために自らを賭して戦う。それが、侍の真骨頂なんでしょうか。本来、守るものは、一つの団体、グループで、共有しておくべきなんですが、人の感情(私利私欲など)で人によってズレが生じることで、変な争いになるんでしょうね。この映画を観てそんなことを考えました。

    ラストシーンと思われる、豊川悦治と吉川晃司の勝負は息つく間も与えない緊張感。吉川さんの下町ロケットでもみせた物言わぬ演技、豊川さんの鬼神と化す演技が見ものです。

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  • しろくま

    4
    2010/9/6

    時代劇なので、ストーリーはわかりやすいです。
    日本人なら誰でも先が読めるでしょう。

    藤沢周平作品なので、あまり期待していませんでした。「武士の一分」は最低でしたからね。

    今作は、時代描写はめちゃくちゃですが、一応時代劇になってます。役者さんの力量でしょうね。
    久しぶりの正統派時代劇って感じで、まずまずです。

    それでも1800円は高いかなぁ.....

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  • 逢見細戸

    4
    2010/8/22

    噂になっていた最後の決闘(絶品です)に興味をひかれて観に行ったが、まさかまさか東映時代劇を、この歳で見ることになるとは、しかも、その継承者が東宝から現れるとは、お釈迦様でも気がつくまい(笑

    いわゆる任侠ものに良くある、我慢に我慢を重ねて「うりゃあっ」・・・というのとは少し違うが、お国のために我慢するお役人、という、これも立派な「東映時代劇」の系譜の一つ。

    本来なら東映子飼いから現れてしかるべきなのだが、既に東映は自らの子飼いの監督など抱えていない。いるのは外様ばかりということで、東宝で着実な成績を残している平山秀幸が登板となった。

    平山の実直すぎる演出は少々鼻をつかないではない(池脇の回想で、夫婦の会話を描くシーンなんて、昔なら仲むつまじく並んでいる二人を、遠くから眺める池脇のワンカットで済むところだ)が、丁寧に積み重ねた日常があるからこそ、最後の15分が光り輝く。語り口が違うから山田洋次と違う印象を受けるが、方法論は同じなのだ。

    しかし、元が短編だからなのだろうが、多少伸ばし過ぎじゃねーの、と思わないではない(退屈はしなかったけど)。あと、池脇とのベッドシーンは必要なの? 豊川と池脇が見つめ合う、あのカットと翌朝のカットで充分じゃない? 何かちょっと残念だった。導入部の構成の見事さに比べて、全体が何だか冗長なんだよね。映画の話法は省略にこそあり、ですよ。

    短編を再読して思ったミスキャストは関めぐみ。彼女自身は頑張っているのだが、原作の愛妾は(地の文でしか描かれないが)明らかに現代的な思考を持つ、明るく闊達な娘なのですよ。親戚縁者が欲を出したために悪者になってしまうが、別に彼女自身に罪があるわけではない。

    藤沢原作の凄味は、実は誰も「悪者」がいないが不幸になるものがいること(岸部演じる男も、主人公を利用してはいるが、それはお国のため、なのだ)なので、その辺が残念だった。

    どんな時代でも一番損をするのは末端の中間管理職です、というのが藤沢文学が愛されるゆえんであります。

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    ネタバレあり
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