クリーン|MOVIE WALKER PRESS
MENU

クリーン

2009年8月29日公開,111分
  • 上映館を探す

フランス人監督オリビエ・アサイヤスが、かつての妻であるマギー・チャンをカンヌ映画祭主演女優賞に導いた感動作。人生の"再生"というテーマを美しい映像で描き出す。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

歌手を夢見るエミリーは、ロックスターの夫リーをドラッグの過剰摂取で突然失う。夫の両親の元で暮らす幼い息子を引き取り、自立しようと決意するが、思いばかりが空回りしてしまう。そんなある日、息子と数年ぶりに再会する。

作品データ

原題
CLEAN
製作年
2004年
製作国
フランス イギリス カナダ
配給
トランスフォーマー
上映時間
111分

[c]2004 - Rectangle Productions / Leap Films / 1551264 Ontario Inc / Arte France Cinema [c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.6
  • ひろちゃん

    3
    2010/11/12

    近作の「夏時間の庭」も好調であったアサイヤス監督が、
    その公開に合わせて、この作品も同じ年に公開されていた。

    元嫁であるマギー・チャンは、結婚前の出演であった「イルマ・ヴェップ」
    以来の出演(となると結婚時代は、出演していなかった事になる)。

    何といっても、そのマギー・チェンが良い(実際、カンヌで演技賞もとった)。
    はっきりといっておばさんになった(40歳)になった彼女の年相応に
    むき出しの自分をさらけ出した凄みがある。

    欧米社会で成功したアジア人のプライドの高さ、我儘で、嫌われて
    夫が死んで、麻薬で捕まってしまってからの転落人生を淡々と語る。
    その地味な生活と微妙な変化を丁寧につづっている。
    その変化のない様子を切り取る編集方法は見事な作品であり、
    熱演しない存在感を醸し出す、チェンも素晴らしいし、ニック・ノルティも
    いつもながらの存在感がある演技をしている。

    劇的な変化がないのにしみじみと踏みしめていく第一歩に感動出来る作品です。

    続きを読む + 閉じる -
    違反報告
  • koni

    3
    2009/10/20

    マギー・チャンがカンヌ映画祭主演女優賞受賞しただけのことはあって、アバズレ女から切ない母親役までを好演しちょりました。
    相変わらずお綺麗でぇ~、英語&フランス語(上手いんかどうかは謎)を離すとこには憧れまんなぁ。

    けど、どうも、このマギー・チャン演じるヒロインのキャラが好きになられへんねんなぁ~。
    おフランス人監督が描いたんやから高ピーなパリジェンヌになるんはしゃぁないことですが、最初から最後まで彼女には誠実さが感じられまへん。
    これは大和撫子としては相容れられまへんなぁ~。

    けど、彼女の決意とかすかな希望は感じ取れましたよ。

    続きを読む + 閉じる -
    違反報告
  • knockeye

    2
    2009/8/29

    先週、いい映画(「バスティン・ダウン・ザ・ドア」最高!)に行き当たった余勢を駆って、今週も渋谷で、公開初日を迎えた「クリーン」。
    「夏時間の庭」のオリヴィエ・・アサイヤス監督の作品で、週刊SPA!のコラムの最終回に「サッド・ヴァケイション」の青山真治監督が、
    「『夏時間の庭』よりこっちだね」
    とばかりに、「トウキョウソナタ」を引き合いに出しつつ
    「自分もこういう映画作りたい、いや、作るべき」
    みたいなニュアンスのことを書いていたので、いやがうえにも期待が高まっていた。
    しかし、映画監督の映画評って、女の子にガールフレンドを紹介してもらうのといっしょで、その子より美人を期待できないのかも。
    「サッド・ヴァケィション」の方がはるかいいいっすよ、青山真治監督。
    それに、公開のタイミングとして幸か不幸か、のりピーに重なってしまう。
    プロットの大筋は、落ちぶれてクスリに溺れていたかつてのアイドルが、どん底から再起をはたすまでなのである。
    私としては、いくつか違和感があった中でいちばんのものは、再起を果たすというまさにそのこと。
    自分が買ったヘロインを打った旦那(彼も忘れられつつあるロックスター)が中毒死している。いわば、のりピーどころか押尾学であって、これが芸能界に再デビューするにはちょっとドラマが足りなくないか。
    育児放棄して旦那の両親に預けていた息子と暮らすためという目的があるのだけれど、それだったら(思いっきりネタバレ書くけれども)、自分が生まれたサンフランシスコを見たいという息子を、旦那の両親に預けたまま、自分だけサンフランシスコにレコーディングに行くのはおかしくないか。
    それは結局仕事を選んだということになるし、その選択自体は責められはしないけれど、それだと息子と暮らすために生まれかわるというテーマがはぐらかされてしまう。
    もう一度芸能界に戻って忙しい日々で、また育児放棄して、またクスリに手を出すのかとさえ思ってしまった。
    ドラマの流れから言えば、旦那の両親のもとから息子をこっそりサンフランシスコに連れて行って、レコーディングに臨むが、芸能界には戻らない、という結末じゃないの?
    (ええっ?・・・)と思っちゃったッす。
    結局、祖父のもとに残されるとわかった息子ジェイの表情がもっとも映画的だった。
    さらにいえば、動物園でジェイとはぐれるシークエンスにしても、母子の和解であるとともに、彼女自身の告懈でなければならなかったはず。父親(主人公にとっては夫)の死がお互いの間にあるにしては、和解が軽すぎる。説得力に欠ける。
    芸能界での苦闘と栄光、ドラッグ、恋愛、親子、死、を扱った映画としては、「エル・カンタンテ」を観たばかり。同じテーマでもあちらの方が、実話でもあるからだが、明らかに深く掘り下げている。
    舞台が、アメリカ、カナダ、フランス、イギリスと飛び回り、主人公も英語、フランス語、中国語と三ヶ国語の台詞を駆使するが、これといって心に残る台詞がない。おまけにバイセクシャルだったりもしてくれる。
    推測だけれど、これを撮ったとき、オリヴィエ・アサイヤス監督は、主演のマギー・チャンにメロメロだったのだろう。たしかにマギー・チャンは魅力的に撮れている。だけどそれだけ。
    フランス人って、しばしば東洋の女に入れ込みすぎる。

    続きを読む + 閉じる -
    ネタバレあり
    違反報告