ぐるりのこと。|MOVIE WALKER PRESS
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ぐるりのこと。

2008年6月7日公開,140分
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「ハッシュ!」の橋口亮輔監督の6年ぶりの新作。ある法廷画家とその妻が共にたどる10年間の日々と愛情関係を、舞台となる90年代の社会と照らし合わせて温かに紡ぐ。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

法廷画家として働くカナオは、妻である翔子の妊娠に幸せを噛みしめるが、子供の死という予期せぬ悲劇に見舞われてしまう。やがて、それをきっかけに精神の均衡を崩してしまった翔子を、カナオは強い愛情で支えていく。

作品データ

製作年
2008年
製作国
日本
配給
ビターズ・エンド
上映時間
140分

[c]2008『ぐるりのこと。』プロデューサーズ [c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.4
  • ひゃん

    5
    2016/6/30

    黒柳徹子さんがいうには、10年ってのは、一束になって
    過去にふっ飛んでいくのだそうだ。それはつまり、歳を
    とってだんだんと月日の間隔が短くなり、10年が一束に
    なって忘れ去られることなのらしい。あー分かる分かる。
    自分の周囲を「ぐるり。」と表現した監督の意図が伝わる。
    今作の主人公夫婦にとっては波乱の10年間だっただろう。
    結婚して、生まれてすぐの子供を亡くし、妻は鬱になる。
    それまでなんとなく幸せにダラダラと生活してきた二人
    の世界観が一気にまた変化してゆく。夫は妻を支える為
    法廷画家の仕事に精を出すが、そこに過去の実際の事件
    を加え当時の世相を反映させる。だかその事件が二人に
    絡むわけではない。過去の10年を振り返る時の標となる
    のは、当時のニュース映像や芸能人のゴシップだったり
    するのが自然だからだろう。あぁあんなことがあったね。
    その時自分たちはあぁだったよね。という夫婦ならでは
    の人生の歩みが淡々と描かれる。子供を亡くすというこ
    とがどれほど辛いか、心を砕くかも伝わるが、それより
    壊れかけた相手をいかに支えていくか、結婚というもの
    夫婦というものが背負う作業項を描いているような感じ。
    劇的なことは夫婦の不幸と事件以外は何も起こらないし、
    かといって説教臭くも説明深くもないので不安定な生活
    がそのまま映画の状況となってこちら側に伝わってくる。
    よくできた映画とは思えないいびつ感がアチコチに感じ
    られるのだ。でもそんないびつ感で夫の優しさが際立つ。
    毎日妻を観察し何も言わずただ支える。話を聞いてやる。
    手をつないでやる。妻が悲しみから立ち直るまでずっと
    傍にいる。別れない。責めない。諦めない。捨てない。
    夫だって辛いだろう、苦しいだろうが、弱音を吐かない。
    だって元気な時の妻はあんなに貴方を支えていたもんね。
    あぁこれぞ夫婦。と思ったらとうとう自然に泣けてきた。
    鼻水でベタベタになった妻を可愛いと思う夫で良かった。
    しかし「カツ定食」があそこまで不味く思える映像も凄い…。

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  • にっし~

    5
    2013/10/16

    楽しいことも辛いことも二人だから乗り越えられるんだなとしみじみ。木村多江さんの翔子を言葉少なに、でも優しい眼差しで包んでくれる夫のリリーさんのカナオ。すごく愛を感じる。何回もキュンキュンした。結婚って良いなぁ、家族って良いなぁと思う優しさに溢れた映画でした。

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  • 刹那

    3
    2013/9/3

    普段はワイドショー等の報道関係でしか目にする事がない法廷画家の一面を知れたのと、夫婦の絆の強さ次第で大きな困難を乗り越えられるかどうかも決まって来るんだろうなというのを感じる事が出来た作品でした。

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