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投稿レビュー(42件)ラスト、コーションは星4つ

色に戒められる。 (投稿日:2013年5月5日)

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チャン・アイリンの短編を『ブロークバック・マウンテン』の
アン・リー監督が映画化したサスペンス・ドラマ。
最近の監督は"禁断の愛"がお得意のようだけど、今回はまた
過激な性描写を加えて、戦時下の抗日運動を繊細に描いている。
やたらボカシが入る^^;ラブシーン目当てでか?劇場は満席!!
私もつい息を呑んで観てしまったけれど^^;ロマン度は皆無に近く
過酷な運命を背負ったヒロインと仲間達の激しい描写からしても、
これは明らかに戦争映画で、愛よりも憎しみが先んじている。
トニー&ワン狙いのファンは大ウケしそうなカッコ良さだけど^m^

もともとタン・ウェイが演じるワン・チアチー(マイ夫人)は、
ワンが演じるクァン・ユイミンのことが好きで、その延長上で
抗日運動に加わったようなものだから、かなりの悲劇を予感する。
憎しみを持たない運動家が相手を殺せるはずなんてない。
敵組織のボス(トニー)に気に入られるため、色仕掛けで迫った
結果がだんだん深みにはまるにつれ、好きな男との距離も広がる。
一度目が失敗に終わって二度目、もうその時点で以前の彼女の
愛らしさが完全に失われており、やっと女スパイとしての任務に
実感を見出したところで、クァンが今さら愛の告白…なんてさぁ。
なーにぬかしてんだよお前、今ごろ!もう遅いわい!ってなもん。
まったく色男は、タイミングというものが分かってないよな。(汗)
ま…私の私情はいいとして^^;

逢瀬を重ねる度にボスの虚無な生き方に惹かれるマイ夫人だけど、
それはそれでとても理解できる。すべて嘘で塗り固められた世界で
唯一実感出来るのが、人肌のぬくもりだけになってしまったからだ。
変な言い方だけど、身体だけは嘘をつか(け)ない。ってやつ?^^;
結局は不倫という、公に出来ない間柄であり(妻は分かってるよな)
だからこそという気持ちもあるだろうけど、如何せん時代が時代で
切羽詰っているために、どこをとっても痛々しく感じられてしまう。
ホント、まさに色に戒められているという感じが圧倒的なのである。

ラストの悲劇は、そうなることが分かっていてもやはり辛かった。
…長丁場を、熱く演じ抜いた二人に大拍手。

(体当たり演技ってこういうことなのかしら。かなり痛そう~(+o+)) »ガイドライン違反報告

投稿:ひゃん

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衝撃。 (投稿日:2011年12月18日)

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作品の内容はともかく、
中国を代表する俳優の1人である梁朝偉 。
そして綺麗で魅力的な女優、湯唯。
この2人のベッドシーン。
日本ではここまで有名な俳優さんがあんなシーンはしないですよね。
さすが中国と言うべきか・・・。
でも全くいやな感じはなく、
良い作品だったと思います。
158分。あっという間でした。

あんまりトニー・レオンは好きではないので、
そこがマイナスポイントではありますが。
微々たるものです。
あとこの女優さんはスッピンのほうが私は好きだなぁ。

舞台は日本占領下の上海。
日本側の官僚のイーとその暗殺を企てる大学生たち。
主演2人がメインではありましたが、
5、6人で一人を刺し合うシーンは何とも言えませんでした。

2人の関係性や初めての相手、友人たちとの微妙な関係、女の嫉妬。
そんなさまざまな感情と、
あの時代の上海の姿が交差するようで、
引き込まれました。

最後はあっけなかった。
やはり心は変えられなかったということなのか、
時代のせいなのか。
イーは最初からなんとなくは気づいていたのか。
「逃げて」の一言がなかったらどうなっていたのか。
そして「愛」はあったのか。
いろいろ想像してしまいます。

しかし戦争中、占領下ということで・・・
みんなどこか、何かが違うように感じました。
あのカフェのおじさんの普通さに違和感を感じるほど。

実際に多くの「漢奸」が暗殺されていたわけで、
似たようなことも実際あったんだろうと思うと・・・。

過去を舞台にした作品を見ると、
やはりいつも最後には・・・
「今の時代は幸せだ。」という結論で終わります・・・。

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投稿:

評価:4
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白熱演技 (投稿日:2009年9月21日)

アン・リーの作品はそれほど多くは見てませんが、面白いと思ったのはこの映画だけです。大人の映画です、久々に良く出来た見ごたえある力作でした。主役の男女トニー・レオンとタン・ウェイですか、初めて見ましたがどちらもいい感じで大熱演!!
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投稿:okara

評価:4
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安直なポルノ映画のような猥雑さは全くありません (投稿日:2009年5月22日)

 アン・リー監督は「ブロークバック・マウンテン」に引き続いて、不可思議な性愛の世界を大胆にかつ濃厚に描写した傑作を撮ってくれました。主人公は大日本帝国による傀儡政権下で、反日思想家の中国人たちを逮捕や拉致して最終的には処刑までを実行する"漢奸"と呼ばれた男であり、トニー・レオンが静謐な立ち居振る舞いの中に、中国にとっては国賊・売国奴が抱える奥深い闇の心情を見事に表現しています。最初はそんな"漢奸"を罠にかけて暗殺するために接近した女子学生も憂いを漂わせた大人の男の魅力に虜になってしまうのですが、瑞々しい新人女優タン・ウェイの視点から標的に接近していく構成が見事なサスペンス効果を上げています。

 人生の酸いも甘いも知っている遠謀深慮な"漢奸"を大学生の演劇部員たちが謀殺しようと画策するのですが、その中のリーダーはヒロインに淡い恋心を抱きヒロインに接しますが、彼に恋心を抱くもう一人の女子大生に凄まじい嫉妬心が生まれます。主婦を偽装して"漢奸"を謀略にはめるためにはヒロインが純潔であっては嘘がばれてしまうのでヒロインは性体験を済ませていなければなりません。仲間であった筈のもう一人の女子大生が自分自身の意中の男をあっさり外すことを提案しますが、他の男子大学生たちは娼婦を抱いた経験が数回ある男を除いて全員が童貞であるために、彼女の意見に異議を唱えるどころか言うがままに従ってしまうのです。そして、童貞の彼らにとっては計り知れない男女間の性愛行為による不可思議な心情変化に気付くことは不可能だったのです。

 情欲と恋愛は情念の中にいる間はその当人たちには絶対に見分けられません。冷静な判断が下せるのは終わった恋だけです。大島渚監督による「愛のコリーダ」や、リリアーナ・カヴァーニ監督による「愛の嵐」、ベルナルド・ベルトリッチ監督による「ラスト・タンゴ・イン・パリ」を彷彿とさせるベッド・シーンの濃厚な大胆さが先行してしまっていますが、安直なポルノ映画のような猥雑さは全くありません。森田芳光監督の「失楽園」のように、男と女の性の営みから悲劇の感覚がスクリーン画面に匂うがごとく漂ってくるのです。憎しみから始まった決意が甘美で濃厚な恋愛感情によって翻弄されてしまうヒロインの儚さが脳裏に焼きついてしまいました。1940年代の上海を復活させた美術も見事な近年屈指の名作です。
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投稿:晴耕雨読

評価:5
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演技の代償 (投稿日:2009年2月7日)

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◆映像、音楽、人物、演技、全て相まって、作品の世界に深く引きこまれる。
梁朝偉、湯唯、王力宏の真に迫る演技。フェードアウトでごまかさない極限の性描写に挑み、見事、男女の色相を肉体的にも精神的に描ききった李安監督。彼等に拍手喝采を送りたい。

◆本作に関して様々なレビューを読むにあたり、観た人によって解釈に幅があり
実に興味深かった。
王芳芝は易先生を愛したのか?愛したならば、その愛を自覚したのはいつ?いっぽうマイ夫人(王芳芝)に対する易先生の思いは?
答えは明確にスクリーンに映し出されているようで、なかなかどうして、様々な解釈や想像の余地が残る。男女の色相をめぐる万華鏡のような作品である(但し精神的に成熟した大人向。自己評価★5つだが、真に気に入った作品ほど人には教えたくないもの。「みんなに薦めたい」と言うつもりは全くない。)。

◆李安監督が描きたかったテーマである「演じる行為がもたらす高揚感」について深く共感するとともに、女性としての同行為に思いを馳せずにはいられない。
マイ夫人を演じることによって上流夫人としての生活、ならびに易先生の肉体、最終的には心をも手に入れると同時に、女性としての貞操の喪失そして非情な死という人生最大の代償を払った王芳芝。
いっぽう、王芳芝を演じることにより、大型新人女優の座を射止めると同時にまた別の意味で大きな代償を払った湯唯。
演じる世界と現実世界の区別というのは実はとても曖昧なものかもしれない。
(割り切ったものの見方ができる人は別。)

◆製作が「アメリカ.中国.台湾.香港」である点、言語の壁を越えた製作となった点も興味深い。
自らの母国語と異なる言葉を使う人物を演じるハードルの高さは昔も今も変わらないと思うが、今回、易先生の話す言葉は訛りのない北京標準語、北京語が不得手な梁朝偉にとっては大きな挑戦だった。結果、周囲の評価は高く、概ね成功を収めたようである(側近役の俳優による猛特訓と彼自身の努力の賜物か)。
また、王力宏自身もアメリカが母国であり、端々にアメリカナイズドされた所作が見られる現代的な若者であるところ、李安監督の指導によって、驚くほどのスピードで北京語を習得したという。チャイニーズトラディショナルな雰囲気を身に纏った彼の口から発せられる美声は大変魅力的であった。その他登場人物による言語の使い分けも見事だったとのこと。
中国(北京/上海)、香港、台湾、の違いは、これら言語を母国語としない日本人にとってはさほど気にかけることもない問題のようにも思われるが、言葉の魔力は映画そのものの魅力にも影響すると信じる筆者にとっては、看過できない論点。色,戒では作品の質を落とすことなく、言語の壁を見事に超えたといえよう。 »ガイドライン違反報告

投稿:花倫

評価:5
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■あなどれない中国映画 (投稿日:2008年11月23日)

性描写が凄いらしい、という不純な理由で鑑賞しました。

そのシーンは実際になまめかしい、です。
これで本当にやっていないの?と思えるくらいリアル。

でも何度もあるこのシーンは、女スパイが最初は嫌々敵を受け入れるのだけど、本当に彼が自分のことを好きなのだと知るまでのプロセスを2時間強で描くには必要なのかも知れないと感じました。

終わり方もある意味リアルで、邦画よりも中国映画のほうが、ハリウッドに近づいているような、そんな感想を持ちました。

※決してハリウッド映画が一番という訳ではないのですが、「数年後に観ても確実に楽しませてくれる映画の原点」という意味で鑑賞の際の指標の一つにはしているのです。



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投稿:PYONTA

評価:3
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美しくも悲しい愛 (投稿日:2008年9月2日)

予備知識がないまま観たにもかかわらず、どっぷり入り込んでしまった。

田舎からやってきたただの女学生が女スパイに変身する姿。

そしてそのスパイが禁断の愛にのめりこんでゆく。

死と隣り合わせが故に究極の快楽に堕ちていく。

終始流れる緊迫感に圧倒されっぱなしでした。 »ガイドライン違反報告

投稿:ごはんつぶ

評価:4
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解禁。 (投稿日:2008年5月19日)

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まさかの再上映にGO。やっとお目にかかれました。
再上映2日目なのに割と混んでいた。おば様が多かったようにも思うけれど、老若男女揃ってましたね。皆、興味あるのだね。私もですよ。

ある程度本格スパイ物が背景にあると思っていたので、前半学生の軽いノリで始まった計画にビックリ。っていうか、ちゃっちいストーリー展開なのかと思いガッカリ。でも後半しっかり繋がりました。良かった。良かった。
R18シーンは予想より少なかった。でもストーリーが楽しめた。
うん。何気に面白かったぞ。チアチーの覚悟の決め方といったら、それは見事。女は強いな。
イーさんの髪の乱れはベッドだけ。でも多少乱れててもこれまたセクシー。あのベルト捌きは素晴らしい。
そしてチアチーの、田舎娘から上流階級お色気ご夫人への変身っぷりは見事。
同姓の友人でさえも、その変りっぷりに驚くと同時に色気を感じちゃうほど。いい女だ。
イーさん、仕事に徹するとはいえもったいない事を。。 »ガイドライン違反報告

投稿:ゆいゆい

評価:4
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女性必見 (投稿日:2008年5月15日)

もうやってる映画館も少なくなってしまったのだが…

初めて同じ映画を二度観た。
初回観た後は、どーにもこーにも心から離れてくれない。

性描写ばかりが話題になっていたような気がするが、とんでもない!
あれは、あるべくしてあったシーン。

無言の目で語るシーン、空気感から伝わる緊迫感。
女の成長と男のつらさ…それらを黙って感じる。
いろんなものがパンパンだ。

大人の女性に観て欲しい作品。 »ガイドライン違反報告

投稿:ウーコ

評価:5
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切なくて哀しくて (投稿日:2008年4月29日)

騙すつもりが惹かれて、狂おしいほどに愛してしまった女。
愛に飢えて、本当の愛を知らない男。

男の一方的で独りよがりな愛は、逢瀬を重ねるうちに離れられない絆に昇華する。

アン・リーは、惹かれあう人間の哀しい性を描かせたら天下一品!
「ブロークバック・マウンテン」の二人がよみがえります。

トニー・レオンが、表面上は静かだけれど緊張感あふれる激しい男性を好演。

動乱の日中戦争を背景に、愛を描きながらも骨太で見ごたえのある作品でした。 »ガイドライン違反報告

投稿:☆kirakira☆

評価:4
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