チェルシーホテル|MOVIE WALKER PRESS
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チェルシーホテル

2002年8月3日公開,109分
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「トレーニング・デイ」での助演も記憶に新しい、イーサン・ホークの初監督作。伝説のホテルを舞台に、成功を夢見る人々の日常生活を、スタイリッシュな映像と共に描き出す。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

多くの芸術家を生んだNYのチェルシーホテル。詩人を夢見てバーで働くグレース、彼女に思いを寄せる画家フランク、酒と女に溺れる作家バド…。現代の住人らは、過去の亡霊と向き合いながら夢を追い続ける。

作品データ

原題
Chelsea Walls
製作年
2002年
製作国
アメリカ
配給
シネマパリジャン=メディア・スーツ
上映時間
109分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

5.0
  • Catwings

    5
    2007/11/9

    1905年の開業以来数々のアーティストや作家が滞在し、彼らの独自のライフスタイル、いくつもの伝説を生んだニューヨークマンハッタン佇むホテルチェルシー。
    イーサン・ホークの初の監督作品なのだが、実に素晴らしい。アーティストや作家の生活スタイル、夢、未来、華やかさと虚無感、現実からの恐怖、怯え、酒、変わらぬ毎日、恋愛、全てをそのままの形でとても自然に表現してる。
    作家も含めアーティスト、クリエイティブな人々はとても孤独なんだと感じる。決して華やかではなく救え用のない「渇き」を感じながらそこから本当にすばらしいものが作られるのかもしれない。
    それでもこの映画はとても孤独な中に優しさが含まれている。
    ストーリーと呼べるものはそこには存在してないのだけど、ホテルに住みついた人のそれぞれの日々が描かれている。
    愛を知らずに死んだ作家とその作家をこの世で一番愛してしまった女性。詩人と彼女が愛した裏社会に足を染めてしまった青年。アルコール中毒で熟年作家と彼の妻と愛人。ミュージシャンを夢見る男。ウェイトレスをしながら作家を目指す女性。
    将来を夢を見る彼らが何かに取り付かれたように没頭する反面何かを犠牲にしながら、何かを失いながら生きていく。
    ホテルのステージでジミースコットが歌うシーン『ジェラスガイ』が映画全体の虚無感を包み込んでいて切なくさせる。
    すばらしい歌や詩はどうしてここまでも人の心に入り込んで捉えてしまうのだろう。

    2001年の作品なのだけど、もっと早くもっと学生のような多感な時にこの映画に出会っていたかったと思う。
    この映画があまりに深く自分の中に入り込んできてしまうと感じるのは、このチェルシーホテルに魅了された人たちと同じように何かそこに霊でもいるかのように自分を離さないからだと思う。

    -------イーサンホークの舞台挨拶から------------
    今回僕はこの映画をつくるに当たってジャズの音楽のような映画を描きたいと思いました。出演者が何人もいますが、それぞれがソロのパートを持っていて一つの音楽を奏でる、といった映画を作りたかった。
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    まさにそんな感じで、それぞれの人の生き方が寂しく、優しく描かれてます。

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