15ミニッツ|MOVIE WALKER PRESS
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15ミニッツ

2001年5月19日公開,121分
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マスコミを利用する凶悪犯と捜査官との戦いを描くサスペンス。複雑に絡み合うスリリングなストーリー展開で、“メディアの暴走”というテーマを鋭く描き出す。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

東欧の強盗コンビがNYで昔の仲間を殺害し、死体に火を放った。市警の敏腕刑事エディと、消防局の捜査員ジョーディが組み、捜査を開始。だが犯人はビデオカメラを駆使し、恐ろしい罠を仕掛ける。

作品データ

原題
Fifteen Minutes
製作年
2001年
製作国
アメリカ
配給
日本ヘラルド映画
上映時間
121分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.4
  • やまひで

    2
    2013/5/12

     謂わば劇中劇、「映画の中の映画」を見せることでストーリー構造のメタ・レベルができる。そのことで、制作、創作のレベルが、作品の鑑賞のレベルに取り込まれる。これは、確かに、作品の構造を深めるのにはいい手ではあるが、既に一度やられているので、「作戦」としては、今では「二番煎じ」で面白みが余り無くなっているのも現実である。それでもなお、この手を使うとすれば、そこに新趣向を試みることが要求されるが、さて、本作ではそれが出ているか。

    本作は、ストーリー的には三つの層から出来ている。一つは、N.Y.警察の殺人課の、ベテランで老獪な刑事エディ・フレミング(ロベルト・デ・ニーロがいつものようにこの役を上手くこなしている)と、消防署管轄の刑事捜査担当で若き捜査官ジョーディ・ウォーソーとの、ほとんど父子的な関係の展開である。二つ目は、犯罪とメディアの関係である。とりわけ、特ダネ・キャスターであるロバート・ホーキンス(ケルシー・グラマーがその役を見事に体現)が、如何に視聴率確保のために倫理的限界をたやすく乗り越えていくか、その巧言令色な「したたかさ」に焦点が当てられているレベルである。三層目が、チェコ出身の犯罪者エミールとそのロシア人の相棒オレグが巻き起こす犯罪の数々である。そして、映画好きのオレグが万引きしたカムコーダーで撮る映像が、更にメタ・レベルを成しているのである。オレグは、自分が見た、1946年制作のアメリカ映画『素晴らしき哉、人生!』に感動を受けたと映画の冒頭で語り、ことあるごとに自分をその監督である「フランク・キャプラ」と名乗るのである。ここに本作の監督ジョン・ハーツフェルドに隠された意図があるのであろうか。

    監督ハーツフェルドは、本作ではプロデューサーの一人でもあり、また脚本も書いている。という訳で、上述の四重構造のストーリーは、監督自身の意図を強く反映していると見て差し支えないが、観ていて、よく言えば重層的と言えるものが、その取り扱いの浅薄さで、集中力のない、焦点の定まっていない作りになっているともまた言えるのである。この浅薄感は、ラスト直前のショー・ダウンで、責任無能力ということで、フレミング殺害の懲罰を逃れようとするエミールを、ウォーソーがほとんどリンチ的に射殺し、その後颯爽として現場を去るという、ウエスタン的パッピー・エンドで更に強まるのである。

    さて、最初の質問に戻って、本作において、「映画の中の映画」による新趣向が提示されたか、であるが、本作、惜しい哉、そこまでには踏み切れなかったと言えるだろう。本ストーリーの映画の画像に、カムコーダーで撮られた映像(ソラリゼーション、白黒などの効果も含めて)を上手く取り入れた、フランス出身のキャメラマン・ジャン・イヴ・エスコフィエ、そして、編集のスティーヴン・コーエンの力量は買うものの、ストーリー的にメタ・レベルが映画の後半から他の層に食い込んでいくのであるが、結局は食い破れずにメタ・レベルに押し込まれてしまうのである。個人的には、寡聞にして他の例を観ていないのであるが、メタ・レベルと他の関係が逆転すれば、そこに新趣向が出たと思うのであるが、そこまで「映画作家」性を監督ハーツフェルドに求めるのは、少々酷かもしれない。

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  • 4
    2010/1/26

    消防士に、ああ言う職種が有るのは知らなかったわ。
    マスコミを利用してヒーローになり捜査を上手く運ぶ刑事エディと、マスコミ嫌いの消防士ジョーディ。
    私もマスコミ嫌いでTVも観ないから、共感しちゃう。

    ひどい・・と言いながら、視聴者が興味を示すから過激化して行く。
    それを上手く利用して、自分の犯罪を無罪に、そして利益を得ようと思いつく殺人者エミルたち。


    前半はかっとなって・・と言う偶然の犯罪っぽいけど、目的を持ってからの手口はとても綿密。頭脳犯。
    消防士を火事で殺そうとするなんて嫌らしいわよね。

    で、そこから抜け出す時に偶然居合わせる幼い少年が、今をときめくアントン・イェルチンね。
    出番はちょっとなんだけど、そこに居る・・と言うショックな場面なので、ちょっと存在感が有るのよ。
    『アトランティスの心』の頃の姿なので、とても可愛いし。

    ラストの、ジョーディの冷静さは、本当に拍手物でした。

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