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20数年前の四国・松山を舞台に、ボートに青春をかけた女子高生たちの姿を瑞々しく描いた青春ドラマ。監督は「目を閉じて抱いて」の磯村一路。第4回坊ちゃん文学賞を受賞した敷村良子の同名小説を、磯村監督自身が脚色。撮影を「ちんなねえ」の長田勇市が担当している。主演は新人・田中麗奈でキネマ旬報日本映画新人女優賞を受賞した。芸術文化振興基金助成作品。キネマ旬報日本映画ベスト・テン第3位。

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1998年、今は廃墟と化した瀬戸内海を臨む浜辺の艇庫。10年前まで、伊予東高校ボート部の部室として使われていたそこに、5人の少女たちの写真が飾られていた──。1976年、春。東校に入学した篠村悦子こと悦ネエは、以前から憧れていたボート部に入部を希望するが、東校には女子ボート部がなかった。そこで強情な性格の彼女は、ないのなら作ればいいと先生に直訴。自ら女子ボート部を創設してしまう。ナックル・フォアという5人競技が女子の主流であると聞いた悦ネエは、新人戦のある10月までという条件でヒメ、リー、ダッコ、イモッチの4人のメンバーを集める。ところが、誰ひとりとしてボートの経験者のいない彼女たちは、ボートを海へ運ぶことすら一苦労。悦ネエの幼い頃からの天敵で男子ボート部の関野ことブーにバカにされながら、練習を開始するのであった。暫くすると、現役を引退した3年生の安田がコーチについてくれた。そのお陰で、彼女たちのオールさばきも漸く様になっていく。夏合宿を経て、いよいよ新人戦。だが、東校女子ボート部の実力は勝利にはほど遠かった。約束の期間を終えた悦ネエは、ボート部に付き合ってくれたヒメたちに感謝の言葉を述べる。ところが、試合の敗北に苦渋を味わったヒメたちの気持ちは固まっていた…。シーズンも終わり陸トレに励む悦ネエたちに、顧問教官がコーチ・入江晶子を紹介した。元日本選手権メンバーであった晶子は、しかしその輝かしい経歴とは裏腹に全くやる気がない。悦ネエたちにトレーニング・メニューを渡すと、毎日ぼんやりしているばかりだ。ある日、貧血で倒れた悦ネエを心配したブーが、途中まで自転車に乗せて送ってくれた。ブーの意外な優しさに心揺れる悦ネエ。だが翌日、借りた手袋を返そうと思った彼女は、ブーが新体操部の桃子と一緒にいるところを目撃して憤慨する。春休み、再びボートのシーズンがやってきた。新入部員もひとりだけであったが入部し、今や東校女子ボート部は自分たちだけでボートを海に出せるくらい逞しく成長していた。ところが好調に見えたのも束の間、悦ネエが腰を痛めて医者から安静を言い渡されてしまう。練習に参加出来なくなる悦ネエ。また、彼女を欠いたボート部も相変わらず試合ではドベばかりだ。そんなある日、温泉療養に出かけた悦ネエは、そこで晶子に会う。やる気のない晶子に、自分にはボートしかないと訴える悦ネエ。やがて彼女はボート部の練習に戻り、晶子も夏休みの合宿で本格的な特訓をしてくれるようになる。そして、二度目の新人戦。東校女子ボート部は、順調に決勝戦まで勝ち進んでいた。もうドベではないという気持ちが、彼女たちの士気を奮い立たせる。「ひがしこー、がんばっていきまっしょい!」ブーや晶子たちも懸命に応援してくれている。だが、彼女たちはわずかの差で負けてしまうのであった。こうして二度目のシーズンが終わった。艇庫の掃除を終えた悦ネエは、来年最後となるシーズンへ向けて自分にエールを送る。

作品データ

製作年 1998年
製作国 日本
配給 東映
上映時間 120
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スタッフ

監督 磯村一路
製作 周防正行桝井省志宅間秋史
エクゼクティブ・プロデューサー 久板順一朗田中迪松下千秋武政克彦小形雄二
アソシエイト・プロデューサー 関口大輔
ライン・プロデューサー 佐々木芳野
原作 敷村良子
脚色 磯村一路
撮影監督 長田勇市
照明 豊見山明長
編集 菊池純一
録音 郡弘道
美術プロデューサー 吉沼慶二
美術 磯田典宏
スタイリスト 勝俣淳子
音楽監督 竹田元
音楽プロデューサー 和田維純岩崎淳
音楽 リー・テッシュ・ウィズ・ペンギンズ
スクリプター 荘原はる
スチール 加藤義一
撮影効果 露木聡
音響効果 斎藤昌利
主題歌 Lee-tzsche
製作担当 濱岡貴史

キャスト

篠村悦子(悦ネエ) 田中麗奈
中崎敦子(ヒメ) 清水真実
矢野利絵(リー) 葵若菜
菊池多恵子(ダッコ) 真野きりな
中浦真由美(イモッチ) 久積絵夢
関野大(ブー) 松尾政寿
入江晶子 中嶋朋子
篠村健作 白竜
篠村里子 森山良子
篠村澄子 松尾れい子
篠村フキ 桜むつ子
安田俊二 本田大輔
小池(コロンボ) 有園芳記
校長 大杉漣
渡し船の操縦士 徳井優
港山の駅員 神戸浩
大西真理子 田村絵梨子
熊田 城明男
医師 下元史朗
現在の教師 小日向文世
ベンガル
敷村良子
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2020/9/20更新
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