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夫との間に溝ができているベストセラー作家が、愛への固執と孤独の中で自らの行き方を模索し、故郷と母を通して自分本来の幸せを見い出すまでを綴ったメロドラマ。監督・脚本は「ハイヒール」「キカ」のペドロ・アルモドバルで、彼特有の大胆な語り口と奇抜な映像センスがやや後退し、ストレートな作風ながらもポップさが生かされた1編となっている。撮影は「アントニオ・ダス・モルテス」「愛の拘束」のアフォンソ・ベアト、音楽は「愛よりも非情」のアルベルト・イグレシアス。衣裳はウーゴ・メスクアが担当し、イタリアを代表するアパレル・ブランド、マックス・マーラやエルメネジルド・ゼニアのデザインによるワードローブが使用されている。主演は「バチ当たり修道院の最期」「ハイヒール」に続いて監督とは3作目となるマリサ・パレデス。「欲望の法則」ロッシ・デ・パルマ、「セクシリア」のイマノル・アリアス、「バチ当たり修道院の最期」のチェス・ランプレアベらアルモドバル作品の常連たちが脇を固めるほか、現代スペインを代表するフラメンコの若き貴公子ことホアキン・コルテスが出演し、やはりフラメンコの名手マヌエラ・バルガスと見事な踊りを披露している。

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マドリッドに住むレオ(マリサ・パレデス)は、アマンダ・グリスというペンネームでロマンス小説を書いているが、これは熱愛するハンサムな夫パコ(イマノル・アリアス)さえ知らない秘密だった。軍人のパコは最近留守がちで、レオの寂しさと不安は募るばかり。彼女はパコが買ってくれたブーツを履いてタイプライターに向かっていた時、どうしてもブーツが脱げなくなり、パニックに陥る。そう、これはパコにしか脱がせられない_。レオは親友の心理カウンセラー、ベティ(カルメン・エリアス)に助けを求める。取り乱した彼女を見かねたベティは、気分を変えさせようと新聞社の知人を紹介する。緊張の面持ちでエル・パイス紙の編集者アンヘル(ファン・エチャノベ)を訪ねるが、彼はレオにひと目惚れ。アマンダ・グリスの大ファンである彼は、さっそくアマンダについての文芸批評をレオに依頼する。正体を隠したまま、別のペンネームで自らアマンダを否定する記事を書くレオ。それはアンヘルは唸らせる出来ばえだったが、一方で、アマンダとしての新作が不調で、出版者から契約違反だと一喝された。そこへ、ようやく休暇が取れたパコが帰宅した。甘い愛の時を期待したレオはじらされたあげく、2時間しか家にいられないと言われて逆上。そしてパコは決定的な別れの言葉を口にした。絶望して睡眠薬をあおったレオは、留守番電話に話す母ハシンタ(チュス・ランブレアベ)の声でこの世に引き戻された。それから朦朧として街をさまよい、偶然、アンヘルに助けられる。目覚めた時は彼のベッドの上で、何も覚えていないレオに、彼は「君の秘密の花を開かせた」と嬉しそうにささやく。家に戻るとベティが心配して乗っていた。何と、彼女はパコの愛人だったのだ。でも、昨夜、レオのために彼と別れたとベティは告白。その時、また母から電話が。夫に先立たれた母は、レオの妹ロサの家に身を寄せていたが都会の生活になじめず、もう我慢できないから故郷の村に帰ると言う。レオは一緒に行くことにした。村の家に落ちついた母は、傷心のレオに“鈴なし牛”の話をして慰める。夫を亡くした女は、故郷に帰ってお祈りをしないと鈴なしの迷い牛のようになってしまうと言うのだと。今のレオはまさに迷い牛だ。村での生活で癒されたレオに出版社から電話が入る。今度の2作はすばらしいと言うが、レオには書いた覚えはない。実はアマンダの秘密を知ったアンヘルがこっそり代作したものだった。驚きながらも彼の計らいに感激するレオ。マドリッドに戻ったレオはアンヘルと、フラメンコの名手であるメイドのブランカ(マヌエラ・バルガス)と息子アントニオ(ホアキン・コルテス)の公演に行った。レオはそろそろ現実に立ち向かうため、パコとの離婚を決意。そしてアンヘルの部屋を訪れて、ワインを飲みながらキスをした。

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作品データ

原題 La Flor de mi Secreto
製作年 1996年
製作国 スペイン フランス
配給 ヘラルド・エース
上映時間 118
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