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襲いくる苦難と試練に耐えて、愛情ひと筋に生きる母の姿を描いた“小説倶楽部”連載、竹田敏彦の同名小説の映画化。脚色は「おかしな奴(1956)」の笠原良三、監督は「水戸黄門漫遊記 鳴門の妖鬼」の伊賀山正光、撮影は「怒れ! 力道山」の西川庄衛。主な出演者は「海の百万石」の三浦光子、「夕日と拳銃」の高倉健、「怒れ! 力道山」の田代百合子、「母恋月夜」の松島トモ子、その他園ゆき子、藤里まゆみ、日野明子、高田稔、増田順二、岡譲二など。

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兜町の紅孔雀と謳われる紅一証券の社長・紅谷しず江には暗い過去があった。八年前、病気の夫と二人の女児を抱え、彼女は旅館で働いていたが、夫の不倫に逆上し子供を残して家出した。絶望の彼女は紅谷梅太郎という男に救われ、その妻となったが梅太郎は間もなく死んだ。しず江は梅太郎の子俊夫を抱え夫の仕事を継ぎ、これまで苦闘を続けてきたのだった。しず江は東海化学の増資権利を狙っていたが、秘書の三沢は作戦上、東海化学の社員小川淳子と親しくし始めた。一方、二十八歳になった俊夫には叔父の世話で良縁が重なっていたが、ある日、車で正子という少女を轢いた。正子を病院へ担ぎこんだ俊夫は、駈けつけてきた正子の姉淳子を知った。正子が治るまでに二人の間に愛情が芽ばえた。ところが俊夫から淳子と正子の名を聞いた、しず江は愕然とした。それは夢にも忘れえぬ我が子だった。我が子への愛情から、しず江は叔父の勧める俊夫の縁談に乗気になれず、これが親戚の非難を買った。そこで訪れてきた淳子に、しず江は心を鬼にして母であることを隠し、俊夫には既に婚約者がいると追返した。俊夫に裏切られたと思った淳子は自暴自棄で三沢の誘惑にかかった。一方、俊夫は、淳子の態度の不可解さに母をなじり初めて淳子と母の関係を知った。そして母の不甲斐なさに絶望、家を出た。しず江もここに意を決し淳子の許を訪れた。しかし淳子は三沢の魔手に危機寸前。これを追って、しず江は淳子を救ったが誤って三沢を殺した。やがて裁判が行われた。淳子は初めしず江の愛を疑っていたが遂に母に有利な証言をし、執行猶予と決った。親子四人に初めて幸福がよみがえったのである。

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作品データ

製作年 1956年
製作国 日本
配給 東映
上映時間 83
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スタッフ

監督 伊賀山正光
原作 竹田敏彦
脚色 笠原良三
企画 原伸光
撮影 西川庄衛
音楽 木下忠司
美術 北川弘
録音 大谷政信
照明 森沢淑明

キャスト

紅谷しず江 三浦光子
小川淳子 田代百合子
妹正子 松島トモ子
紅谷俊夫 高倉健
三沢 増田順二
津村竜吉 高田稔
真島祐彦 曾根秀介
妻満喜 中野かほる
晴美 園ゆき子
矢野 岡譲二
紅谷梅太郎 宇佐美諄
小川良吉 菅沼正
町子 藤里まゆみ
おちか 宮川玲子
検事 加藤嘉
弁護士 斎藤紫香
裁判長 志摩栄
俊夫の少年時代 原国雄
淳子の少女時代 富沢京子
正子の少女時代 後藤恵子
千沙 日野明子
ヒデ 山本緑
大崎 吉川英蘭
浜田 高原秀麿
仙川 久保比左志
太田 小島秀人
下宿の主婦 不忍郷子
おかみさん 檜有子
おかみさんの亭主 小杉義隆
紅一の客A 小塚十紀雄
紅一の客B 杉義一
医師 滝謙太郎
看護婦 稲植徳子
旅館の女中 杉丘のり子
廷丁 滝島孝二
近所の子供A 川東美代子
近所の子供B 鈴木光枝
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