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世界で最初に原爆の洗礼を受けた広島の原爆の子供たちがつづった作文を編集したヒロシマ・ピースセンター理事長、広大教授長田新の「原爆の子」にヒントを得て、新藤兼人が「雪崩(1952)」に次いで自身脚色、演出を行っている。製作には吉村公三郎が当たり、近代映画協会と劇団民芸が資金の一切を作りだした。撮影には「山びこ学校」の伊藤武夫が当たっている。「安宅家の人々」の乙羽信子が好意的主演をする他、細川ちか子清水将夫、滝沢修、北林谷栄、小夜福子、宇野重吉などの民芸の人々が出演している。

3/5
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石川孝子は昭和二十年八月七日原爆が投下された時広島に住んでいて、家族の中で彼女一人だけが生き残った。その後瀬戸内海の小さな島で女教員をしていた孝子は、原爆当時勤めていた幼稚園の園児たちのその後の消息を知りたいと思い、夏休みを利用して久しぶりに広島を訪れた。街は美しく復興していたが、当時の子供たちは果たしてどんなふうに成長しているだろうか。幼稚園でともに働いた旧友の夏江から住所を聞いて次々と訪問していく孝子だった。三平も敏子も平太も中学生になっていた。三平は子だくさんな貧しい父母の元で、靴磨きをして家を助けていた。敏子は原爆症で寝ていた。孤児の彼女は教会に引き取られて看護されていたが、明るい顔をして生きていた。平太も親を失って兄や姉の手で養育されていたが、一家は明るくまじめに生き抜いていた。孝子は亡き父母の下で働いていた岩吉爺やに出会ったが、息子夫婦を原爆で失い、老衰し、盲目になり、七歳になる孫の太郎と乏食小屋で暮らしているのだった。孝子は二人を島へ連れていこうとしたが、どうしても承知しないので太郎だけでも引き取りたいと思った。初めは承知しなかった岩吉も、孫の将来のためにようやく太郎を手離すことにした。孝子は広島を訪れたことによって色々と人生勉強をし、また幼い太郎を立派に育てようという希望を持って島へ帰っていくのだった。目の見えない岩吉は隣りに住む婆さんに手を引かれて、船着場からいつまでも孝子と太郎が去っていくのを見送るのだった。

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作品データ

原題 The Children of Hiroshima
製作年 1952年
製作国 日本
上映時間 98
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スタッフ

監督 新藤兼人
製作 吉村公三郎
原作 長田新篇
脚本 新藤兼人
撮影 伊藤武夫
音楽 伊福部昭
共同製作 山田典吾
美術 丸茂孝

キャスト

石川孝子 乙羽信子
母せつ 細川ちか子
父利明 清水将夫
森川夏江 斎藤美和
夏江の夫 下元勉
岩吉爺さん 滝沢修
おとよ婆さん 北林谷栄
太郎 伊東隆
木島浩造 寺島雄作
妻おいね 英百合子
三平 (現地少年)
芳夫 (現地少年)
父早吉 伊達信
母千代 高野由美
労働者風の男 多々良純
教会員 小夜福子
孝司 宇野重吉
船長 殿山泰司
馬喰 東野英治郎
咲枝 奈良岡朋子
長屋の男 大瀧秀治
医者 芦田伸介
お産を告げにくる男 柳谷寛
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