続 組織暴力|MOVIE WALKER PRESS
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続 組織暴力

1967年6月29日公開,90分
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「新・事件記者 大都会の罠」の石松愛弘がシナリを執筆、前作「組織暴力」の佐藤純彌が監督した続篇。撮影はコンビの仲沢半次郎。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

一匹狼のギャング兵頭五郎は表向きは正当な法の手続きをとって銀座商事を設立し、手広く仕事を始めた。そのため古くから銀座を縄張りとしているやくざと何度か流血事件を起したが、兵頭の動きは素早く、敏腕警部北川たちの努力も思わしくなかった。銀座の勢力地図をぬり変えようとする兵頭の動きに関東政友会の顔利き榊組がのり出してきた。しかし政治的手腕にも長けた兵頭は菊川会長と結縁の盃を交し、政友会傘下に収った。その兵頭の動きから目を離さなかった北川は、兵頭が不良外国人の経営する賭場パシフィック・クラブを襲った機会を逃さず、北川を逮捕した。ところが、勢力を政財界にまで浸透させていた兵頭が、政界の大ボス大和田と手を結んでいたことから、北川は上司の命令で兵頭を釈放せざるを得なかった。この事件で兵頭の片腕となって動いていたのが切れ者国崎である。三年前総裁選で敗れた大和田の敗因は資金不足だったが、反対派の資金は弾丸道路用地買収にまつわる丸菱不動産の三十億円の横流しから出ていた。兵藤はこの事件を叩こうと決心したが、それは政友会を敵に回すことになった。何故なら政友会顧問権堂は大和田の政敵であり、丸菱の元社長だったからだ。兵頭は政友会の殺し屋に備えて用心棒を雇い、丸菱の係長田沢を拷問した。田沢は三十億の流出先を吐いて一家心中を遂げてしまった。この件で大和田は丸菱から八億円をせしめ、兵頭もその分前に与ったが、もともと叩けば埃の出る身の大和田は、事件の真相を再び闇に葬るため、菊川と手を結んで榊に兵頭を殺させてしまった。一方、北川警部はこの事件を担当し、真相をつかみかけていたが、この事件の一切は兵頭と榊組との縄張り争いとして捜査を打ち切るよう、上部から命ぜられたのだった。銀座の雑踏を歩く北川の顔には、やりばのない怒りが浮んでいた。

作品データ

原題
Organized Violence ?
製作年
1967年
製作国
日本
配給
東映
上映時間
90分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

2.7
  • 晴耕雨読

    3
    2009/5/25

    前作同様に佐藤純弥監督作品ですが、音楽も前作同様に佐藤勝です。映画を見終わって残るのは、黒澤明監督の「用心棒」を彷彿とさせる佐藤勝のテーマ音楽です。ラストシークエンスに到っては、もう完全に「用心棒」の世界です。脚本は笠原和夫と並ぶ東映屈指の名脚本家、石松愛弘ですが佐藤純弥監督と共に黒澤映画ファンであることから類推すると、黒澤明時代劇のテイストをヤクザ映画に盛り込もうとしたのかも知れません。

     ヤクザの縄張りを奪っていく愚連隊集団が物語の中軸ですが、企業家の格好を表向き装う親分格を渡辺文雄が演じています。この渡辺文雄はインサイドワークを使ってヤクザの縄張りを侵食していきますが、その尖兵となるのが大学の体育会空手部の学生であることが面白いのです。佐藤純弥監督は後に、「やくざと抗争・実録安藤組」で安藤昇の自伝的映画を数本撮りますが、安藤昇が法政大学現役学生の頃に頭脳と腕力でヤクザの縄張りを奪取して、東興行という会社組織を作ったことを彷彿とさせます。

     兎にも角にも猪突猛進、パワーが一直線に突き進んでいくことの爽快感があります。有力政治家をも抱きこんで、彼らの組織暴力は肥大化していくと思われたのですが、強大な国家権力が彼らの行く手を遮ろうとします。モダンアクション的ヤクザ映画として一風変わった作品ですが、佐藤純弥監督の本領が発揮されるのは、「暴力団再武装」や「博徒斬り込み隊」、「実録安藤組・襲撃篇」を待たねばなりません。その後に「新幹線大爆破」や「男たちの大和・YAMATO」で大ブレイクするのですが、そんな才能の一片を感じられる本作品を知っておいて下さい。

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