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畔柳二美の原作を「街に気球があがる時」の岡田達門が脚色。「天に代わりて不義を討つ」の吉村廉が監督したローカルドラマ、撮影は「都会の魔窟」の中尾利太郎

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これは、田舎町のはずれにそびえる一本杉が、そっと囁いてくれた物語。小学校の教員吉岡美沙子は、腕白六年生小林金一に特別な関心を寄せていた。手に負えないイタズラをする一方、小児マヒで脚の不自由な一年生、吉野ヒロ子の面倒を、熱心にみてやったりする優しい反面もあるからだ。同じ教員の山田耕吉は「特定の子供に関心を持つのはいけないことだ」といつも反対する。美沙子はいつしか、男らしい耕吉に好意以上のものを感じていた。ある夕方、金一の貧しい家に、着のみ着のままで転がり込んできた父子があった。農業移民として南米に渡っていた親類の倉太郎と清作の家族が、逃げるように帰ってきたのだ。金一や美沙子の尽力で、倉太郎たちは公民館に泊ることができた。無一文の彼らは働き口を探さねばならない。美沙子から事情を聞いた耕吉のとりなしで、清作は一平の理髪店で働くことになった。一平の娘、たか子は耕吉が大好き。しかし、美沙子に耕吉との結婚をすすめる人もいる。下宿の女主人に励まされた美沙子は、放課後、耕吉に愛をうったえたが「許して下さい。僕は結婚したい人がほかにいるんです」という返事だった。耕吉がたか子を愛していると美沙子は思い込んだ。清作のつぎの働き口のことで美沙子を訪ねたたか子は、それを聞かされてどんなに喜んだことだろう。正月がきた。清作と倉太郎が新しい生活を求めて町を去った日、耕吉、美沙子、たか子、それにヒロ子を背負った金一が町はずれまで見送った。帰途、脚の不自由なヒロ子が川に落ちた。そして、耕吉の結婚したい相手はヒロ子の母親と判った。数日後、耕吉とヒロ子の母の結婚式が内輪に行われた。美沙子は東京の父に頼んで、身体障害者の特殊教育学校にヒロ子を入れて貰い、自分もそこで働くことにきめた。町をとりまく山々はまだ雪をいただいていた。そんな一日、美沙子とヒロ子とその母親はこの町を去った。「みんなしあわせになるんだよ」と、一本杉は風に葉をゆすりながら囁きかける……。

作品データ

製作年 1961年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 63
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スタッフ

企画 笹井英男
原作 畔柳二美
脚色 岡田達門
監督 吉村廉
撮影 中尾利太郎
音楽 中林渥真
美術 大鶴泰弘
照明 吉田協佐
録音 八木多木之助
スチール 目黒祐司
編集 丹治睦夫

キャスト

吉岡美沙子 香月美奈子
山田耕吉 長門裕之
木村とめ 武智豊子
小林金一 寺田耕次
小林金二 岩木享
小林金三 小島康則
小林ヨシ 袴田菊代
彼らの父倉造 高原駿雄
彼らの母はる 初井言栄
木村清作 市村博
木村倉太郎 杉狂児
吉野澄江 小園蓉子
吉野ヒロ子 梅田和子
大山一平 左卜全
大山たか子 葵真木子
佐藤芳造 市川好朗
佐藤清次郎 田中昂
藤山良三 石黒照信
駐在の巡査大沢 阪井幸一朗
役場の民生課長 雪丘恵介
男の先生 三浜元
男の先生 小柴隆
男の先生森山太吉 武藤章生
男の先生青木為作 光沢でんすけ
郵便局の局長 村田寿男
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2020/10/1更新
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