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原作は、発売後一年足らずで百五十万部を超えるベストセラーになった曽野綾子の同名エッセイ集。映画は、その中心読者となっている平均的な若い女性を主人公に設定し、そのヒロインの悩みや苦しみを通して、原作の母と娘の愛、娘と既婚の男性との愛といった5つの愛の問題をドラマの中で分析していこうというもの。脚本は「奇妙な仲間 おいろけ道中」の鎌田敏夫。監督は「その人は女教師」の出目昌伸。撮影は「若大将対青大将」の原一民がそれぞれ担当。

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師走の銀行は、まるで戦場のような忙しさだった。入金伝票の整理をしていた宮井朋子は、課長からエリート社員の高木を紹介され、正式な交際を申し込まれた。朋子は正月休みを故郷で過すため、甲府へ帰った。夫と別居して、小さな飲み屋で細々と暮す母君代だったが、朋子はその窮状をみかねてよく父の許を訪ねた。別居の原因となった愛人はいまは病死して亡く、父はホテルの支配人をしていた。正月、朋子は熱を出して医者を呼んだが現われたのは幼馴染みの元木敬介であった。敬介には妻子があった。東京に帰った朋子は高木から毎日のように誘いをうけた。そんなある夜、敬介が朋子の帰りを待ちうけていた。はじめての男の訪問者に朋子は困ったが、ごろ寝をきめこんだ敬介の横で膝を抱いて、自分も眠った。朋子は下田の高木の生家に招かれた。一家は彼女を我が家のものとして迎えた。翌日、朋子は高木と連れだって訪ねた石廊崎で、水商売の女とたわむれる敬介を見て、なぜか傷つけられるのを覚えた。しかも敬介の転任を彼の口からきいたのはその直後だった。二人は会うことにした「私結婚するのよ」「会えないな、もう」。思わず朋子は涙を流した。敬介は驟雨の中で朋子をしっかり抱いた。朋子は風邪で銀行を休んだ。荒々しい勢いでやってきた高木は、朋子に侮蔑の言葉を浴びせて、去っていった。だが、朋子は不思議と何の感動もなかった。数日後、朋子は会津の山奥に敬介をたずねた。そして、出迎えたその妻と娘の顔が自信と幸福に輝いているのを見た時、敬介の面影が次第に薄れていくのを感じた。降りしきる雪の中で、朋子は敬介と出会ったが、何も言わずに別れた。涙がとめどもなくあふれてきたがそれは胸の奥底から湧きあがる熱い涙であった。

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作品データ

製作年 1971年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 96
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スタッフ

製作 坂上静翁金子正且
原作 曽野綾子
脚本 鎌田敏夫
脚色 井手俊郎
監督 出目昌伸
撮影 原一民
音楽 池野成
美術 村木与四郎
録音 吉沢昭一
照明 小島正一
スチール 岩井隆志
編集 武田うめ
助監督 松本正志

キャスト

宮井朋子 酒井和歌子
宮井君代 森光子
宮井章造 細川俊夫
坂口祥子 赤座美代子
高木隆一郎 佐々木勝彦
高木隆吉 今福将雄
元木敬介 加山雄三
元木正子 中畑道子
元木恵子 徳永礼子
明男 真樹渉
元木紀子 結城美栄子
道子 山添くみ
少年時代の敬介 岡山久人
少女時代の朋子 山添三千代
課長 高島敏郎
岩本 高島稔
バーテン 斎藤宣文

レビュー

福島の雪道を歩く酒井和歌子

投稿者:たっかん

(投稿日:2016/7/18)

映画タイトルからはどんな映画か想像がつかなかったが、観てみる…

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