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明治19年、天長節の鹿鳴館での舞踏会を中心に愛と謀略を描く。三島由紀夫原作の同名戯曲の映画化で、脚本は市川崑と「細雪(1983)」の日高真也の共同執筆。監督は「ビルマの竪琴(1985)」の市川崑、撮影は同作の小林節雄がそれぞれ担当。

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明治19年11月3日、日比谷の練兵場では天長を祝う観兵式が行われていた。外務卿の影山伯爵は、内閣切っての実力者と自他共に認める存在だった。政府に巨額な予算で鹿鳴館を建設させたのも彼の力である。元、新橋の芸者だった妻の朝子は、輝くような美しさと人当りのよさで華族夫人たちの中心となっていた。公卿の出、大徳寺侯爵の令嬢節子も朝子を崇拝するひとりで、恋人の問題を相談した。恋人の名は清原久雄、その名を聞いた時朝子は心臓が止まる程ショックを受ける。2日後の鹿鳴館での天長の舞踏会では久雄の父、清原永之輔の指揮で自由党の残党が襲撃を計画していた。久雄を邸に呼んだ朝子は、20年以上もひとり胸にしまってあった秘密を打ち明けた。芸者時代の永之輔との愛と、久雄の母親であることを。朝子は久雄の命と恋を全うさせたいと思いひそかに永之輔をたずね、襲撃を中止するよう懇願した。襲撃計画は既に影山の情報網のキャッチするところとなっていたのである。帰宅した朝子は、影山に舞踏会に壮士の乱入はないと告げる。影山にとって襲撃事件はどうしても必要だった。それを利用して永年の敵である清原永之輔を抹殺すべきだと考えていたのだ。そして、女中頭草乃を買収し妻の秘密を知った。舞踏会の当日、影山は清原の政敵とも言うべき飛田天骨を呼び出し、壮士の乱入の中止を告げ代わりの壮士を至急揃えるよう頼んだ。また、父親に反発している久雄をそそのかし、清原を倒すようにしむけピストルを握らせた。影山の使いで清原の家へ出向いた草乃は、清原の壮士たちが命令にそむいて乱入したので止めに来てほしいと告げる。鹿鳴館ではかつてないほどの大舞踏会が始まり、女主人の朝子が内閣総理大臣伊藤博文などを出迎えていた。突然、白刃をかざして鹿鳴館に乱入して来た壮士たちの前に、凛として立ちはだかったのは朝子だった。その時、父親に裏切られたと久雄が外に飛びだして行く。追いかけた朝子は清原の銃弾に倒れた久雄の姿を見つける。約束を破ったと罵しる朝子に、清原は壮士たちは自分の塾生でないこと、久雄は自分に殺されたかったのだと告げた。朝子は影山に家を出て清原について行くと言うが、その頃、清原は拳銃で自害していた。

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作品データ

製作年 1986年
製作国 日本
配給 東宝
上映時間 125
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スタッフ

監督 市川崑
製作 川本源司郎
プロデューサー 藤井浩明馬場和夫
原作 三島由紀夫
脚本 市川崑日高真也
企画 川本源司郎
撮影 小林節雄
衣裳監修 斉藤寛
音楽 山本純ノ介谷川賢作
美術 村木忍
編集 長田千鶴子
録音 大橋鉄矢
スチール 橋山直己
監督補 吉田一夫
照明 下村一夫

キャスト

影山悠敏伯爵 菅原文太
影山悠敏伯爵夫人朝子 浅丘ルリ子
清原永之輔 石坂浩二
その息子久雄 中井貴一
その息子健次郎 尾美としのり
大徳寺侯爵夫人季子 岸田今日子
その娘節子 沢口靖子
飛田天骨 井川比佐志
馭者赤星以蔵 渡辺篤史
女中頭草乃 浅利香津代
宮村陸軍大将 平野稔
宮村陸軍大将夫人則子 横山道代
坂崎男爵 丸岡奨詞
坂崎男爵夫人定子 三條美紀
館長伊集院 常田富士男
給仕長山本 遠藤征慈
法制局々長高柳 佐々木勝彦
伊藤博文 三橋達也
伊藤博文夫人梅子 高林由紀子
大山巌 井上博一
大山巌夫人捨松 森田遥
谷干城 神山繁
式部官 浜村純
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