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夏休みに、生まれ故郷の海辺の街に帰省した主人公の大学生と、馴染みのバーでの旧友との再会や、女の子との出会いを描く。七十九年度『群像』新人文学賞を受賞した村上春樹の同名の小説の映画化で脚本・監督は「ヒポクラテスたち」の大森一樹、撮影は渡辺健治がそれぞれ担当。

3/5
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ドリーム号で神戸までと言うと、受付の男は怪訝そうな顔をした。今、東京から神戸まで行くバスはない。十年前の夏休み二十一歳の“僕”は神戸、三の宮駅前をドリーム号から降りた。僕は昔馴染みの「ジェイズ・バー」に入って行くと、ジェイは「お帰り、友だちが待ってるよ」と言う。指さす方を向くと「春休みからずっと待っていたんだ」と酔った“鼠”がフラついた足どりでカウンターにやってきた。ビールを飲んで再会を祝う二人。僕と鼠の出会いは、二人が鼠の運転する車に乗っていて横転したときだ。怪我一ツなかったツキを大切にしようと二人はコンビを組んだ。鼠の家は大金持ちで、彼は今、大学を退学している。数日後、僕はジェイズ・バーで飲み過ぎて倒れている女を家まで送って行った。翌朝、女は同じ部屋にいる僕に「酔った女に手を出すなんて最低」と言う。「何もしていない」との僕の言葉をてんで信じない。僕に放送局から電話が入った。DJが言うには“ビーチ・ボーイズ”の「カリフォルニア・ガールズ」を僕にプレゼントのリクエストした女の子がいると言う。高校時代、クラスメイトにそのレコードを借りて返していないことを思い出した僕はレコード店に入った。その店にあの女がいた。女と僕は次第に打ちとけていく。僕はかつて三人の女と寝たことがあり、その場面を思い出した。女には小指がなく、それが双子の姉と唯一の区別になっていると言う。父を憎み、金持ちを嫌う鼠は、8ミリ映画を作っている。夏休みが終りに近づく頃、鼠の様子に変化が現れてきた。ジェイは「みんな帰る所があるけど、鼠にはそんな場所がないんだ」と言う。夏の終り、それは僕には青春の終りのような予感がする。その秋、鼠から「土掘り」を描いた8ミリが送られてきた。十年後の今、僕はジェィの店に行くが、そこは誰もいない廃虚となっていた。

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作品データ

製作年 1981年
製作国 日本
配給 ATG
上映時間 100
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スタッフ

監督 大森一樹
製作 佐々木史朗
プロデューサー 佐々木啓
原作 村上春樹
脚本 大森一樹
企画 多賀祥介
撮影 渡辺健治
音楽 千野秀一
編集 吉田栄子
録音 中沢光喜
スチール 糸川燿史
助監督 白石宏一
照明 釜田幸一
製作主任 久里耕介

キャスト

小林薫
真行寺君枝
巻上公一
ジェイ 坂田明
鼠の女 蕭淑美
三番目の女の子 室井滋
旅行センター係員 広瀬昌助
当り屋・学生風の男 狩場勉
当り屋・柄の悪い男A 古尾谷雅人
当り屋・柄の悪い男B 西塚肇
精神科の先生 黒木和雄

レビュー

村上春樹原作の映画は多くない

投稿者:ミチさん

(投稿日:2011/7/13)

その中の貴重な一本。主演は小林薫だし、監督は大森一樹だし、問…

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支持者:0人

いつだって夏の終わりはせつない

投稿者:佃の旦那

(投稿日:2007/12/12)

青春における夏の描き方は一種残酷だ。 誰しもが海に遊び街で…

[続きを読む]

支持者:1人

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