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投稿レビュー(4件)泥の河は星5つ

「泥の河」に投稿されたレビューを
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子どもたちの「目」の演技に驚かされる! (投稿日:2017年9月28日)

 小栗康平監督の第一回監督作品であり、知る人ぞ知る傑作です。

 ビデオやDVD等で名何十回も観て、その都度感動している作品ですが、劇場で観たことがなかったので、今回「午前十時の映画祭8」にて初めて大画面で観ることができました。

 この映画が、傑作と言われている訳は色々とあると思いますが、私が「すごいな」と一番感じているのは、何よりも子供たちが、大事なところで「目」の演技だけで気持ちを伝えているところです。
 いつも感心、感動するのですが、大画面で観るとあらためてその素晴らしさを痛感しました。

 最後の別れのシーンでも、最後まで姿を見せない銀子と喜一に観る者は様々な想いを募らせることに・・・傑作です!»ガイドライン違反報告

投稿:杉ちゃん

評価:5
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せつない、なつかしい、二度と会えない (投稿日:2015年11月8日)

▼ネタばれ(クリックして読む)

>楽しみにしていた天神祭りがきた。初めてお金を持って祭りに出た信雄は人込みでそれを落としてしまう。しょげた信雄を楽しませようと喜一は強引に船の家に誘った。
・・・いえ、そうじゃありません、正しくは・・・
・・・母貞子(藤田弓子)が息子の信雄と”舟の子”の喜一に1枚ずつあげた50円硬貨ですが、信雄が落としたのではなく、預かった喜一の右ポケットに穴が開いていて2枚とも無くしたのです・・・縁日で賑わう浴衣姿の人々の足下を這い蹲って捜すも結局見つからず、落ち込む信雄を喜一が舟の家へ再び招き入れて”蟹をランプ油で焼く”芸を見せるのです。・・・
そして、信雄が喜一の所へ行ったのは夜だったので・・・・。
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あれ?祭りの帰りに橋上で屋形船の男(殿山泰司)から投げてもらった丸ごとスイカはどこへ行ったんだっけ?
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投稿:成龍

評価:5
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「子供達への接し方」はこうあるべきか (投稿日:2012年3月17日)

「風景描写」や「人間どうしの関わり合い」に美しさを感じるモノクロ作品です。
印象的な場面は「火を付けられた蟹の場面」、「主人公の男の子が舟を追いかける場面」、「夜祭の場面」、「窓から見える河と向こう岸の舟」などなど、挙げたらキリが無いほど、全編にわたって心に残る場面が多い作品です。
また、人間どうしの関わり合いについては、特に父親(田村高廣)と母親(藤田弓子)が自分の子供、舟に住んでる子供達への接し方は、「なんて愛情あふれる接し方なんだろう」と関心してしまいました。また、そうした子供達に悪い影響を与える言動を行った大人達に対する厳しい態度も素晴らしい。

本作は、学生時代に観ましたが、久しぶりに観て、現在は父親となっている自分にとって、学生時代には感じなかった「子供達への愛情をもった接し方」を再認識させられた思いです。

当たり前かもしれませんが、映画は、自分の立場や環境などが変わって再び観ると、感じ方が変わるのを痛感させられました。
当然「二度と観る気がしない作品」というのはありますが、映画は「以前観たから、もうイイヤ」ではなく、作品によっては、再見する価値が高いものもあるので、新旧の映画に接し続けたい、そんな気分です。
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投稿:たっかん

評価:5
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廓舟を舞台に三人の子供たちの一期一会 (投稿日:2009年5月28日)

 映画「泥の河」は昭和31年の大阪湾に注ぎ込む安治川の河っぷち(※今風に言えばウォーターフロント)にある饂飩屋“なにわ食堂”からスタートします。濁った暗色の川に廃棄物や家庭ごみが流れてくる昭和橋の袂にある貧しい食堂の親父に田村高廣が扮し、彼の子供の信雄(朝原靖貴)と廓舟に住む幼い姉弟・銀子と喜一の出会いと別れを繊細な情感で描いた珠玉の名作です。昭和31年といえば、60年安保闘争の四年前、私は保育園の年少クラスだった時代であり、映画「三丁目の夕日」より少し前の日本全体がまだまだ貧しかった年です。TVも完全に行き渡っていない時代ですが、映画の中で効果的に使用されていた新聞の論調のように、もはや戦後ではないという意識と、社会現象にもなった「太陽族」と「太陽の季節」のブームが巻き起こった年であり、湘南の金持ち階級の若者たちに対して川筋の民家の住人たちには、焼け跡の臭いが染み付いていて、階級格差の対象性が痛感させられるのです。

 映画では「三丁目の夕日」のような懐かしい日本の風景が描かれています。若乃花・栃錦戦の相撲中継のブラウン管モノクロTVがあり、ラジオからは往時の吉永小百合が声の出演をした「赤胴鈴之助」の放送が流れてくる。2008年の現代からみれば半世紀以上も昔なのですが、それでいて奇妙に近しい風景が描かれていて、不思議なノスタルジアを感じるのです。戦後の経済成長から取り残され、自分たちを負け組みと悟って生きている川筋の住人たちは、主人公である食堂の主人板倉や、冒頭で死んでしまう馬車屋の男(芦屋雁之助)、信雄の憧憬の対象となる姉弟・銀子と喜一の母親(加賀まり子)であり、これらの大人たちの日常を子供たちの交友を通して不思議な静寂の中に描くのです。そうです、この映画の本当の主人公は三人の子供たちであり、信雄の家で風呂に入ったときに初めて笑顔を見せる銀子(柴田真生子)や、“僕、信ちゃんとこみたいな、普通の家に住みたいわぁ”という喜一(桜井念)の悲痛な思い、姉弟・銀子と喜一の母親の売春を目撃してしまう信雄の絶望的表情、貧しい廓舟の銀子が米櫃の中に手を入れて、“温かい”というセリフに感極まった思い出があります。母親と同様に米櫃いっぱいに米を満たし、その確かな手ざわりだけに幸福を見出す心。映像の美しさと、子供たちの素晴らしさに圧倒された名画は私の心の奥底にある先祖から脈々と継承してきたモノが、全身に流れるアドレナリンのように湧き上がってくるのを覚えさせてくれました。

 一箇所に二ヶ月と定住することが出来ずに水辺に漂泊する浮き草のような廓舟を舞台に三人の子供たちの一期一会に胸キュンされます。やがて、廓舟は川岸を離れて去って行く、信雄は舟の後を走って追いかける。カメラは建物の合間を縫って舟を追う静かなる横移動。感動のあまりにエンドロールで立ち上がる人が一切いなかった映画です。
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投稿:晴耕雨読

評価:5
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