第三の男|MOVIE WALKER PRESS
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第三の男

1952年9月16日公開,104分
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「ホフマン物語」のアレクサンダー・コルダと、「白昼の決闘」のデイヴィッド・O・セルズニックが協同で提供する一九四九年作品で、カンヌ国際映画祭グラン・プリを受賞した。戦後イギリス文壇で代表的な位置に立つカソリック作家グラハム・グリーンが映画のために原作を書卸し、自ら脚色、これを「邪魔者は殺せ」のキャロル・リードが監督、同時に製作も担当している。撮影は「邪魔者は殺せ」のロバート・クラスカー、装置は「バグダッドの盗賊(1940)」のヴィンセント・コルダ他の担当である。なお音楽はこの映画のためにウィーンのジッタア演奏家アントン・カラスが作曲、自ら演奏したものが唯一の伴奏となっている。主演は「旅愁」のジョゼフ・コットン、「白銀の嶺」のヴァリ、「黒ばら」のオーソン・ウェルズ、「黄金の龍」のトレヴァー・ハワードで、以下「会議は踊る」のパウル・ヘルビガー、バーナード・リー、エルンスト・ドイッチ、エリッヒ・ポントらが助演する。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

米国の西部作家ホリイ・マーティンス(ジョゼフ・コットン)は、旧友ハリー・ライムに呼ばれて、四国管理下にある戦後のウィーンにやって来たが、ハリーは自動車事故で死亡し、まさにその葬式が行われていた。マーティンスは墓場で英国のMPキャロウェー少佐(トレヴァー・ハワード)と連れになり、ハリーが闇屋であったときかされたが、信ずる気になれなかった。ハリーは生前女優のアンナ(アリダ・ヴァリ)と恋仲であったが、彼女と知り合ったマーティンスは、彼女に対する関心も手伝ってハリーの死の真相を探ろうと決意、ハリーの宿の門衛(パウル・ヘルビガー)などに訊ねた結果、彼の死を目撃した男が三人いることをつきとめた。そのうち二人はようやく判ったが、“第三の男”だけはどうしても判明しないまま、マーティンスは何者かに脅かされはじめ、門衛も殺されてしまった。一方アンナは偽の旅券を所持する廉でソ連MPに粒致されることになり、それとも知らずに彼女の家から出て来たマーティンスは、街の物蔭に死んだ筈のハリー・ライム(オーソン・ウェルズ)をみつけた。ハリーがペニシリンの大闇で多数の人々を害した悪漢であることを聞かされていたマーティンスはこれをMPに急報し、アンナの釈放と引きかえに彼の逮捕の助力をするようキャロウェイから要請された。マーティンスはハリーとメリイゴウラウンドの上で逢い、改めて彼の兇悪振りを悟って、親友を売るもやむを得ずと決意したが、釈放されたアンナはマーティンスを烈しく罵った。しかし病院を視察してハリーの流した害毒を目のあたり見たマーティンスは結局ハリー狩りに参加、囮となって彼をカフェに侍った。現れたハリーは警戒を知るや下水道に飛込み、ここに地下の拳銃戦が開始され、追いつめられた彼はついにマーティンスの一弾に倒れた。かくて改めてこの“第三男”の埋葬が行われた日、マーティンスは墓地でアンナを待ったが、彼女は表情をかたくしたまま彼の前を歩み去って行った。

作品データ

原題
The Third Man
映倫区分
G
製作年
1949年
製作国
イギリス
配給
東和=東宝
上映時間
104分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.0
  • でーいー

    4
    2014/9/15

    ええい、ひかえよ皆の衆。頭が高い!ここにあらせられるは町山智浩大先生ぞ!先生の申す、以下のことにようく注意されたし、観るにつけ心してかかるべし!下々のもの、分かったかあ!!
    【注意ポイント】
    ・名前
    ・ホリーが象徴しているもの
    ・斜めのカメラ視点
    ・光と影
    ・名前のいいまつがい
    ・動物
    ・ハリーの表情
    ・観覧車

    以上。
    幸いなことに町山智浩大先生の講義が当たりまして、10年ぶりの鑑賞と有難い!解説まで拝聴した次第です。
    講義の模様は午前10時の映画祭のHPでアップされるそうなのでみなさん詳細は、他日ご覧ください。

    【個人的な感想】
    拙いながら私めのコメントです。
    中二で観た時のほうが感動があり、いや今回も観覧車や地下水道、並木道で感動したんですが、ハリー出現までの流れにいささか冗長さと腑に落ちなさがあり、結果的にその違和感は町山先生の講義で解決したものの、嬉しかったのは自分の読み取りがあながち町山先生のご高説と違わなかったところですね。
    講義知らない方には本当に申し訳ないんですけど、要はサスペンスとしての「第三の男」というのは凡作だってことですわ。
    ジャンルという括りをぶち破る あるテーマがあるから知らずに感動してしまうんですね。
    さて、それは何でしょうか。
    ぜひご覧になって考えてみてください。

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  • ettam

    5
    2013/9/25

    オーソン・ウェルズの代表作であり、映画史に残る第一級のスリラーサスペンスの名作ですね。
    テーマ曲も有名ですし、ストーリー展開も古臭くなく、映像の見せ方も影の使い方などは特に素晴らしい!不気味さを旨く表現されています。

    この作品では親友が犯罪に手を染めていたため最終的には警察と手を組んで追っていきましたが、例えば自分のすごく信頼している友人が実は犯罪に手を染めているということを知ったら、やはりなかなか事実を受け入れられないことではないかと感じる。本当に親友がそんな犯罪を犯しているのかという疑惑が確信に変わった時、犯罪者である友人を捕らえるために警察に協力するのか、最後まで親友を守るのか、ちょっと考えさせられた。

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  • 2006年から映画

    5
    2010/10/28

    この超有名で軽快なメロディーからすると楽しい話かしらと思っていただけにびっくり!
    結構シリアスなサスペンスでした。てっきりコメディーかと思っていたのに~。

    今見ても面白い!
    地下道での捕り物や美しいラストシーンは今でもよく使われてますよね。

    戦後の傷跡は残れどもオーストリアの街並みも美しい!

     ・サスペンス好きな方
     ・過去の名作を見たい方
     ・友人の恋人に恋してしまった方
      にお勧めです

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