嘆きのテレーズ|MOVIE WALKER PRESS
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嘆きのテレーズ

1954年4月20日公開
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「愛人ジュリエット」のマルセル・カルネが一九五二年に監督した作品で、昨年ヴェニス映画祭に出品され、銀獅子賞を獲得した。原作はエミール・ゾラの『テレーズ・ラカン』。カルネと「裁きは終わりぬ」のシャルル・スパークが脚色し、スパークが台詞を担当した。撮影は「七つの大罪」のロジェ・ユベール、音楽は「めぐりあい」のモーリス・ティリエ。シモーヌ・シニョレ(「肉体の冠」)のテレーズを中心に、「オリーヴの下に平和はない」のラフ・ヴァローネ、「巴里の空の下セーヌは流れる」のシルヴィー、「肉体の冠」のローラン・ルザッフル、舞台出のジャク・デュビイらが共演。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

リヨンの裏町でラカン生地店の主婦になったテレーズ(シモーヌ・シニョレ)は、病弱なくせに傲慢な夫カミイユ(ジャク・デュビイ)、息子を溺愛するだけの姑ラカン夫人(シルヴィー)にはさまれて、冷たく暗い毎日を送っていた。貨物駅に勤めるカミイユは或日イタリア人のトラック運転手ローラン(ラフ・ヴァローネ)と知り合い、意気投合して家に連れて来た。逞ましく若々しいこの男の魅力にテレーズはみるみる惹かれ、ローランもまた彼女を思いつめて駆落ちを迫るに至った。危険な、あわただしい逢びきが重なり、二人はカミイユに真相をつげて離婚を承諾させよぅとしたが、夫は哀願と脅迫をくりかえして妻をパリの親類に閉じこめてしまおうと図った。その旅行の途次、あとを追ったローランがテレーズと車中で密会している現場にカミイユが現れた。二人の男は女を中に争い、ついにローランはカミイユをデッキから突落した。きびしい警察の訊問の間、テレーズは勿論口を割りはしなかったが、たえず彼女の脳裡を襲うのは惨死体となった夫の姿であり、息子の死以来全身不髄となってただ彼女を睨むだけのラカン夫人の眼であった。もはやローランの抱擁さえ、テレーズから死人の面影を消すわけにはゆかず、二人ば絶交状態におちた。一方、事件の夜、列車で夫婦と同室だった復員水兵(ローラン・ルザッフル)がいたが、彼は新聞でテレーズの住所を知ると同時にあの夜の記憶を呼びおこし、事業資金獲得と称して五十万フランの口止料を彼女に要求した。テレーズにはローラン以外頼る男はない。再び結びついた二人は折よく鉄道会社からおりた弔慰金を水兵に渡して国外に逃げようと計画した。しかしその金を二人から受取った瞬間、水兵はトラックに轢かれて即死した。その臨終を看とったローランもテレーズも、この時、かねての用意に水兵が検事への密告状をホテルの女中に托していたことは知らなかったのである。

作品データ

原題
Therese Raquin
製作年
1952年
製作国
フランス
配給
新外映

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

4.2
  • ettam

    4
    2013/9/25

    1953年ヴェネチア映画祭銀獅子賞を受賞した作品です。フランスの小説家エミール・ゾラの『テレーズ・ラカン』が原作、監督はあの『天井桟敷の人々』のマルセル・カルネ監督です。

    一人の男が結婚している女性と恋仲になり、男が夫を誤って走っている列車から突き落とし殺してしまう。目撃者はおらず警察も夫が列車から過って落ちた事故だと処理をしてしまうが、後日目撃者が自宅に現れる。ばらされたくなければ現金を用意しろと…。よくありがちなストーリーながらラストは急激な展開にビックリ。ラストシーンの17時を告げる鐘の音が余韻を残します。

    この作品の舞台はフランスのリヨン。シモーヌ・シニョレ演じるテレーズと夫がパリへ旅行に行く途中で、夫は乗り合わせた男に列車から突き落とされて死んでしまう。(リヨンとパリの位置は地図で確認をして下さいね。)現在はリヨン~パリ間はTGV(テージェーヴェー)で約2時間ほどで到着するようですが、作品製作時はまだTGVが走ってなかったのでもっともっと時間がかかったのだと思われます。ちなみにTGVが考案されたのは1960年代です。

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  • okara

    5
    2009/6/9

    カルネ監督でエミール・ゾラ作とくれば面白くないはずがありません、期待通り。人間が人間を殺しては終わりです。フランス映画らしく残酷で暗い結末のラストのはずなのに、何も知らずに、破滅の道へと明るい日差しの中、一目散に郵便ポストに向かう少女の姿がなぜか、凄く印象に残っています。

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