雨のパスポート|MOVIE WALKER PRESS
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雨のパスポート

1972年1月22日公開
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東西間の巧妙なスパイ合戦に巻き込まれる、新婚夫婦の思いがけない恋の行方を描いた作品。製作はスティーヴン・パロス、ピエール・ブロンベルジェの共同、監督はマイケル・ウイナーの「ジョーカー野郎」「脱走山脈」の脚本を担当した「地獄のかけひき」のリチャード・クレメント、ジョージ・マートン、ティボー・メレイの共同原作をクレメントが脚色、撮影はクリストファー・チャリス、音楽はクロード・ボラン、編集はジョン・ブルームが各々担当。出演は「雨の訪問者」のマルレーヌ・ジョベール、「アレンジメント」のカーク・ダグラス、「ライアンの娘」のトレヴァー・ハワード、トム・コートネイなど。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

ロンドンの教会で結婚式をあげたファビアンヌ(M・ジョベール)とハンサムな貿易商人ジョン・フェントンは、東欧ルーマニアへのハネムーンに飛び立った。ルーマニアの首都ブカレストのホテルでの初夜。ところが突然夫が、スパイ容疑でソ連の秘密警察に拉致されてしまったのである。英国大使館に駆け込んだファビアンヌは、さらに空港でモスクワに飛ぶ手続きをとった。ロビーで突然声をかけてきた黒眼鏡の男は、ホテルのボーイだった。誘われるままにウィスキーを飲んだファビアンヌは、次第に意識が薄れていった。麻酔薬だった。気がついた時、ファビアンヌはロンドン行きの機上の人となっていた。夫ジョンの誘拐はソ連の大物スパイ交換のための策謀だったのだ。勝気なファビアンヌは新しいスパイの替玉を見つけようと決心し、早速行動を開始した。ところが自分を尾行する怪しい男を、彼女のボディガードにと英情報局が送ってくれた男と知らず、うまく誘いこんで浴室に閉じこめてしまった。その情報員バクスター(T・コートネイ)はファビアンヌに本気で惚れこんでしまい、彼女のためなら何でもやると誓った。本業の教師に戻ったファビアンヌを、またもや、ボーイに化けていたあの謎の男がつけ狙った。ファビアンヌは逆にこの謎の男を罠にはめこみ、交換用の替玉スパイにでっちあげようとした。ところが、東側のスパイが襲って、二人とも連れ去られてしまったのだ。二人は、うまく脱走してスコットランドの荒野をさまよった。ここで男は初めて正体を明かした。アンドレイ(K・ダグラス)というその男は、スパイではなく、ソ連で発禁の政治家の回想録などを、マイクロフィルムに撮影して持ち出す運び屋だった。ブカレストのホテルでは秘密警察にかこまれ、ファビアンヌの鞄と感違いしてジョンの鞄にマイクロフィルムを隠してしまったのだ。アンドレイとファビアンヌは、静かな船宿に身を隠すうちに、お互いに淡い恋心を抱きはじめた。が、ソ連大使館はアンドレイのマイクロフィムを取り戻すため、彼をソ連のスパイだと名指し、ジョンとの交換を申しこんできた。三八度線の海上、小型モーターボートに乗ったアンドレイとジョンは東と西から次第に接近していった。ファビアンヌの心は微妙に揺れた。アンドレイに抱いた愛の深さをいまさらながら思い知った。その時、アンドレイが叫んだ。「マイクロフィルムはジョンの鞄の中だ」。ジョンは東から報酬をもらっていた二重スパイだったのだ。アンドレイのボートに飛びのったファビアンヌは体当りでジョンのボートを沈ませた。そして見なれない岸へ漂着した二人の運命は……。

作品データ

原題
Catch Me a Spy
製作年
1971年
製作国
イギリス フランス
配給
ヘラルド

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

2.0
  • Lynkeus

    2
    2013/5/9

    1970年公開の「雨の訪問者」でサスペンスのヒロインを演じて一躍話題の人となったマルレーヌ・ジョベールの主演映画だから真面目なスパイ映画と思いきや、とんでもない爆笑コメディー。
    なにしろヒロインの「決め台詞」が「最中だったのよーっ」ですから、(つまり、彼女がセックスしようとすると必ず「最中に」男が逮捕されるので)…このことだけでも、この映画の確信犯的なまでのB級ぶりがおわかりいただけると思います。
    映画「スパルタクス」などで超真面目なイメージが定着しているカーク・ダグラスが、「風呂場に隠れていたらシャワーが出てしまう」というような古典的な(?)ギャグをやっているのも見ものです。
    他にもこの映画には1960年代後半の真面目映画をパロディった場面が沢山あって、当時の観客は、お腹を抱えて笑ったものでした。これから見る方も、少なくとも「雨の訪問者」くらいは見てからご鑑賞いただければ、けっこう笑えると思います。

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