ロバと王女|MOVIE WALKER PRESS
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ロバと王女

1971年8月7日公開,89分
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幻想的なお伽噺の映画化。製作はマグ・ボダール女史、監督は「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人たち」のジャック・ドゥミー、十七世紀フランスの詩人・作家のシャルル・ペローの童話「ロバの皮」をジャック・ドゥミーが脚色、撮影は「ロシュフォールの恋人たち」のギスラン・クロケ、音楽はミシェル・ルグランが各々担当。出演はカトリーヌ・ドヌーヴ、ジャック・ペラン、「美女と野獣」のジャン・マレー、「去年マリエンバートで」のデルフィーヌ・セイリグ、そして若くして世を去る女王もカトリーヌ・ドヌーヴが扮している。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

とおいむかし、銀色のお城に王さま(J・マレー)と美しいお妃さま(C・ドヌーブ)ととても素敵な王女さま(C・ドヌーブ)がいた。ある冬の朝、お妃さまが亡くなられ、死にぎわに、王さまに向かって結婚する場合は自分よりも美しい女性を選んでほしいといいのこした。しかしお妃さまより美しい女性というのはこの世でただひとり王女さまだった。自分の娘に恋い焦れた王さまは、王女さまに結婚をせまった。禁断の恋に悩んだ王女はリラの妖精にすべてを打ち明けた。リラの妖精の助けを受けて王女は王さまにわざと不可能な条件を要求した。それは、毎朝ワラの上に金や宝石の糞をして王国の財産をつくっている不思議なロバの皮がほしいと言ったのだ。ところが王さまはすぐさま大事なロバを殺して、その皮を王女さまのところへ運ばせた。月や太陽のドレスと宝石とリラの妖精からもらった魔法の杖を持ち、ロバの皮を身にまとって正体を隠しお城から逃げ出して隣の国の田舎で下女として雇われた王女さまは、いつもロバの皮を身につけているので人々は《ろばの皮》と呼んでいやしめた。ある日誘惑に負けて、こっそり太陽のドレスを着てみた王女を、通りかかった、この国の王子さま(J・ペラン)が見て、たちまち一目惚れ。その日から恋の病いにとりつかれてしまった。侍医たちは、この病いを治すには結婚以外にないとの診断を下した。王子さまはその条件として彼が食べたお菓子の中から見つかった指環がぴったりはまる女性を相手に選びたいと言った。その指環は《ろばの皮》がお菓子をつくった時彼女がわざとその中へ入れておいたものである。あらゆる国の王女や若い貴族の娘、はては召使いに至るまでが、その指環をはめてみようとしたが誰ひとりとしてうまくはめられなかった。そして、最後に《ろばの皮》の番がやってきた。指環は彼女の指にぴたりとあい、こうして彼女は王子さまとめでたく結ばれたのだった。そしてご成婚式の当日、王女さまの父君とリラの妖精は空をとんで来た。父君とリラの妖精は結婚していたのだった。こうしてお祝いの宴は三カ月も続いたという。

作品データ

原題
Peau d' Ane
製作年
1970年
製作国
フランス
配給
CIC
上映時間
89分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.6
  • koni

    3
    2009/3/13

    この映画、どう観ても子供・親子・ファミリー向けっすよねぇ。
    けど、子供には勿体ないくらいの超豪華作品や。
    流石、おフランスでは子供向け映画ですら芸術的でおます。

    お美しいドヌーブが空色ドレス&月色ドレス&太陽色ドレスと着替える様は、まるで、王女様のアンティークドールのよう!
    付き添いのお父さんは勿論のこと、お母さんも目の保養をしたこってしょう。

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  • Dorothy

    5
    2008/6/19

    シャルル・ペローの原作を単純に、そうなるべく単純に映画化した。しかし、その映像の色彩はいかにもドゥミらしく、凝りに凝っている。SFXがどのような映画にもわからないように使われ、まかり通ってしまった現在では、珍しくも見えないかもしれないが、この映画がつくられた当時を考えれば、撮影の現場でのプロダクション・デザインに、撮影、照明、装置、衣装などすべてのかかわったスタッフ全員が、きわめて寓話性すら感じない単純な物語を命がけでつくろうとする様がよくわかる。
    ドゥミは、「シェルブールの雨傘」「ロシュフォールの恋人」を経て、ブニュエルにまで眼をつけられてしまったカトリーヌ・ドヌーブを、もう一度ジャック・ドゥミの世界に連れ戻すためなのか、さらに映画的世界に真剣である。
    ドヌーブの王女ぶりも、ジャック・ペランや王様(ジャン・マレー!)たちの存在も、ときにきわどいペラペラ感がするくらいに全部が全部豪華絢爛の実写絵本でさながらである。
    妻を亡くした父たる王が、自分の娘に結婚を迫ることになり、困った王女のドヌーブを、都合よく現れた魔女がロバ皮の下女に変身させてしまう。なぜロバなのか?がこの映画の絢爛さの源であるがゆえに、これを寓話と呼ぶには抵抗がある。最後この魔女が、王の後妻におさまって再び登場する双方めでたしめでたしのスーパー・ハッピイエンド作品と言い切ったら、この映画は楽しむ価値は半減する。バカボンのパパ曰く「これでいいのだ」。ストーリーなど「問題外の外なのだ」言ってしまおう。おとぎ話はおとぎ話のままでいいのだ。
    さらには、この作品の白眉、ロバ皮の下女がつくったケーキの中に仕込まれた彼女の指輪を発見したペラン王子が、「この指輪の合う女性と結婚するのだ」と言い出したことから、国中の女性がぞくぞくと城内に集まり、指輪検分するもう映像的に最高なシーン。(これはペローの「灰だらけ姫」=シンデレラの置き換えであるが)そして、最後のひとりとしてロバ皮の下女が現れ、みごと指輪がはまり、突如ロバ皮の下から金ぴかのドレスに身をまとった王女が、その姿を現すシーンなど、わかっていながらも呆然、唖然とするしかないくらい圧倒的に美しい。

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  • haji

    3
    2008/2/9

    お人形さんみたいに美しいカトリーヌ・ドヌーブ!
    衣裳、美術、音楽が素晴らしかった。
    ストーリーは結構「そんな無茶苦茶な…」と
    思ったり。そこがまた70年代テイスト。

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