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貞淑な人妻が夫以外の若い男から思いもかけぬ愛の告白を受けた時、心の底の甘い感情が疼き出す……。製作は「幸福」「ロシュフォールの恋人たち」の女プロデューサー、マグ・ボダール、監督は〈カイエ・デ・シネマ〉の編集者で「唇によだれ」のジャック・ドニオル・ヴァルクローズシモーヌ・ラテルの原作をアンヌ・トゥロムラルが脚色、撮影はギスラン・クロケ、音楽はモーツァルトを基調に「去年マリエンバートで」のアンドレ・ジラール。出演は「輪舞(1964)」「大進撃」のマリー・デュボア、新人マチュー・カリエールモーリス・ガレルジャン・フランソワ・モーランマリー・ベロニク・モーラン兄妹、クロード・ティトルなど。

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南仏の田舎町に住むイザベル(M・デュボア)は、彼女よりかなり年上の地質学者ジュリアン(M・ギャレル)と息子ローラン(J・F・モーラン)娘のリーズ(M・V・モーラン)と下男ルドビク(C・ティトル)等と静かな生活をしていた。神経質な夫が幼い子供達の躾に厳格すぎるのが不満くらいなもので片田舎の生活も嫌ではなかった。平和で退屈な毎日に、爽やかな少年の面影を残した青年カール(M・カリエール)が登場してから、イザベルは自分がまだ若く美しく魅力ある女である事を知らされる。子供達も彼になつき、イザベルもこの青年に好感を持つ。心はずむ日を送り始めたイザベルに夫も気付き、“あまりカールと親しすぎるのでは?”と聞かれて、彼女は自分の心の内の秘かなときめきに少し動揺する。美しい女主人に想いを抱く下男も夫婦の間の微妙な諍と、イザベルの動揺に気がつく。そして、息子のローランも幼ないながら感じたようだ。或る日、買物に出かけて、市場でイザベルと会ったカールは帰り道、緊張に顔をこわばらせながら求愛する。“結婚してくれませんか、勿論、ローランやリーズも一緒に”。予期していた言葉だったがカールの若さが言わせた事だとイザベルは知っていた。“折角の友情をこわしたくないの”と年上の女として彼女は答える。しかし、カールが買って来た子供達への土産がジュリアンの心を刺激した。やましさはないとイザベルは思っているが、夫婦の日常性の中に隠れていたミゾが深まる。翌日、ジュリアンは二、三日の仕事でパリへ向った。子供達は喜んだ。カールと子供達とイザベルとの月明りの野原での散歩。もの言いたげなカールだが。明け方まで二人の間には何も起きなかった。翌朝、ローランが泣きじゃくりながらイザベルを責める。勿論、下男のよこしまな告げ口がイザベルとカールが同じベッドに居た、と言わせたのだったが、ショックを受けたイザベルの心は決まった。“暇をとって下さい”と下男夫婦に言い渡したイザベルはカールを呼んで別れを告げる。“私は愛しています。でも貴方の若さは危険すぎるのです”と。カールは雨の中を去っていった。ジュリアンが帰って来たが、下男夫婦が居ない事、カールが去った事も彼は尋ねなかった。“君は正しい、私のはジェラシーだけだ”と言ってパリに出かけた彼も悩みを克服して来たのだ。一家は秋からパリに住む事になった。新しい生活を取り戻すために……。

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作品データ

原題 La Maison de Bories
製作年 1970年
製作国 フランス
配給 東和
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