バルタザールどこへ行くのレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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バルタザールどこへ行くのレビュー・感想・ネタバレ・評価

1970年5月2日公開

ユーザーレビュー

3.7
  • たっかん

    5
    2016/2/6

    ロベール・ブレッソン監督作品だから観たのだが、まさかロバを中心にして物語が成立しているとは思わなかった。
    意外ではあったが、ロバの一生を通じて、関わった人間たちの「業」を描いた崇高な映画であった。

    ジャックとマリーという子供たちがロバを引き取って、バルタザールと呼ぶところから始まる物語は、すぐに「数年後」となり、この時間遷移の簡潔さがブレッソン監督らしい。

    ロバは、農耕に使われて大量の藁などを運ばされたりするが、その後、人を乗せる乗り物になったり、サーカスの見世物になったり、商人にこき使われたり、泥棒の盗品運びをさせられたり、と様々な事が降りかかる。
    ロバ中心に見ると、これらの事象などが描かれているように見えるが、実はそれを強いる人間側の罪深さや慈悲などを描いた人間ドラマになっているあたりが見事であった。

    なかなか観る機会が少ない映画であるが、観ようと思えば少しの頑張りで観ることが出来るブレッソン監督作品の傑作である。

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