007/私を愛したスパイのレビュー・感想・ネタバレ・評価|MOVIE WALKER PRESS
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007/私を愛したスパイのレビュー・感想・ネタバレ・評価

1977年12月10日公開,125分

ユーザーレビュー

3.5
  • フジ三太郎

    3
    2020/2/23

    フレミング原作(レイプ被害女性の復讐物)とはほとんど無関係。松花堂弁当か、詰め合わせセットか・・。なにしろ、設定が「二度死ぬ」。監督も「二度死ぬ」のギルバートだし。冒頭はまんま「女王陛下」で、ソ連の女スパイと道中共にするのは「ロシアより」、悪役が大富豪なのは「ゴールドフィンガー」、盗まれるのが核で海が舞台なのは「サンダーボール」と、詰め込みまくり。
    他作品をそんなに見てない頃には楽しかったです。封切り時に入替無しの劇場で2回続けて見た記憶が。
    劇伴は、マービン・ハムリッシュ。ジョン・バリーとは全く違う劇伴が聴けます。「追憶」「スティング」「普通の人々」「コーラスライン」と、ロバート・レッドフォード絡みの作品が多く、70年代~80年代の売れっ子。冒頭やその他のアクション場面では、「サタデー・ナイトフィーバー」の影響か、ディスコティックな「チャラッラッ・タララン♪」なアレンジで、時代を反映。
    今回真新しいのは、エジプト・ロケ。はじめて悪役ジョーズやソ連の女スパイと出会うのですが、なぜエジプトなのかの説明が、不十分。敵のアジトが地中海方面だからそうなったのか? 謎めいた雰囲気を出すのは成功かもしれない。
    ジョーズ役リチャード・キールと女スパイ役バーバラ・パック、それに「ジョーズ」に○われる船長役、「ロシアより」でグラントを演じたロバート・ショーは、一緒に、フレミングのライバル作家、A.マクリーンの「ナバロンの嵐」に出演。ロバート・ショーは、「ナバロンの要塞」の主演グレゴリー・ペックが演じた役を引き継いでいます。しかも「ナバロンの嵐」では、ショーの上官役で、ハリソン・フォードも出演。007を意識した「インディ・ジョーンズ」俳優との隠れた共演が何とも楽しい。007とマクリーン映画化作品と両方出たのは、たぶんこの3人だけ。
    ※ 悪役にジョーズとわざわざ意識して来たのは、「ジョーズ」で、別なサメの腹から出て来たナンバープレートが「007」で、007を超えてやるとの、スピルバーグの挑発への返答。他にも、劇中わざわざ初めてボンドのテーマが流れる中、ボンドがサメならぬ魚をポイ捨てとか、スピルバーグへの挑発返しが楽しい。

    本作のクライマックスも「二度死ぬ」を彷彿とさせる大きなセットでの戦闘です。何であの軍隊がいて、英海軍中佐のボンドが指揮を執れるのか意味不明。※それにしても「二度死ぬ」のセットはデカかった・・。
    更に今作から、ソ連の"M"、ゴーゴル将軍が登場です。ムーア版では、後半の何作品かに登場します。

    敵役のクルト・ユルゲンスはドイツの名優。「目には目を」みたいな復讐劇もあり、中年まではプレイボーイだったらしい。ラウダとハントのF1争いを描いた「プライドと友情」では、ハントの女友達がクルト・ユルゲンスの悪口を言うシーンがあり、ああそんなにヨーロッパでは有名だったのか、と思い出した次第。

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  • 晴耕雨読

    4
    2009/5/28

     イアン・フレミングの原作からは遙かに遠ざかってしまったシリーズ第10作です。「ロシアより愛をこめて」の殺し屋グラントや「サンダーボール作戦」のエミリオ・ラルゴの殺気は稀釈され、ユーモラス(漫画チック)な鋼鉄の歯を持つ大男ジョーズが登場します。これはスティーブン・スピルバーグ監督の「ジョーズ」で、巨大鮫と死闘の末に負けてしまった船長役が「ロシアより愛をこめて」の殺し屋グラントを演じたロバート・ショウだったからなのではと勝手に想像しています。

     ヘリコプターによる追跡シーンも「ロシアより愛をこめて」を彷彿とさせますが、今回はロータス・エスプリのボンドカーが水陸両用に設定されていて、このシーンにはエンターテイメント映画の面白さが溢れています。ヘリのコックピットからウインクを送るキャロライン・マンローには骨抜きにされたことも付け加えておきます。そんなこんなでスペクタクル重視の姿勢は、素晴らしいプロローグによって描かれています。刺客にスキーで追跡されるボンド。広大な雪の絶壁をダイビングしたかと思うと、パラシュートが開きユニオンジャックがくっきりと染め抜かれているのです。

     「私を愛したスパイ」は基本的にはそれまでの007映画の寄せ集めであり、パロディ調になってきた三代目ボンドの方向修正の意味とアクション場面に老を感じる007をカバーするように壮大なスケールとスペクタクル路線に戻ったようです。悪漢ストロンバーグは「史上最大の作戦」をはじめとする、第二次世界大戦を舞台にした映画で、ドイツ軍将軍を演じてきた、クルト・ユールゲンスであり、軍隊を装備した誇大妄想狂の人間となればヒトラーを彷彿とさせますが、イギリスがそれを阻止する主役ということを考えると「米・露と対等なイギリス」という構造が見えてくるのです。

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  • ドラエモン

    4
    2009/4/5

    しかし、007シリーズは、本当に色あせた感じがしない作品が多い。まあ、当時の制作においては最先端の技術やツールを駆使していたのだから、今となっては、尚更当然の感じになるのだろうが、こう考えてみると、制作当時は、観衆にとって度肝を抜かれる感覚だったのだろうと推測できる。あの素晴らしい技術や登場するアイテムは、抜群のものだからだ。今観ても、かなり興奮するものが多い。多少、映像技術が稚拙に見えてもである。ジェムース・ボンドをロジャー・ムーアが演じてからの作品『007 私を愛したスパイ』(1977年イギリス制作)は、ボンドのたくましさと、女性を手玉に取る技術には長けている。最近の「007 カジノ・ロワイヤル」で演じたダニエル・クレイグの純粋な「人間=ジェームス・ボンド」とは、比較にならない程、女性の捌きが卓越している。ここに、007シリーズの魅力があったのかもしれない。当時、世界の女優の中で、誰が「ボンド・ガール」に抜擢されるかが、大変な注目をされていた。映画界にいて、ボンド・ガールになることは、将来を約束されたようなものだったに違いない。
     シリーズ第10弾。ロジャー・ムーア=ボンド第3作。ロジャー・ムーア版ボンドは、ダンディさとクールとおしゃれ、そして、テンポの良いアクションと奇想天外で壮大なストーリーが売りですが、この作品もボンド映画では、おなじみのスキーチェイスが展開。急傾斜を直滑降し、断崖絶壁の谷をハイジャンプして落ち、パラシュート(さすがに絵柄はイギリス国旗)を開くまでの間の空気と緊張感は凄い。この空中を滑空している間のカメラワークと静けさが、興奮のボルテージを上げる。このスタントを演じたリック・シルベスターの命がけのスタントは、ほんとに芸術品としか言いようがないです。他にも、『ユア・アイズ・オンリー』や『美しき獲物たち』でも豪快なスキーチェイスが見られますが、007で最初にスキーチェイスが始めたは『女王陛下の007』作品からです。そして、この映画の最大の魅力はボンド・カーのロータス・エスプリの活躍。様々な装備がされているが、中でも飛び切り凄いのが、ダイビングして海に沈んだエスプリが、水中で潜水艇に変形してしまうシーン。水中から上空を飛んでいるヘリめがけて弾道ミサイルを発射してしまったりする。敵の潜水艇との攻防なども迫力満点で魅力的。海面から砂浜へ上がって来るシーン(潜水艇から自動車に変身)も見応えあり。そう言えば、『キャノンボール』でジャッキー・チェンとマイケル・ホイの乗っていた三菱スバルも海の中を走れる機能が装備されていた気がします。ストロンバーグの要塞やマンモス・タンカー「リパラス」もユニーク。何しろ潜水艦が三艦もまるまる納まってしまうのだからこれまた巨大で凄い。第3次大戦を引き起こそうとするストロンバーグの持つ技術のすざましさに屈服させられます。鉄鋼版の歯を持ち、何度もボンドに襲い掛かる怪力ジョーズという男が一際印象深い。ボンドに巨大な磁石に吊り下げられ、水面に落とされたジョーズが本物のジョーズ(サメ)と対決するシーンもあったりして洒落がきいている。シリーズの中で最も過激でSFチックでもあり、最も一押しのできる映画です。なお、ジョーズ役のリチャード・キールは、『ムーンレイカー』にも登場するのです。

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    ネタバレあり
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  • えつこ

    3
    2007/1/25

    私にとって、007・第3作目。
    ボンドがかっこいいのは、当たり前。
    エジプト、サルディーニャのきれいな風景の中で、暴れれるボンドがいい。
    観光した気分にもなれるし。

    70年代の女性のファッションや髪型も、今見ると逆に新鮮です。

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