007/美しき獲物たち|MOVIE WALKER PRESS
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007/美しき獲物たち

1985年7月6日公開,122分
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地球破壊を狙う実業家ゾリンとイギリスの諜報部員ジェームズ・ボンドの対決を描くスパイ・アクション。“007”シリーズ第14作目。製作はアルバート・R・ブロッコリ。エグゼキュティヴ・プロデューサーはマイケル・G・ウィルソン。監督は「オクトパシー」のジョン・グレン。イアン・フレミングの原作を基にリチャード・メイバウムとマイケル・G・ウィルソンが脚色。撮影はアラン・ヒューム、音楽はジョン・バリー、主題歌はデュラン・デュランが担当。出演はロジャー・ムーアなど。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

極寒のロシア氷河からの脱出に成功してイギリスに戻った諜報員“007”ことジェームズ・ボンド(ロジャー・ムーア)は、休む間もなく、M(ロバート・ブラウン)と国防相に呼ばれた。英国が開発した防衛システムに不可欠のマイクロチップが奪われたが、どうやらKGBが関係しているらしいというのだ。早速調査を依頼されたボンドは、その事件に、大富豪のマックス・ゾリン(クリストファー・ウォーケン)が関わっていることをキャッチ、ゾリンをマークすることにする。彼は石油で大もうけし、それを基にエレクトロニクスと高度技術を開発し、さらに競馬で巨大な財産を築いた実業家であり、一方では反共産主義者として知られていた。ロイヤル・アスコット競馬場でゾリンの持ち馬が次々と勝ち続けるのを目にするボンド。フランスの競馬クラブが、ゾリンの勝ち方に疑問をもち探偵オーベルジン(ジャン・ルジュリ)を雇って調査にのり出すが、オーベルジンは何者かの手によって殺された。Mから紹介されたチベット(パトリック・マクニー)と共にゾリンの種馬飼育場に乗り込むことに成功したボンドは、そこでゾリンの忠実な部下、スカーピン(パトリック・ボーショウ)や飼育コンサルタントのカール・モートナー博士(ウィロビー・グレイ)等に会った。ゾリンの所有する豪華な城での種馬オークションが終了すると、ミステリアスなアメリカ美女、ステイシー・サットン(タニア・ロバーツ)が到着。ボンドは彼女に500万ドルの小切手が渡されるのを見た。その夜、ボンドとチベットは、ゾリンの馬が勝つ秘密を知り、さらに木箱につめられたマイクロチップを目撃する。しかし、チベットは、ゾリンの片腕、メーデー(グレース・ジョーンズ)に殺され、ボンドもピンチに遭う。一方、ゴーゴル将軍(ウォルター・ゴテル)は、ゾリンが反ソに転向したもとKGBのスパイであることをつきとめた。サンフランシスコ郊外にあるシリコン・バレーを破壊して、一挙に電子科学の分野を制圧、世界を征服しようと企みアメリカに渡ったゾリンを追うボンド。ステイシーは市の地質に関する資料をゾリンに提供していたのだが、ゾリンの正体を知らされた彼女はボンドの目の前で13億円もの小切手を破り捨て、二人はシリコン・バレーへと急ぐ。シリコン・バレーの地下鉱山では、大爆発の準備が進められていた。ゾリンはそこで側近以外の部下をすべて射殺。裏切られたと知ったメーデーはボンドらに協力し、自らは爆裂死を遂げる。ステイシーを人質にしたゾリンは飛行船で逃げるが、金門橋上で遂にボンドと格闘することになり、激闘の末、ゾリンは滅びた。

作品データ

原題
A View to a kill
製作年
1985年
製作国
イギリス
配給
MGM=UA=UIP
上映時間
122分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

2.9
  • フジ三太郎

    2
    2020/3/20

    ムーア版はこれが最後なんで、ムーアのアクション場面がてんこ盛り。あまりに多すぎて、この監督にはまとめ切れなかった。
    前半のイギリス、フランス場面は好きなんだが、後半、アメリカへ移ってからが大味。
    設定もどこかで見たものが多い。
    悪役の企みそのものは、A.マクリーンが「さらばカリフォルニア」を発表して、C.リーブ版「スーパーマン」で、レックス・ルーサーが早速実現してあの地球逆回転につながるし。それを今回、クリストファー・ウォーケンがまた実施。
    脚本家メイバウムも、よほどネタが無くなったか。

    クライマックス、飛行船にぶら下がるボンドの姿もどこかで見たぞ。日本では公開直前にイスラムに脅迫されてお蔵入り(その後ビデオ化)になった、スーパーボウルでテロを企む「ブラック・サンデー」で、イスラエル将校役のロバート・ショウが最後に同じように宙ぶらりんになってたし。

    前半は及第点。後半はさすがにムーアを惜しみすぎて詰め込みすぎ。
    冒頭のスキー&スノボ笑アクションは、「女王陛下」のレベルに近づいた。ロケ地の選び方が良かった。前半の馬チェイスは、少し前の「SWジェダイの帰還」の森チェイスと似ていた。すべてがデジャヴなのだ。
    後半サンフランシスコで消防車のはしごにぶら下がるムーアが、チャップリンかキートンに見えた。映画で体を張ると、結局こうなるのかと思う。だがそれだと、トム・クルーズでもマット・デイモンでもリーアム・ニーソンでもジャッキー・チェンでも同じ。
    主題歌はデュラン・デュラン。本作の公開年の最大のイベント「ライブエイド」でもボーカルの鼻声サイモン・ル・ボンが登場し、この歌を歌った。
    ムーアまでは何とか007は持ちこたえたと思うが、次のティモシー・ダルトン以降は長く低迷していく。主役に何の魅力も無くなった。

    今回の悪役のクリストファー・ウォーケンも、ナチの残党に生み出されたとか、まるでアイラ・レビン「ブラジルから来た少年」の設定。
    彼は折角、「ディア・ハンター」でアカデミー助演男優賞を貰ったのに、同じマイケル・チミノ作品「天国の門」が大コケして以降、出演作に恵まれず、役柄も狭い。「ブレインストーム」「デッドゾーン」等、地味な作品でよく見る役者。イーストウッド作品「クワイヤーボーイズ」では気のいいやくざの親分だったが。
    モデル、歌手兼女優のグレイス・ジョーンズを悪役で起用は話題性はあるものの、ああいう最後でよかったのか、かなり疑問。
    タニヤ・ロバーツに至っては、古代物でセクシーな役が多く、見飽きた後だったので、何で今更と思う。ただキャーキャー言うだけだったし。

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