日曜日が待ち遠しい!|MOVIE WALKER PRESS
MENU

日曜日が待ち遠しい!

1985年5月3日公開,0分
  • 上映館を探す

ある殺人事件に捲き込まれた女秘書の活躍を描くサスペンス。製作はアルマン・バルボール、監督は「隣の女」のフランソワ・トリュフォーで彼の遺作にあたる。チャールズ・ウィリアムズの原作(「土曜を逃げろ」文春文庫刊)を基にトリュフォーとシュザンヌ・シフマン、ジャン・オーレルが脚色。撮影はネストール・アルメンドロス、フロラン・バザン、テッサ・ラシーヌ、音楽はジョルジュ・ドルリュー、編集はマルティーヌ・バラークとマリー・エーメ・デブリル、美術はヒルトン・マッコニコが担当。出演はファニー・アルダン、ジャン・ルイ・トランティニャンなど。

ストーリー

※結末の記載を含むものもあります。

バルバラ・ベッケル(ファニー・アルダン)は、南仏のニースに近い町にあるヴェルセル不動産のオフィスで秘書として働いている。社長のジュリアン・ヴェルセル(ジャン・ルイ・トランティニャン)は狩猟好きで、その朝も鴨撃ちに行っていた。留守中に社長夫人のマリー・クリスティーヌ(カロリーヌ・シホール)から電話が入り、預金を下ろして送って欲しいと依頼される。オフィスを留守にできないことなどを理由にバルバラが断っているところへ、ジュリアンが戻って来た。電話をかわった彼に、秘書の悪口を言う夫人。結局、バルバラは、クビになってしまった。その日、警察署長のサンテリ(フィリップ・モリエ・ジェヌー)と助手のジャンブロー刑事(ローラン・テノ)がオフィスにやって来てジュリアンの狩猟仲間のジャック・マスリエという男が、その朝やはり鴨撃ちに行って銃で撃ち殺されたことを知らされた。バルバラは、素人劇団の団員で仕事を終えると、稽古に入る。次の日曜日にヴィクトル・ユゴーの「王のたのしみ」が上演されることになっていて、バルバラは、道化師トリブーレの娘で小姓姿のブランシュの役だった。道化師トリブーレを演じるベルトラン(グザヴィエ・サン・マカリー)は、バルバラとは一年前に離婚しているが、今でも時々関係を迫っていた。クビを宣告したはずのジュリアンが、自分の殺人の容疑を晴らすために無実を立証して欲しいと協力を頼みに来た。ジュリアンの許に脅迫電話がかかり、ヴェルセル夫人と恋愛関係にあったマスリエを、ジュリアンが嫉妬から殺したんだ、となじった。その夜、ニースのホテルから戻った妻とその電話をめぐって口論するジュリアン。遂に警察に呼ばれたジュリアンは、親友の弁護士クレマン(フィリップ・ローデンバック)のおかげで拘留はまぬがれたものの、家に帰ってみると、妻が惨殺されていた。ジュリアンの頼みで、マリー・クリスティーヌの結婚前の行動を探ることになったバルバラは、ニースに向かった。そしてひょんなことから知り合ったラブラシュの協力を得て、マリー・クリスティーヌが、本名ジョジアーヌといい、偽名を使って結婚、美容院を経営していたというのもうそで、その場所はかつて“赤い天使”というナイトクラブであったことがわかった。マスリエが館主だった映画館“エデン”座に電話して事件を探っていくバルバラ。バックに大きな売春組織が絡んでいることがわかった彼女は娼婦に扮して組織のボスなる人物ルイゾン(ジャン・ルイ・リシャール)に挑む。しかし、犯人は意外にも弁護士のクレマンだった。マリー・クリスティーヌを死ぬほど愛していた彼は、自分の罪を告白すると、警察の目の前で自らピストルの引き金を引くのだった。

作品データ

原題
Vivement Dimanche!
製作年
1982年
製作国
フランス
配給
東宝東和
上映時間
0分

[c]キネマ旬報社

映画レビュー

3.8
  • ちとせたそ

    4
    2011/6/1

    原題の"Vivement Dimanche!"、鎌倉にある某有名カフェの店名の由来にもなったというこのタイトル。私は全く予備知識なく、なんとなく軽快なフランスのラブロマンスを思い描いて観始めました。優雅な音楽とともに、モノクロのスクリーンを街を颯爽と歩く一人の美しい女性…私の期待した通りの50~60
    年代のフランスの景色、しかしこの映画は私の期待を良い意味で裏切ってくれました。

    早朝の川べりに鳴り響いた突然の銃声とともに、物語はどんどん進んでゆきます。ある連続殺人の容疑にかけられた男と、その男の秘書…。真相を探るべく怪しい人物を追いかけて行っても、怪しい人物たちは次々に殺されてゆき、謎は増えるばかり。いわゆるサスペンス映画なのですが、秘書のバルバラが素人探偵ごっこを楽しんでいるように見えて、観ていて全然重苦しい感覚はありません。ところどころに散りばめられたユーモアが、そんな風に思わせるのかもしれません。

    謎解きが醍醐味の映画ではありません。事件が進展するにつれ、容疑者ジュリアンと秘書のバルバラの間には少しずつ恋心が芽生えてきます。そしてその恋心も、事件のクライマックスには上手く利用されてゆきます。ストーリーの展開を純粋に楽しみに観ることができました。

    また、トリュフォーの敬愛するヒッチコック映画のエッセンスもところどころに散りばめられています。(と私は感じました…)一番びっくりしたのが、この映画が1982年に作られた、トリュフォーの遺作だということ。フィルムノワールというだけで、てっきりヌーヴェルバーグの最盛期に作られた映画だと思ってしまいました。。この映画を観て、もっとこの先もトリュフォーにこんな素敵な映画を作ってもらいたかったと思いました…。

    続きを読む + 閉じる -
    ネタバレあり
    違反報告