Movie Walker Top > Myページ > モットー > レビューした映画

モットー
モットー
フォローする
淀川長治の「日曜洋画劇場」を観て映画のサヨナラを知り、「ラジオ名画劇場」を聴いて映画を語る喜びを知り、荻昌弘の「月曜ロードショー」を観てマカロニと007を知り、水野晴郎の「水曜ロードショー」を観て映画って本当にいい物ですねと頷き、小森和子の「スクリーン・ミュージック」と関光夫の「映画音楽リクエスト」を聴いてサウンドトラックに胸躍らせる映画狂少年でした。
映画力パラメーター
0MP
見たい映画 登録数
402MP
30MP
レビュー 登録数
88MP
レビュー への評価
11MP
フォロワーの数

レビューした映画

by モットー
  • 1月27日公開  
    タイトルの読み方はマグニフィセント?マグニフィスントゥ?
    タグ :
    • 西部劇
    • 熱いぞマカロニ!
    • 元気になる

    映画を好きになる切っ掛けとなった作品が『荒野の七人』だという人は50代60代の年齢層には多いのではないだろうか。

    1974年、前編・後編の二週に分けて「土曜映画劇場」でテレビ放送された吹替版を初めて観た時の興奮が懐かしく思い出される。1976年、2度目のリバイバル上映された時には映画館に飛んで行ったものだ。

    今回のリメイク版は原作『七人の侍』(54)と翻案『荒野の七人』(60)のスピリットは確かに受け継がれているかのように見えるものの、スケールが大きいようでいて小さいようにも感じた。

    リメイクとは言ってもオリジナルの壮大さが忠実に再現されている訳ではなく、状況設定や役柄は色々な組み合わせで変更が加えられている。私利私欲をむさぼる病的気質な悪玉の非道さは、自らも生きるために弱い者から理不尽に収奪する野党の首領の人間臭さを描くオリジナルとはかなりニュアンスが違う。

    また、復讐に重点を置いた展開には、原作以後に影響を受けて製作された西部劇、マカロニウエスタン、そして時代劇も含む多くの集団活劇や復讐劇の要素が組込まれていて、今だからこその生臭い性格描写とドロドロギラギラしたダイナマイトどんどんな派手なつくりのアクション満点な形に変化を遂げている。

    『リオ・ブラボー』(59)、『荒野のお尋ね者』(66)、『プロフェッショナル』(66)、『ネバダ・スミス』(66)、『七人の特命隊』(68)、『ワイルドバンチ』(69)、『復讐の荒野』(72 劇場未公開 THE REVENGERS)、『ペイルライダー』(85)、『許されざる者』(92)などに繋がっているのは明らか。

    しかし、何かどこかに物足りなさを感じてしまう。

    ひとつには、誰もが思わずメロディを口ずさみたくなるような記憶に残るテーマ曲がないことが原因かもしれない。

    エルマー・バーンスタインが作曲した『荒野の七人』のメインテーマは、荘重な悲壮感が漂う『七人の侍』の曲調とはまた異なって、荒野の大風景と澄み切った大空をイメージさせる、正にこれこそがマグニフィスントゥな躍動感に溢れるサウンド、覚えやすい軽快なメロディなので聴くだけで胸が踊るワクワク感があった。

    エンディングのタイトルバックには待ってましたとばかりひとしきり流れるが、劇中でも♪ジャンジャンジャジャン♪じゃんじゃん使ってほしかった。ジェームズ・ホーナーの音楽は重厚な雰囲気と重苦しさが強調されていて効果音的には力強いサウンドではあるが華やかさが足りないように聴こえる。

    またひとつには、オリジナルのストーリー・テリング、語り口の妙味が踏襲されているとは言えないのではないか。村の長老が教会の牧師に置き換えられているのはインパクトが弱い感じがするし、ガンマン集めの面白さこそが最も重要なシーンであるはずなのにあっさり気味となっている。

    最後にもうひとつ、作品そのものには関係ないことではあるが、原題を日本語読みしたカタカナ表記の邦題が味気なさすぎる。『スパイ大作戦』→『ミッション:インポッシブル』とか、『宇宙大作戦』→『スター・トレック』になるのが主流であるのは分かる。あるいは、権利の関係で「荒野の七人」が使用できないのかもしれないが、シリーズの1本に加える形にして『荒野の七人/地獄の決斗』とか『荒野の七人/復讐の旅』とか、今後に期待して『荒野の七人<新章>』なんて感じはどうだったろうか。

    以上、勝手な思いをあれこれと挙げてみたが、オリジナルがどのようにリメイクされているか探しながら観るのも一興である。余計な事を考えずに見れば単純に面白いアクション活劇に違いない。

    ところで、「前作は観ていない」とインタヴューで恥じらいもなく言って憚らない俳優が主演していることは、リスペクトに一体全体どう関わってくるのか不思議で堪らない。これまで“主演作にハズレなし”の期待を裏切らない俳優として注目してきたので耳を疑いたくなるとても残念なコメントだ。自分なりに演じる、自身の演技力に自信がある、という意味の発言なのかもしれないが…。

    • ◆このレビューを 0人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2011年1月公開  
    マカロニ好きならこれを観る?
    タグ :
    • 熱いぞマカロニ!
    • 元気になる

    マカロニウエスタンのテイストが満載。『続荒野の用心棒』『夕陽のガンマン』『ウエスタン』等の有名シーンがチラリチラリと見え隠れ、銃器がオンパレードするドンパチシーンの迫力は物凄い。007とタランティーノ節も盛り込まれ、展開はややオーソドックスながら、マカロニウエスタンに縁の深い俳優たちの懐かしい顔触れが目に浮かんでくる仕掛けがある。

    ブルース・ウィリス(55歳)。グラン・パ(ジイさん)と若造に言われるほどにはまだまだ老いた風貌に見えないのに、ユル・ブリンナーやテリー・サバラスのようなツルツル頭がすっかりトレードマークとして定着してしまったことが茶化されている感じがするのが可笑しい。

    ジョン・マルコヴィッチ(57歳)。『続・夕陽のガンマン/地獄の決斗』のイーライ・ウォラックのような惚けたしたたかな風格を見せる。オールドマン(ジイさん)と呼んでは失礼な感じがする。ブルース・ウィリスとの迷コンビ珍道中振りにマカロニの風味を加えている。

    モーガン・フリーマン(73歳)。クリント・イーストウッドを思わせる姿(『目撃』)や動作(『夕陽のガンマン』!)を見せる心憎い演出のシーンがあるものの、本当におジイさんなので、元気が出ていない出番の扱われ方が少し残念。

    ヘレン・ミレン(65歳)。無表情でフランコ・ネロさながらにガンガン銃弾をぶっ放す!まるっきりのジャンゴになっちゃうのが怖すぎる。

    メアリー=ルイーズ・パーカー(46歳)。一番若いのに元気がイマイチ。もっともっと弾けてほしかった。

    ブライアン・コックス(64歳)。『緋牡丹博徒』シリーズでお竜を慕う若山富三郎みたいな存在感たっぷりの笑顔。

    しかし、何と言っても、CIA資料室の番人を演じる名バイプレーヤー(93歳)が凄~い!ええ~っ!生きてたんだぁとビックリ。相変わらずの元気なガハガハ笑顔でよく喋る姿を見せてくれるのが嬉しい。これを観られただけでも本作の価値があるというものだ。

    • ◆このレビューを 0人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2010年7月公開  
    他人の夢に付き合わされることほど退屈なことはない。
    タグ :
    • 特撮空想科学
    • 感覚的
    • 怖い
    • 衝撃的

    レオナルド・ディカプリオ主演で脳内迷路の世界が描かれるので、これはまるで『シャッター アイランド』の続編のようにも見えてくる。

    夢を自分の希望通りに設計し操作できて、その一人の夢の中に他人も一緒に入り込んで共通の仮想体験ができる<装置>というのがまず最初にあったとした上で成り立っているのは、DSゲームソフトを通信して遊ぶ感覚から着想しているのではと思わせて少々胡散臭い。

    夢とは正に今、目の前でスクリーンに投影されている映画の映像にも似ているものであり、その中にすっぽり自分も入り込んでいくような錯覚を観客に与えるのがこの作品の唯一の狙いでもある訳だろうが、見たい夢=映像だけを見て虚無に至るというのは、ヴィム・ヴェンダースの『夢の涯てまでも』(91)と同様に映画としては禁じ手ではないだろうか。

    今あなたが見ている映像は夢でしょうか、それとも現実でしょうか?というようなやっぱりこの手できたかと思わせるオチはズルイと思うし、夢なら夢で、鈴木清順やデヴィッド・リンチの描くようなこの世のものともあの世のものとも思えない幽玄な世界であっていいものを、結局、夢は想定外の個人的な要素に左右されて思い通りに操作できなくなってしまうものだみたいな、変に辻褄を合わせようとしているところが良くない。

    これまでに観たことのない大仕掛けの映像世界に度肝を抜かれることは間違いなしだが、観客をハラハラさせて引っ張るだけ引っ張ってミッションは成功したのかどうなのか決着がきっちり付いていないような感じがする。

    しかし、目覚まし時計の代わりが、ディカプリオの妻役のマリオン・コティヤールが演じたことのある、エディット・ピアフの歌声であるのが隠し味になってるのは面白かった。

    • ◆このレビューを 2人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2010年5月公開  
    意味不明な「THE LAST」というサブタイトル。
    タグ :
    • 時代劇
    • 感覚的

    何をもって「THE LAST」なのか。結末からすると本当にこれで決定的な最後となりそうな感じなのでええ~っ!と驚愕させられるのだが、香取慎吾主演でこれまで何本か座頭市シリーズが製作されてきたのであれば判らなくもないが、いきなり突然「THE LAST」はないだろうというのが率直な感想だ。いくらリスペクトと言ったって、全く意味が判らない。

    座頭市は時代劇であることに止まらず、マカロニウエスタンや武侠物やカンフー映画にも影響を与えた、日本を越えた世界的なヒーローなんだから。

    永遠に不滅のヒーローである座頭市に本作で終止符が打たれることを座頭市ファンが望むはずはないだろう。それにこれまで座頭市を創造することに関わってきた多くの作り手たちにとっても残念なのではないだろうか。

    内容としては、「ZERO」とか「THE FIRST」とした方がよいと思える。勝新太郎の座頭市に比べると、年齢が若過ぎるので後日譚とするのでは矛盾があるので前日譚と考えた方がスッキリする。

    しかし、これは座頭市であってもまた別次元の座頭市であって独立した作品として企画されたものなのだろうか。香取慎吾の演じる座頭市は毒気が抜かれている印象を受けるが、なかなか新鮮でいい味を醸し出している。妻を思う気持ちの切なさが痛々しい。これで終わらせるのはもったいない。これから更に演じ続けて磨きを掛けた新たな座頭市を見せてもらいたいところだ。

    これで<完>だなんて言わないで、「THE FIRST」とかいってちゃっかり続篇を撮るくらいの商魂を期待したい。

    • ◆このレビューを 2人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2009年9月公開  
    静かな過激。
    タグ :
    • 俺の中の殺し屋
    • 独創的

     ネタばれ(クリックして読む)

    • ◆このレビューを 5人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2009年2月公開  
    自分で自分にはウソをつけない。
    タグ :
    • 復讐は俺にまかせろ
    • 怖い
    • 独創的
    • 衝撃的

    何処からどう見ても顔も背丈も別人にしか見えない子供。母親でなくても映画を見ている観客にもはっきりと判る「取り替え子」は、自分がホンモノではないニセモノであることを知っている。この平然と他人に成り済ますウソにまず唖然とさせられる。

    母親と牧師を除いて、警部や警察本部長、医師までもがこのウソをホントと擦り替える怖さ。これはまるでドン・シーゲル監督の『ボディ・スナッチャー/恐怖の街』(1956)で描かれたSF的な怖さを思わせる。クリント・イーストウッド監督が遣りたかったのはこれなのかと気づいてまたまたビックリ。しかし、これが地球侵略を企む宇宙人の仕業ではなく、普通の人間の行いであることに背筋がますます寒くなる。

    自分は無実と主張する「殺人鬼」にしても、ウソは何かを自分では判っていて、最期を目前に問い詰められると殺したのか確信がないことにウソをつきたくないという皮肉なジレンマに陥るクライマックスと容赦ない死に様の見せしめシーンは強烈。

    ウソをつくかつかないか、正しい行いを選択するかしないかの人間の心の闇の分かれ道を描くことに重点を絞った、ヒッチコックとはまた異なる骨太のドスの効いた演出は寡黙であればある程、雄弁な表現となる映画本来の在り方を示している。

    事件発生から6年後、フランク・キャプラ監督の『或る夜の出来事』(1934)がウソの世界に希望を見出す映画としてポンと置かれるラストが印象深く心に突き刺さる。

    • ◆このレビューを 4人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2008年10月公開  
    境界線が見えない。
    タグ :
    • 時代劇
    • 切ない
    • 悲しい

    綾瀬はるかの演技には胆の据わった大器を感じる。台詞のないシーンでも黙ってそこにいるだけで映画の顔となるオーラを身にまとうピュアな姿に眼が釘付けだ。

    原作を「座頭市物語」としている本作だが、ほとんどストーリーとしては全く関わりのない別物になっている。全体的に無駄がなく綺麗にまとまり、アクションシーンの市の居合い抜きの太刀捌きが『ピンポン』のように流麗なスローモーションで鮮やかだ。市と十馬が緑に囲まれた池で釣りをするシーンの穏やかさは美しい。

    舞台の中心となる宿場町の細部の生活描写がほとんどない為か、映画の空間的な拡がりや奥行きを無くしているように見えるのが少し残念。市が艶やかな姿を見せて三味線を弾くシーンがあるのであれば髪結いの描写があったり、飯屋や宿屋、土地の者や旅人などの様子がさり気なく描かれていた方が自然に思える。

    また、勝新版『座頭市』のようなケレン味の溢れるワクワクするシーンがもっとほしいところだ。市のスーパーウーマンぶりをもっともっと発揮させてもいいと思う。徳利を真っ二つに斬るのはやっぱり市でなくっちゃ。しかし、柄本明が老親分役で出演していることで北野武版『座頭市』から繋がっている感じが出ているのはいい。

    父親探しの旅をする市と、刀をなかなか抜けない侍の十馬と、血に飢えた万鬼と、組の二代目の虎次のコンプレックスが激しくぶつかり合い、何を斬っているのか境い目が見えないと言う市が、何を斬るべきなのかを悟っていく凛とした姿がいい。

    • ◆このレビューを 3人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2008年11月公開  
    ここまでおバカに徹したらこれは逆に本物の傑作か?
    タグ :
    • 爆笑コメディ
    • 笑える
    • 独創的
    • 元気になる

    全編パロディ、ロックと爆音が轟き、映画製作現場の表と裏が描かれる異色コメディ。腹を抱えて腹の底からゲラゲラ大笑いという程でもなく、スリラーとオカルトとホラーを交えた下品でヒヤヒヤのニヤニヤ、クスクス笑いは微妙で、正に珍妙だ。

    キャストにはニック・ノルティがいたり、芸達者な面々が揃っているのが見もの。カメオ出演で大勢登場するので何処に誰がいるのか見つけるのが大変だ。海外ドラマでお馴染みの顔も見える。(『プリズン・ブレイク2』のレジー・リーを発見!)

    そして、最初は全く気づかなかったが、どこか顔つきに見覚えのある、声色も確かに聞き覚えのあるあの人、今やハリウッド切ってと言ってもいいある大物俳優の、まさかこの人がという怪演ぶりには超~ビックリさせられること間違いなし。

    何処から本編が始まるのか判らないオープニングからして人を食っていて、全てウソと言ってもいいくらいな真顔で大嘘ついているような展開に唖然とさせられてしまうのだが、ロバート・アルドリッチやロバート・アルトマンやフランシス・フォード・コッポラを思わせる、押さえる所はきっちり押さえてクライマックスで締め括ってくれる、その中にほんのちょっぴり映画のホントが垣間見えてくる不思議な作品だ。

    • ◆このレビューを 8人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2008年8月公開  
    言葉に魂が宿る。
    タグ :
    • 爆笑コメディ
    • 楽しい
    • 笑える
    • 心温まる

    ミムラがいい。爽やかな堂々たる存在感。早口の台詞回しが完璧で噺っぷりに淀みがない。TVドラマ『斉藤さん』の斉藤さんも顔負けの啖呵を切るシーンには思わずホロリとさせられる。津川雅彦の演技はもう名人、仙人の域にまで達している。

    映画の中にいくつもの映画があり、いくつのもストーリーが同時進行し、落ちるところに落ちる職人技。落語を巡る話を見ているつもりでいると様々な映画ジャンルを往還する展開に驚かされる。特別出演でちらりと見せる顔ぶれも楽しい。

    擬似的な親子、あるいは祖父と孫とも言える、ちょっとエロ爺な師匠と元気ハツラツな弟子の型破りな絆によって、言葉に命が吹き込められる瞬間が見逃せない。

    噺をする側も聴く側も、落語を愛する人たちによって思わぬ金鉱を掘り当てた感じがする日本映画。続編が望まれる魅力的な師弟コンビのキャラクターの誕生だ。

    • ◆このレビューを 4人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
  • 2008年3月公開  
    接吻とは口封じ、もう何も言わないで。
    タグ :
    • 恋愛日記
    • 怖い
    • 独創的
    • 衝撃的

    心を通わせてお互いの存在を理解し合う男と女の間で、「私はあなたの味方です」と言っている先から全く判っていない男。それと対比して、人を殺すことの罪深さに最も苦悩する者が誰なのかが逆説的に際立ってくるという描き方が秀逸だ。

    何にも感じないお前らこそ死んでしまえばいいというほどの鈍器の衝撃に身を晒されている恐怖、鋭利な刃物の切っ先を突き付けられている身が震える思いに観る者は突き落とされる。マイクやビデオカメラを無遠慮に突き付けてくる輩の無神経さがきちんと描かれているさり気ないところにも深いものが感じられる。

    このような知った風な言い回しの言葉での説明を寄せ付けない作品ではあるが、困難な題材がこれまで誰も遣ったことのない切り口で静かに無駄のない描写で撮られていることが驚異的だ。強いて挙げれば、サミュエル・フラーを想起させる。

    あなたのことを判っているのは私だけですと言う一途な女性の姿に、特異な状況下でのストーカーを描くホラー作品なのかと思わせる滑り出しを見ると、弁護士=神父の為す術もない『エクソシスト』を連想したりもするが、一筋縄ではいかない本編を観ている最中はその世界にグイ~ッと引き込まれ、そして唐突に訪れるクライマックスに驚愕し、観終わって時間を置いてじわじわと心に響いてくるものがある。

    正義感や義務感を振り翳す弁護士が悪いのでもなく、何が良くて何が悪いのか決め付けることのできない何かがこの映画にはある。

    • ◆このレビューを 6人 が参考になったと投票しています。
    • ◆このレビューは参考になりましたか? [はい
My映画館
Myエリア
最近チェックした映画
映画
おすすめ情報
見て良かったランキング
スパイダーマン:ホームカミング
スパイダーマン:ホームカミング

トム・ホランドがピーター・パーカー/スパイダーマンを演じるシリーズ第1作

ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章
ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章

荒木飛呂彦による人気コミック「ジョジョの奇妙な冒険」の第4部を実写映画化

ザ・マミー/呪われた砂漠の王女
ザ・マミー/呪われた砂漠の王女

1932年の『ザ・マミー/ミイラ再生』をリメイクしたトム・クルーズ主演のアドベンチャー

WalkerTouch
Movie Walker モバイル
QRコード:Movie Walker

携帯で上映スケジュールや映画ニュースにアクセス。待ち受け画像も充実。
»詳しくはこちら

Facebook&Twitter
MovieWalker_Facebook MovieWalker_twitter

Movie Walker Top > Myページ > モットー > レビューした映画

ムービーウォーカー 上へ戻る