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2008年12月20日(土)公開
投稿レビュー(15件)永遠のこどもたちは星4つ
「永遠のこどもたち」に投稿されたレビューを
ユーザーが投稿した5段階評価を基準に、「良い」(星3つ以上)と「残念」(星2つ以下)に分けて表示しています。
筆舌尽くしがたい戦慄が襲う (投稿日:2009/5/22)
「ピーターパン」の物語を彷彿とさせるこの映画はサスペンス、ミステリーであり、ゴシックホラーのかたちをとっているが、黒澤清監督の「スウィートホーム」や、クリストフ・ガンズ監督の「サイレントヒル」同様に、我が子を思う母性本能の狂おしいほどの愛を描いた物語。ヒロインの母親役を演じるのはベレン・ルエダであり、絶世の美女ではないが、ショットの角度によっては見違えるように美しく見えるのも母親の愛情を見事に醸し出しているからかもしれない。またこの映画での事件の原因も「スウィートホーム」を思い起こさせる。タイトルバックでのスタッフ、キャスト紹介に子供たちの悪戯を描き、ここから既に物語は開始される。
冒頭のノイズから戦慄させられる。雑音かな!?と思うと、映画後半で意味が分かります。こういいた具合にタイトルバックから張り巡らされた伏線の緻密さは、孤児院の陽だまりの中で遊ぶ子供たちの「1,2,3壁を叩け」といった日本の「達磨さん、転んだ」(※九州地区では「インド人のクロ●ボ」)のようなゲームに繋がり、全てのショットを仰角で撮ることによって古式蒼然とした洋館にミステリアスな雰囲気を与え、美しい砂浜に続く海岸洞窟は満潮時には海面下になってしまう危険性などもミステリアスな物語にとっての重要な要素。こういった伏線の配置が、同じゴシックホラーの「アザーズ」に勝るとも劣らない完成度を保っている。突然登場する謎の老婆の存在、「エレファントマン」のような覆面を被った子供のような(!?)身長をした人間、この映画は、所謂、スピリチュアルムーヴィーではなく、忽然と消えた養子の息子シモンがHIV陽性患者であり、毎回の薬飲用が必要なために、息子の発見がタイムトライアルであるというリアリズムに「パンズ・ラビリンス」でホラー・ファンタジーの映画でありながら、フランコ政権のファシズムを描いた才気が感じられる。
霊媒師のジェラルディン・チャップリンは全てを見通すかのような表情を浮かべて、強い母性が息子シモンのもとへ導くと励ますが、物語は失踪原因に迫りながらも孤児院である洋館で起きた悲劇を白日の下に曝け出す。母性本能と少女時代の楽しい思い出が交差しながら、現代でも社会問題となっている"イジメ"が無邪気ながらも残酷な子供の行動にあり、それが悲劇の物語を構成している。息子シモンの失踪原因は霊的なものは無関係ということが次第に分かってくるが、大人になったヒロインのラウラが冷たく沈んだ色調の部屋の中で「1,2,3壁を叩け」といった日本の「達磨さん、転んだ」ゲームをするシーンの怖さといったら筆舌尽くしがたい戦慄が襲ってくる。…「アザーズ」や「サイレントヒル」のように哀しくも美しいクライマックス。映像はもとより、文学の香りを漂わせた語り口の見事さは新人監督にして既に名匠の風格すら感る。「永遠のこどもたち」…見事な邦題をつけた日本側配給会社のセンスも見事。
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ティム・バートンかデルトロか! (投稿日:2009/2/22)
デルトロ監督の世界観が、大好きです♪
何か異界の物の怪の存在を、ファンタジーでラッピングした感じとでも言うのでしょうか?
簡単にクリーチャー(化け物)だの、幽霊(ゴースト)だので片付けてしまわないロマンスを感じます。
しかも、映画の99%ホラーと思わせておいて、最後の最後でサスペンスと親子愛の物語にしてしまう展開には、もう脱帽と言うか、興奮と言うか、やられたと言うか・・・(^。^;)
息子シモンの最期の登場も残酷で良かった。
そうか・・・、そうだったのかと納得です。
デルトロ監督の暴力やスプラッター的な映像美は、もはや芸術だと思います。美しいクリーチャー像は、芸術ですよ!
出演者も、ジェラルディン・チャップリンなんて女優を引っ張り出して来るんだもの、凄いです(^O^)
「ヘルボーイ」「パンズ・ラビリンス」の世界が美しくて大好きです。
怖いけれど《見たい》、気味悪いけど《綺麗》、相反する魅力が塊になってます。
一瞬前までの穏やかさは、嘘のような暴力で見るも無残な血にまみれてしまう。
でも、根っこにピーター・パンとウェンディの存在があったとわねぇ~(;^_^A
永遠に子供であり続けるには?彼女の母親としての選択は、必然だったかな?
それに、スペイン式の「だるまさんが転んだ」は、興味深かったなぁ\(^O^)/
そこも、重要なポイントなんだけどぅ~♪
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次はもういい (投稿日:2009/2/9)
パンズ・ラビリンスとラストが同じ。
まぁ、結構面白かったけど。
もう、この手の感じはもういいかな。
暗いし・・、ラストは一見ハッピーの様で
全然ハッピーではない。
旦那が本当にかわいそう。»ガイドライン違反報告
相性の問題かも (投稿日:2009/1/26)
『パンズ・ラビリンス』のときにも感じたのですが,ギレルモ・デル・トロ監督(今回は製作)とは感性が合わないみたい。
怪奇現象すべてに説明がいるとは思いませんが,スプラッター映画を見に来ているのではないのだから,
少なくとも見てよかったと思って映画館を出られるような映画を期待したい。
あの結末ではカルロス(夫)はやりきれないでしょう。»ガイドライン違反報告
ホラー映画・・なのだろう (投稿日:2009/1/23)
ホラーには因果関係があるものとないものがある。その有無により、ホラー+αで面白さは上昇する。
この作品は非常によく構成されており、テンポのよい起承転結は見ている者を飽きさせない。特に中盤からの映像は不気味さやノスタルジック感(映画主人公の)、発見と様々な趣向で魅せられる。
ただ、最終的な終着点が個人的にマイナスだった。確かに伏線は回収された。が、恐怖に対して明確な答えを出さず、あのラストシーンを見ると、やっぱりホラー映画だったのだな、と思う。
もっともそれは、出すべきではない答えなのかもしれない。なのでその辺りは人それぞれ、何処を重要視するかで評価は変わるだろう。»ガイドライン違反報告
こどもたちのこえ (投稿日:2009/1/17)
その内容故に“ファンタジー”で括るにはあまりにもつらく
劇的な“ドラマ”と括ってしまう作品があります。
ギレルモ・デル・トロ監督の秀作「パンズ・ラビリンス」が
そうなのですが、この「永遠のこどもたち」もそれに匹敵します。
本作はギレルモ監督のプロデュースではありますが
その描き方には「デビルズ・バックボーン」や
「パンズ・ラビリンス」の血脈をしっかりと受け継いだ
秀作でした。
脚本の巧みさでもまた魅了して来る本作の雰囲気は
もう一つのネバーランド=永遠にこどものままでいる世界。
“被せられた”覆面から既に事は始まり
“好奇心”がきっかけで悲劇の連鎖が起こり、
そこへ再び訪れる悲劇が被さり驚愕の事態を
引き起してしまう大人への不信の絶妙さ。
死への狭間で出会うこどもたち。
仲良く並んだ6人の絵。
傷は扉。トマスは鍵を持つ。閉じ込め。
悲劇的な背景に潜みながらも
こども故の無邪気さで事態を伝えようとする姿。
大人になった故にこどもたちの“声”は届かず。
再び会える事を信じて我が身を顧みず
まだ知らぬ世界に身を投じるかつてのともだち。
残された者へ笑顔を取り戻させるペンダントの報告…
伏線を巧みに散りばめた展開の巧さもさることながら
やはりこれは悲しいだけの物語ではないのでは?と
今、これを書いている時点でも、そう思わせる映像の美しさ。
こんなにも愛おしくなる作品も珍しい。
「パンズ…」もそうでしたが、
いきなり入るグロシーンが本作にもあります。
それを恐怖演出的なニュアンスで捉えてしまうと
作品のバランスが悪くなるので、“恐怖演出”と言うよりは
“隠さずに見せる残酷な事態”と捉えた方が、
作品のおかれた状況へ深く導いてくれるのではないかと
ここでも思えてきます。
その辺もしっかり受け継がれた血脈かな。
一見しただけの印象なので
整理出来ていない部分もありそうですが
その辺はご了承下さい。
個人的にはユビオリの傑作として挙げたい。
こどもたちの声に耳を傾けてあげて下さい。»ガイドライン違反報告
自らが過ごした孤児院に戻った主人公が知ることになる真実とは (投稿日:2009/1/16)
息子がいなくなったときの彼女の気持ちは想像を絶するものがありますが、そこで育ったからからこそより必死で子供を探すんだとおもいます。
そして息子を探す彼女とゲームをして遊ぶ“彼ら”は結果的に自分達の事も伝えることになるんです。
そこで明かされる事実は驚愕です。
怖くて悲しい物語です。
劇中起こる怪奇現象には(衝撃的な)理由があるものもありますが、
子供たちの起こす無邪気な遊びの部分もあります。
救いがあるラストか、といえば賛否両論あると思いますが、
目に見えるものだけが現実ではない、という事なんでしょうか。
それにしても旦那さん、お医者さんとはいえあの状態のベニグナにどうやって人工呼吸したのかと・・・?
いや、想像したくも見たくないんですがw»ガイドライン違反報告
ホラー映画にとらわれすぎたのが惜しい (投稿日:2009/1/9)
映画としては見応え充分。寒い中を行って良かったと思いました。
そのまま語ってしまうと直球の物語を、ホラーの意匠で包み込むことで、様々な意味を持たせるのは製作担当のデル・トロも「デビルズ・バックボーン」でやっていることだし、別に珍しいことではない。
だからこそ、よくあるショックシーン演出が惜しい。
ありきたりの「びっくり箱」映画の演出など無くとも、この映画は締め上げるような緊張感でちゃんと成立していたはずだ。
その証拠が、名優ジェラルディン・チャップリン(しかし、老けたなぁ(涙))演じる霊媒師の「探索シーン」。「びっくり箱」演出一切なし、ひたすら観客を引きずり込んでいくカット割りを観よ。
余計なグロシーンも要らない。あの婆さんは、あの時点で死んでれば良いだけなんだから。なのに入れちゃうのは、やっぱり市場を考えてなんだろうなぁ。情けない話ではあります。
なお、最後の着地点が「狂気」か「狂喜」か、あやふやなのが惜しいので、☆一つ減点。
あやふやが悪いと言っているのではないよ。演出が観客に想像の余地をほとんど持たせてないのが悪い、と言っているのだ。彼女は果たして幸福なのかどうか、それを観客が考えてこそ、最後の夫の笑みが生きてくるし、威力を発揮する。あの笑みで、彼もまた「囚われ人」になるのは間違いない訳ですから。»ガイドライン違反報告
何となく消化不良 (投稿日:2009/1/3)
何か主題をはっきりとつかみたいという習性からは、いまひとつ明確なものをつかめずに正直なところ消化不良。親子、夫婦の愛情、あるいは子供同士の友情とかいうものを謳い上げる讃歌なのかと思えば、そうでもないし、怨念、犯罪など殺伐としたものを描くサスペンスなのかと思えば、そうでもない。中途半端といえば中途半端なのかもしれない。
でも、2時間弱の間、非日常の世界で過ごそうと軽く考えれば、それなりに楽しめる。ハラハラ、ドキドキのサスペンス要素は十分あるし、謎解きの楽しみもある、そして音楽も美しい。ラウラの夫を善玉なのか、悪玉なのかと疑って考えてみるとそれなりに物語の可能性が広がる。想像力の羽を思い切り伸ばしてみると一人ひとりの楽しみ方ができる作品だと思う。»ガイドライン違反報告
子供の純情と母性愛 (投稿日:2009/1/3)
『海を飛ぶ夢』でハビエル・バルデムの相手役をつとめたベレン・ルエダが子供の純情と母性愛を併せ持つ女性ラウダを熱演している。元孤児院だった屋敷にあらわれる幽霊たちに息子のシモンをさらわれたと信じるラウラが執念とも思える探索の末たどりつく真実は、ある意味とっても残酷でありそれでいて幸福な感動を呼び起す(のかもしれない?)。 そんな『パンズ・ラビリンス』的なラストへと導くのは、『シックス・センス』や『アザーズ』と同じかなりホラーな展開。しかし、この映画には<生きている人が実は死んでいた>というようないつものオチは存在しない。神隠しにあった子供の行方そのものがミステリーとして物語が進行していくのだが、その探索に付随して発覚するサイコな事件の方がよっぽどインパクトがあるはずなのに、本作品の中ではっきり解明されることはなくなぜかサラリと流されてしまっている。 それゆえ意外なプロットを期待する人にとっては、なんとも物足りない仕上り。かといって感動的ラストを期待できるのかと問われれば、いまいち自信をもっておすすめすることができない。観客のハートをつかみたかったのは、息子シモンとラウラとの母子愛によってなのか、それともラウラと孤児院の同級生たちとの○○によってなのか。その辺がひっかかって見終わった後どうもすっきり消化しきれないのである。 いたずらに2兎を追うことのない密度の濃い脚本に仕上がっていたならば、自分の弟子なんかに監督をやらせずに、おそらくギレルモ・デル・トロ自らがメガホンをとっていたに違いないのである。 »ガイドライン違反報告
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