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青い鳥
2008年11月29日(土)公開
作品レビュー(19件)青い鳥は星4つ
「青い鳥」に投稿されたレビューを
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阿部寛&伊藤歩 (投稿日:11/23)
伊藤歩ちゃんの先生役が、今身近で起こってる問題に対応仕切れない現代人を風刺してる感じ。
阿部寛さんが演じた
どもる先生の『真剣に話す相手の言葉は真剣に聞かないと』というセリフは心に響きます。»ガイドライン違反報告
後悔を「きれいごと」で済まさない覚悟 (投稿日:11/23)
「忘れるなんて、ひきょうだな」
その教師の呟きは、重い。
阿部寛演じる「村内先生」には、吃音(どもり)というハンディがある。
それを恥じることなく、臆することなく、教壇に立つ道を選んだだけでも、この人の心の強さが窺い知れる。
◆ ◆ ◆
同級生から受けたいじめにより、生徒の自殺未遂事件が起きた中学校。
新学期になって、担任は休職。臨時教師がやってきた。それが、村内先生だ。
事件の後、被害者の生徒(野口)は転校し、家族ごと町を離れた。
学校は、同級生たちに半ば強制的に反省文を書かせ、目安箱ならぬ「青い鳥BOX」なる投書箱を設置した。
いじめに苦しんでいたり、見聞きしたりした生徒に、こっそりSOSを発信させようという算段だ。
この対応を以て、事件は「過去」の出来事として葬られようとしていた。
◆ ◆ ◆
しかし、就任初日。
村内先生は日直の生徒に言う。
「野口君の机を、教室に戻してください」
そして毎朝、
「野口君、おはよう」
姿なき生徒に声をかける。
動揺する生徒。反発する生徒。無関心な生徒。
子どもから話を聞いた親たちが、学校に抗議する。
「学校」として、村内先生の行為が問題視される。
様々な当事者たちの間を…静かに波紋が広がってゆく。
◆ ◆ ◆
人は生きていく間に、間違いも、失敗もする。良かれと思ってした行為でも、結果として、後悔に繋がることもあるだろう。
村内先生は「反省しなさい」とは言わない。「考えなさい」と問いかける。
逃げず、誤魔化さず、真正面から向き合うこと。それが「責任」ということだ。
どんな行為の結果でも、責任をとらなければいけない。
「きれいごと」で終わらせないからこそ、自分にも返る「何か」をつかめるのだろう。
◆ ◆ ◆
一方、学校側の対応は強引で、表面的・形式的に映る。
村内先生の、胸の内をえぐるような…真正面から受け止めようとする対応とは、真逆の姿勢とさえ感じられるだろう。
しかし、ここに教育現場が抱えるジレンマがある。
いじめによって傷ついた生徒がいたことは、もちろん深刻に受け止めなければいけない。
しかし一方で、事件とは関わりのない他学級、他学年の生徒も大勢いる。
当事者に事件への反省を促しながら、生徒や親たちの動揺を素早く抑えること。学校には、相反する課題が同時に求められている。
最善ではなかったのかもしれない。最良だと思われる対応を選んだに、きっと違いないのだ(結果として…胡散臭さ、不味さは感じるが)。
◆ ◆ ◆
過ちに対して、何が間違いなのか、どうしていけないのか、きちんと考えさせてくれる。向き合う時間を作ってくれる。
これは理想の教育だ。
だが、現実の学校では、こんな教育の在り方が可能だろうか。
受験のための学力向上。
心の強さの育成と、生きる力の獲得。
対人関係を築くためのコミュニケーションスキルの形成。
社会や家庭は、学校に余りに多様な機能を求め過ぎてはいないだろうか?
「ゆとり教育」から方向転換せざるを得なかった背景を、ついつい考えてしまう。
◆ ◆ ◆
いじめ事件という不安を形式的に閉じ込めた学校現場では、村内先生の行為は、ある意味必要なカタルシスだったと思う。しかし現実の教育現場の中では、必ずしも正解なのだろうか…。
学校=悪、村内先生=善、などという単純な構図の話では、決してない。
村内先生が実直に振る舞うほどに、理想と現実が解離していく。そのギャップの歯痒さこそが、原作者・重松清のメインテーマなのだろう。»ガイドライン違反報告
本気〜責任。 (投稿日:11/23)
村内先生の本気の言葉、実に、ストンと胸に落ちました。本気の言葉には、本気で答える。なんて、深いんだろう。いじめを真正面から見つめて、まわりの人間の責任を考える。実に、真っ直ぐに、力強いメッセージとして、入ってきました。
吃音という事を、決して恥じていない村内先生の本気!実に、淡々としているが、凛々しく、決然としている。
そばにいてあげること。それは、教師として、人間として、友達として、クラスメイトとして、親として、家族として…とってもとっても大切なこと。単純だけど複雑で、簡単だけど難しい…矛盾だらけだけど、全て受け止めて、一緒にそばにいてあげることのできるそんな人になりたい!と、強く思います。
こんな素晴らしい作品を観せていただいたスタッフ、出演の皆さま全てに感謝したいです!»ガイドライン違反報告
阿部 寛。 (投稿日:11/23)
直木賞作家、重松清の作品の映画化。
観て欲しいのに、世間に知られず、一般に知られないまま、素晴らしい作品が埋もれていく…て感じたりする事が、たまにある。
中学校に映画のチラシが置いてあったりした時点で、やはり一般には知られニクイ作品なのだと感じた。
阿部寛の教師役。しかも吃音の教師という役所。“いじめ”という問題にも触れた作品。阿部寛と また生徒役の俳優が好演して作品の表現したい事を訴えている。皆にもっと知って欲しいと思った作品。»ガイドライン違反報告
罰ではない・・救いだと思う (投稿日:1/7)
重松清氏は、彼自身が吃音です。
どもりがある。
そのハンデは、子供には拷問に近い。
彼はそれを自身の運動能力で、跳ね返したと聞きます。
跳ね返したとはいえ、心の傷は残ったでしょう。
吃音でも苛められない子供になれた重松氏は、傷を負っていたからこそ、いじめを跳ね返せない子供たちに優しい。
その子供たちの気持ちを知って欲しいと願っているように思う。
マスコミまで巻き込んだ自殺未遂を出したクラス。
遺書に有ったと思われる3人の名前。
クラスメートたちは、皆、そこに有ったのが自分の名前なのでは・・と言う疑念を大なり小なり抱いていたのでしょう。
形式を重んじ、反省し、乗り越えた体面をつくろう学校と親たち。
立ち直るために、忘れさせようとする学校と親たち。
だけど、傷付いたままの心に蓋をされたら、心は膿んでいく。
破裂しそうなほどに。
新担任は、容赦無く子供たちに犯した罪と向き合わせた。
忘れ去る事を許さなかった。
傷付いた子供たち皆を救う為だったと思う。
まあいいか・・で終わらせる人間に育てないためにも、きちんと向き合い、認め、受け入れ、成長して行くためにも・・
重松氏は、私が2番目に尊敬する作家です。一番目は故灰谷健次郎氏なので、現存する作家の中では一番・・と言うことになります。
彼の視線は優しい。包み込むようです。
そして厳しい。
深い深い心の傷を知っている人だと思います。»ガイドライン違反報告
"責任"という言葉。重かったな (投稿日:2008/12/28)
静かな立ち上がりです。
とても和やかで生活しやすそうな街。
どこにでもある普通の学校と生徒達、教師…、その日常風景。
そして、どんな学校にでも起こり得そうな問題。
しかしながら、それはとても繊細で根深いものです。
(まぁ、その問題とはご多分に漏れず"いじめ"が絡んでいるのですけど)
阿部寛演じる、村内は"ある問題"があった2年1組に臨時講師としてやってきます。そして、静かに生徒達に語り出します。
派手な演技封印の阿部ちゃんですが、ハマり役だったように思います。
反省文。
この中学校の問題解決策のひとつとして、
"反省文を書かせる"という行為が出て来ます。
教師が添削して書き直させる反省文。本当に意味が無い…。でも、実際にそのような一例も存在するのだとしたならば、その学校や先生方は、一体どこを向いて授業をしているのでしょうか。
確信にせまる言葉が幾つかあります。
それは、「いじめ」という行為の捉え方が限りなくリアルに捉えられていたからこそ、意味を持って伝わって来たように思います。
この作品の特徴としては"問題"が起きた後の学校をテーマにしてる点です。起こってしまった事に対してどう向き合うべきか。もちろんそこに正解は見いだせない。
でもきっと、学校として、教師として、生徒として、そして親として、逃げちゃ行けない。隠しちゃいけないんですよね。
いじめられた側はもう逃げられないんですから。そして、おそらく一生忘れられるものでもない。
この作品は、一方的な教育論はいっさいありません。
常に受け身。見守るだけ。
そんな中、一度だけ、劇中ではたったの一度だけ村内は、一人の男子生徒に正面から向き合うことになります。そして、生徒の問いにこう応えます。
「強くなんかならなくて良いんだ。
人間は、みんな弱いものだ。だから、本気で頑張るんだ。」
彼は、一生懸命に語ります。
原作も概要も知らない方もいると思いますので、ここでは村内がどういう特徴を持った教師かということは伏せますが、明らかにならない辛い過去も抱えているようです。
(原作では、その辺りは語られているんですかね?)
教師の教え方、容姿、性格とか、生徒の成績や素行とか、
教師も生徒もますます多様化して、"良い先生"の基準も難しいと思いますが、まずは先生に本気で向き合ってもらえれば、どんなに彼らは幸せでしょうか。教育というものは、そこから始まるような気がしました。
ラストでは、村内は突然学校を去ることになります。それこそ「青い鳥」のように。そこにはTVドラマにありがちな、クラスの生徒達との涙の大円団なんてありません。
でも、染みるんです。村内の一礼が。
「まきちゃんぐ」さんの曲もイイ。
あと、あの「青い鳥BOX」、ほんとうに浮いた存在でした…。
お正月でもまだ上映してるみたいです。
静かに感動を味わいたい方は是非劇場で。»ガイドライン違反報告
作り手の真剣さ、誠実さが伝わってくる (投稿日:2008/12/23)
阿部寛主演の映画『青い鳥』。テーマは「いじめ」です。
クラスからのいじめで、自殺未遂にまで追い込まれたクラスメイトが やむなく転校。
その残されたクラスが映画の舞台です。
私自身の体験もオーバーラップして、胸が詰まる思いがしました。
私自身の体験。それは、中学1年の時。
この映画とも重なりますが、いじめに会った時って、いじめていた子のこと よりも、それをだまって見ていた友人達のことのほうを覚えてるんですね。
「本当の友達ではなかったんだ。」
この悲しみは絶望的です。
でも、この体験があって、今の自分自身のアイデンティティを形成しているんだと思います。
相手を表面で判断してはいけない。なぜなら、自分の気持ちの表現方法は千差万別。得意な人もいれば、わざとおちゃらけてみないと表現できない人もいる。
表現方法と、その人の本当に考えていることとは別。
だから、もっと相手の心の中まで入らないと気持ちなんてわからない。
このことは忘れてはいけないな、と思います。
いやあ、でも『自虐の詩』の時もそうでしたが、阿部寛っていい役者さんですね。»ガイドライン違反報告
人の尊厳を守ること。 (投稿日:2008/12/23)
何気ない中学校の日常の中で繰り広げられる人間関係。存在が認められる、発言権がある、役割がある。そんな人には、感じられない居場所のない存在がある。
誰にも傷つける権利などなく、傷ついたことさえ気づかない周囲の人に繰り返し踏みにじられ、苦しめられるのがいじめであると断定している。
苦しみ、命さえ投げ出すような辛い思いをした人が、その苦しみを一生忘れないが、相手を踏みにじった人間は容易に忘れてしまう。
それが卑怯であると、忘れないことが「責任」を果たすことだと話す。
村内先生には、自分自身にも「責任」を果たすべき人がいることが、人間味があり言葉の真実性がある。何が大切であるかを考えることができる映画であると思う。
人の好き嫌いはあってもいい、喧嘩してもいい、意見を戦わせていくことがお互いの理解につながることもある。対等であれば問題はないんだと感じる。»ガイドライン違反報告
消化不良 (投稿日:2008/12/23)
●良い題材だと思うが、すっきりしなかった。
●いじめを受けて自殺未遂をし、あげく転校していった生徒がかつて在籍していた中学校の問題のクラスへ、担任が病気休暇中に代理教師(阿部寛)が派遣される。
彼は、関係した生徒たちや監督責任のある教師たちは事件のことをすっかり反省し、事態は好転しているとみている学校当局や生徒たちに重い一石を投ずる。
●「忘れるなんて卑怯だ」。
(誰かが)「本気で言っていることは本気で聴かなくてはいけない」。
というメッセージは、つい、問題を糊塗しきれいごとに済ませて終わらせてしまう世間に対して強烈な直球メッセージだ。
●この問題設定、状況設定に、わくわくした。感動的な心に沁み入るドラマが期待できそうだ。
●が、そうでもなかった。過去にあったいじめの実態がぼんやりとしか描かれないこともあって、代理教師の態度がどうにも腑に落ちなくて共感できないのだ。もっと、ストレートに言うべきことを言えばいいのにかくも迂遠な手法では子供達も素直に反省できないだろう。学校や教育委員会の態度も不自然。
●若い女性教師(伊藤歩)もほとんど存在感のない役柄で、何のための配役か分からない。
●深く反省する生徒(本郷奏多)は鬱陶しい表情ばかりで芸がない。
●原作の制約もあるのだろうが、つまりは脚本が情緒過多で問題が整理されていない。構成が悪い。加えて、映画デビューの新人監督の交通整理も不十分であった。»ガイドライン違反報告
真剣を教える映画 (投稿日:2008/12/21)
いじめの事件があった後の学校の話。
原作を読んでないから観ないでおこうかと考えましたが、阿部寛が主演と言う点で観ました。
いじめのあった学校のその後、学校側と生徒側。
ある種水面上は静まった学校。
そこに来た吃音の先生が綺麗事ではない、真剣な言葉で何かを教えてくれる映画です。
臭い展開や熱血、綺麗事があるのではなく、現実にある事に対して話す先生の言葉は多くはないけれど、胸に響きます。
凄く必要な物だけを抽出したもんだから、もう少し背景やキャラの何かが設定ではあったのかもしれない感じですけど。
ただ、それがあったからシンプルに大事な所だけが色濃く残り、メッセージと言うのを受け取りやすかったのかもしれないです。
とにかく、阿部寛の先生、人を見てる感じで温かいです。»ガイドライン違反報告
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