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2008年6月7日(土)公開
投稿レビュー(39件)ぐるりのこと。は星5つ
「ぐるりのこと。」に投稿されたレビューを
ユーザーが投稿した5段階評価を基準に、「良い」(星3つ以上)と「残念」(星2つ以下)に分けて表示しています。
1組の夫婦の10年を描く珠玉のラブストーリー (投稿日:2/4)
空から差し込む陽にてらしだされた
空気ちゅうの塵みたいな作品
かみさまになって
そらから見守ってる気分だったよ »ガイドライン違反報告
意外な主演2人で大成功 (投稿日:2009/5/15)
日本アカデミー主演女優賞の木村さん。
主役を張るタイプの女優さんとは、正直思っていませんでした。
脇役のイメージが強かったので
これまで注目したこともなかったのですが本当にうまい。
雨の夜、アパートの部屋で感情をむき出しにして泣きじゃくるシーンがありますが
1カットの中で感情がMAXに高まって落ち着くまで
目が離せませんでした。
「ちゃんとしたいのに、ちゃんとできなかった」
グズグズに泣いてしゃくり上げる翔子に
寄り添ってあげたい気持ちになりました。
で、実際そこに寄り添うカナオがまた優しい!
女子は“イイコ、イイコ”ってされるの、大好きなんじゃないでしょうか。
そんなカナオ役のリリーさんですが
“品の良いエロオヤジ”というイメージだったのですが
これは俳優リリー・フランキーでした。
30歳からお話が始まるので、そこはちょっと「オイ(笑)」という感じでしたが
ちょっとユルくて、フワフワ生きてて
本当は言いたいことがたくさんあるのに全然言わないモラトリアム男。
どちらかというとダメな感じの序盤から
驚くかな終盤はとても頼りがいのある良い旦那さんに見えてしまうのでした。
結婚するってやっぱり面倒臭そう。
でも羨ましい2人。»ガイドライン違反報告
夫婦愛の生成 (投稿日:2009/5/9)
学生時代からくっついたり離れたりしてきたカップルができちゃった結婚からホントの愛を生み出すまで、丁寧に人物を描いていると思います。
実在事件をモチーフにした裁判を通して時間軸を表現しているところもスパイスが効いていていい。
「それでも僕はやっていない」と「東京タワー」を意識した設定を感じました。とくにカナオはリリーさん本人を現しているんじゃないかな。
DVDでゆっくり見る価値ありです。»ガイドライン違反報告
人間模様、裁判、色彩の美しさ (投稿日:2009/4/21)
さまざまな人間模様。実に現実味あって、ひとりひとりが味わい深いです。夫婦関係を軸に、兄弟、親、職場…。壊れそうで、壊れてしまいそうで…実に、大きく深くさりげなく愛している。こんな愛し方っていうのも、素敵なかたちだと思えました。こんな日常に、時代を写すさまざまな裁判。非日常に見えるけれど、いつ何時、自分たちの目の前に飛び込んでくるかもしれない危うい世界?この二つの世界が、ぐるりぐるりぐるり…廻りまわって訳がわからなくなってきそう…?そんな中で、自然の中の四季の美しい色彩、美しいです。
ある夫婦の話が中心になっていますが、飾り気のないごくごく普通の人々みんなへの素晴らしい応援歌として、作品全体を感じとりました。素晴らしいです!»ガイドライン違反報告
現時点での橋口亮輔監督最高傑作……と、あえて言い切りたい (投稿日:2009/4/2)
本作は、橋口亮輔監督の最高傑作だと思います。
これまでの劇場長編映画3作は、ここに到達するための習作だったのではないか、と思えるほど。
木村多江さんは相変わらず上手いですし。
映画初主演なんて嘘のようです。
リリー・フランキーさんはね、もう、いるだけでいいんです。
きっと、はじめっから演技なんて求められていないでしょうし。
この夫婦の組み合わせが絶妙で、役のキャラクターとぴったり合致しています。
リリーさん扮するカナオは映画の冒頭で、カメラを持ち込めない裁判のようすを描く「法廷画家」の仕事を始めます。
この「法廷画家」という職業に目星をつけた段階で、この映画の成功はおおかた約束されたのではないか、と思えます。
まず映画の前半は「法廷画家って、どんな仕事?」という興味で引っ張っていきます。
その職場に初めて入っていき、独特の日常やしきたりに驚いたり戸惑ったりするカナオに感情移入させながら「ある業界の裏側」をかいま見るような楽しさに浸らせてくれます。
描かれる裁判が、それぞれの時代を代表するような実在の事件をモデルにしており、どんなよのなかをこの夫婦が生きているのか間接的に感じられる仕組みにもなっています。
また、裁判シーンのいくつかで「監督、遊んでるなぁ」と思わせるキャスティングもあり、本筋とは関係ないものの、見どころのひとつとなっています。
30歳代未満の若い人、またはずっと独身の人が見ると、印象が違うのかもしれませんが、既婚かつ不惑を過ぎた私が見ると、主人公夫婦に自己を投影してしまいます。
このふたりと自分たち夫婦はまったく似ても似つかないのに、「ああ、あるある」「こんなとき自分ならどんな言葉をかけるだろう」など、彼らと語り合うように見入ってしまいます。
人と人が共に暮らすたのしさ、むずかしさ、かなしさ、そしてやっぱり最後には、すばらしさを感じました。
そういえば橋口監督も、私の中では数少ない「全作品を見たことのある監督」のひとり(ほかには北野武監督や三谷幸喜監督も)。
次回作に、できればあまり間を空けず、お目にかかりたいものです。»ガイドライン違反報告
忘れてしまいがちなこと、忘れてしまわなければならないこと (投稿日:2009/3/15)
この物語の90年代、自分は何をしていたのだろうかと思いにふけりました。ちょうど時代はバブルがはじけ、日本社会は不景気に向かっていった頃です。
東京・埼玉での連続幼女殺害事件、阪神淡路大震災や地下鉄サリン事件や文京区幼女殺害事件 などなど数え上げたらきりがないほどの事件がありました。その数だけ凶行、そして不幸や悲しみがありました。でもそれらは歳月のうちに忘れてしまいがちです。
人生もそれと同じ。「一瞬」「ひととき」そして一つの場所で人生の歳月の始まり・至福・夢中・悲しみ・終わり、があり、その積み重ねの毎日。夫婦や親子の関係はその積み重ねの上に築かれ、あるときには崩れ去ってしまいます。木村多江さんとリリー・フランキーさんはその歳月をじょうずにかもし出していました。
この映画の場合、物語や演技はそれほど重要ではありません。(もちろんいい演技をしていますし、大切です)ただ「一瞬」「ひととき」そして一つの場所で起きる事柄のリアリティそして存在感。その蓄積の上に人生があるということを改めて考えさせてくれました。
人生の中で忘れてしまいがちな些細なこと。そして忘れてしまわなければ生きていけない悲しいこと。それらも併せて人が生きるということなのでしょうね。
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見て良かった (投稿日:2009/3/9)
木村多江さんはあんまり好きではなかったのですが、
この映画で好きになりました。
思ってもいない悲劇が突然降りかかり、だけどそれは誰にでも起こりうること。
それを逃げ出さず、ゆっくりと向き合って、乗り越えてゆく。
その心の強さに感動しました。
私もこんな夫婦でありたいと思いました。
リリーさんのゆったりとしつつ、心の底はどっしりとしている雰囲気が良かったです。»ガイドライン違反報告
些細で繊細な周辺事象 (投稿日:2008/9/15)
この映画はディティール(細部)が凄い。下ネタをはじめ何気ない会話であったり、法廷ダッシュであったりと 見落としがちな些細な細部を本作は徹底的に掬ってゆく。とかく明確な主筋と答を用いがちな映画が多い中、本作は些細な周辺事象=ぐるりに目を向ける~それは国民総鬱の時代を迎え 鬱理解が格段に浸透したこの10年でも、未だ明確な打開策を持ち獲ない事への[認知]であり また、そのどこかに(全てに)解法を見出だそうとする顕れの様な気がした。裁判で浮かび上がる陰欝な世相が この映画では必ずしも主役心象の映し鏡になっていない点に、心地良い希望を見出だせた。»ガイドライン違反報告
こういう夫婦憧れます。 (投稿日:2008/8/15)
話題の作品・・・やっと鑑賞出来ました(*^^)v
とある夫婦の10年間なのですが・・・
色々ありながらも、夫婦であり続けるお話。
中でも、リリー・フランキーの素ともいえる夫像が、印象的でした(*^_^*)
私もあんなに愛してくれる「夫」が欲しい・・・凄く憧れます。»ガイドライン違反報告
悲しみのカタチ (投稿日:2008/8/10)
新井浩文の、無言の唇の動きから始まる数分間のシーンは、どんな観客にも息を呑む隙すら与えないだろう。
映画が、一人の子供の不在で始まり、別の一人の子供の不在で閉じられることに気づくべきだ。
どちらの子の写真一枚さえ登場しない。観客が登場人物と共有する、その子たちの不在が、そのシーンへと堰を切って流れ込む。
すべてが虚無かもしれない。優しさだけでなく、憎しみや悲しみさえも偽りかもしれない。
しかし、だからこそ人は悲しまなくてはならない。
虚無が決定的だからこそ、それと同じくらい空疎な感情のカタチが必要なのだ。ありふれた悲しみのカタチだからこそ、人の心に入り込むのである。
絵が重要なテーマになっている。
美大卒の男女が出来ちゃった結婚をする。女は出版社に勤め、男は、結婚を期に法廷画家のキャリアをスタートさせた。
妻は「女で苦労するのはわかってるの。でも、私がちゃんとしていれば大丈夫」と、女友達と軽口を飛ばしていた。しかし、一年後、夫婦の間にあったのは、子供の姿ではなく真新しい位牌だった。
やがて、仕事を辞めて心療内科に通うようになっている妻が、台風の夜、ベランダに向いた窓に腰掛けて、尋ねても仕方のないことを夫に問う。
虚無に耐え切れない。悲しみが足りない。悲しむことさえちゃんとできない。
しかし、夫は慰めを言わない。人の心は分からないのだというだけである。
絵の物語でもある。
子供の写真すら登場しないと書いたが、主人公が描いたその子のスケッチが一枚。
そして、妻が庵主様に請われて描いた寺の天井画、心の恢復と共に描かれたたくさんの花の絵。
主人公が描いた妻の父の絵。
これら三枚の絵が、実は物語のすべてでもある。
そしていうまでもなく、おびただしい法廷画の数々。
エンドロールに映し出されるそれらの絵が、感情のうつわになって観客を受け止めてくれるだろう。
リリー・フランキーがあんなに演技が達者だとは知らなかった。
オススメ。
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