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胡同(フートン)の理髪師
2008年2月9日(土)公開
作品レビュー(6件)胡同(フートン)の理髪師は星4つ
「胡同(フートン)の理髪師」に投稿されたレビューを
ユーザーが投稿した5段階評価を基準に、レビューを「良い」と「残念」に分けて表示しています。
時計は壊れても胡同は残る (投稿日:10/15)
映画は長い歴史を持つ胡同と、そこの主とも言える92才の現役理髪師チンさんを共に描くことで、古いものは壊してしまえとする、現代の風潮を「穏やか」に批判している、と感じられる。
北京オリンピックの開幕まで1000日を切るカウントダウンが始まる中、当局は躍起になって胡同を取り壊そうとしているのだが、チンさんを始め住民たちは「どうぞご勝手に」と涼しい顔だ。なにしろこの街は700年以上にわたって幾多の災難をくぐり抜けてきたのだから、こんなことで壊れるわけないという自信が街にも人にもある。事実観光客が胡同の街をツアーしている様子を映画は落とさずに映し込む。
チンさんも同様に、決して争わないという独自の哲学で、辛亥革命があり日中戦争があり社会主義革命があり改革開放がありと揺れ動いたこの国の100年を胡同の街の中で淡々とやり過ごして来た。
チンさんの古い掛時計が毎日5分遅れるため、修理に持って行った時計店で、主人は「やたらに分解するな」と息子をたしなめる。時計は胡同の象徴である。一旦分解すれば元に戻らなくなってしまうのだ。
その時計は四六時中チンさんの鼓動のような音を聞かせている。時計はチンさんの象徴でもある。毎晩9時にチンさんが就寝する時5分進められる。つまり92才のチンさんは時代に「5分遅れ」で暮らしているが、遅れは未だ日々修正可能である。
ある朝、ついにその時計は止まってしまい、チンさんがベッドから起き上がらないでいるのを、訪ねて来た息子が揺すってみると、朝寝坊をしていただけだった、という肩すかしが楽しい。象徴はあくまで象徴に過ぎない。
街では当局の係員が相変わらず、解体する住居を指定する“拆”の字をペンキで書いているが、胡同のこの地域がチンさんと同じように今もしたたかに残っているのだろうと思いたい。»ガイドライン違反報告
人生の参考になりました。 (投稿日:2008/6/13)
人生の終わりの準備の仕方について参考になりました。
年をとると、自分の人生の最期の過ごし方も自分で決めるのは難しいことや、長生きの秘訣などがユーモラスに描かれてました。
ホントにこういう普遍的なことは古今東西変わらず、どこも同じなのですね・・。
自分の葬儀の方法について頭を悩まし奔走する陳じいちゃんが、とってもかわいらしかったです。
それと、中国の近代化の速さを感じました。
・人生の最期について考えたい方
・長生きの秘訣を知りたい方
・ほのぼのした気分になりたい方
にお勧めです。
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時代の移り変わり (投稿日:2008/5/8)
映画を見ながら、昔の日本と何処となく似ている気がしました。
古き良き時代があり、誇れる文化があったのに
時代の移り変わりと共に、趣のある街並みは次々と取り壊され
人間性も人生の生き方も
時代に合わないものは、時代遅れとなり
評価されなくなっていく。
ひとつの国が急激に成長していく時
この過程を経験するのでしょう。
競争社会に生きる今の中国で
生き伸びることの辛さが、この映画からは痛いほど伝わってきます。
目上の者を尊重しない背景も、とても印象深く
中国の光と影が垣間見えたような映画でした。
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チンじいちゃんの生き方に憧れる・・・ (投稿日:2008/3/11)
最近は中国の映画にハマっているが、この映画も「中国の映画」らしくていい。何とも言えない雰囲気。静かに流れるストーリーながら、なぜか飽きる事無く引き込まれていく・・・。それに「多分、次はこうなるんではないか?」と思わせておいて、裏をかく奇抜なアイデア@面白さ・・・観ていて飽きない。
貧しいながらも理髪師の仕事を数十年。理髪師とお客さんとの関係で50年以上という人達との語り・・・如何にもほのぼのしていていい。理髪師のチンじいちゃんが高齢になるという事は当然、お客さんのじいちゃん達も高齢になるワケで、お客さんのじいちゃん達の死を見つめる事で、ジブン(チンじいちゃん)自身の死を意識するようになるというお話(この部分はウオーカーの「胡同(フートン)の理髪師」トップページのストーリーに書かれている事なので、ネタバレではありません)。
このチンじいちゃんは、物質的には質素な生活をしても、心の面をいかに大事にしているかが伺えます。少しだけネタバレですが、大都会で生活をしているお客さんの息子さんから「今日はありがとう」と言って大金(200元)を渡されるが、チンじいちゃんはお金を受け取らずに帰ってしまう・・・お金よりも、チンじいちゃんの「心」の面で納得行かなかったからですが・・・。
中国の映画は、この映画に係わらず、自分なりには奥深さを感じる・・・。中国映画は、CG(VFX)やアクションに誤魔化されるでも無く、中身の濃さに、毎回納得させられるジブンである。»ガイドライン違反報告
主人公のチン・クイ老人の存在感が抜群 (投稿日:2008/2/14)
変わり行く北京にあって胡同に暮らす93歳の理髪師の日常を淡々と描いていく、岩波ホールらしい作品です。
ややもすると単調になってしまいそうなところを、主人公を演じる靖奎(チン・クイ)老人の独特の存在感によって成立しているような、そんな映画でした。
靖奎老人始め、老出演者のほとんどは素人役者みたいなのですが、みんな各々にいい味を出していて、それがこの映画の魅力の全てと言っても過言ではないと思います。
原題は《剃頭匠》。まさに「理髪師」という意味でしょう。邦題に安易に“胡同”を付けるのには反対の私も、この映画については“胡同の”OKだと思いました。»ガイドライン違反報告
時代が変わっても変わりたくないもの (投稿日:2008/1/22)
試写会を見てきました。
チンおじいさんの潔い、質素で美しい生活を淡々と映し出す映画でした。
かなり淡々としていてスローなのですが、ユーモアもあり、そして不思議と感情移入できました。チンおじいさんの目を通して今の中国や世界を見ると、現代的な生活や人間関係が味気ないものに見えてきます。
かわいらしいチンおじいさんとシンプルな暮らしの中に、学ぶべきものをたくさん見出せた映画でした。»ガイドライン違反報告
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