映画-Movie Walker > 作品を探す > ひかりごけ

戦時中に実際に起こった食人事件をもとに描かれた武田泰淳の同名小説の映画化。脚本・監督は「式部物語」の熊井啓。共同脚本は池田太郎。撮影は同作の栃沢正夫がそれぞれ担当。

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北海道の知床半島・羅臼を訪れた作家を案内する地元中学校の校長。2人は天然記念物のひかりごけが簇生するマッカウシ洞窟内で金緑色の光を投げかける一面のひかりごけに圧倒される。その帰途、校長は昭和18年に起こったある事件の話を作家に語った。それは軍属だった4人の漁師を乗せた船から転落し、吹雪の烈しい荒海を泳ぎ抜け、マッカウシ洞窟に唯ひとり漂着した船長が、自らを励まし寒さと飢えに耐え忍び、遂に3カ月後、無事生還したというのだ。だが、生還から5カ月後、沖から漂着したリンゴ箱内にバラバラの人骨と衣服が納められているのが発見され、警察の取り調べを受けた船長は、洞窟内にもうひとり生存していた西川という船員が力尽きて死亡した後、彼の屍肉を食べて生きながらえたのだと自白、美談は一気に人食肉事件に転落する。しかし、なおも校長は、その船長の自白に疑問を呈する。ひとつは他の2人の行方不明船員も船長と西川が食べたのではないか? もうひとつは船長が西川を食す目的で殺人を犯したのでは? ということだった。校長の話に導かれるように作家は、洞窟内の極限的な人間同士の葛藤、そしてその後、船長が裁かれる裁判へと思いを馳せ、構想をたて始めていた。裁判官や遺族を前に船長は他人の肉を食べた者か食べられた者に裁かれたいと言う。やがて船長の脳裏に洞窟で起こった一部始終が甦えり、裁判長、検事、弁護人、そして死んだ船員の八蔵、西川、五助に見送られてひとり洞窟の中へと消えていく船長。その洞窟を前に、この不条理な事件の取材を終えた作家は、何かにとりつかれたかのように羅臼を後にするのだった。

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作品データ

製作年 1992年
製作国 日本
配給 ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
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スタッフ

監督 熊井啓
製作 内藤武敏相澤敏
原作 武田泰淳
脚本 池田太郎熊井啓
撮影 栃沢正夫
音楽 松村禎三
美術 木村威夫丸山裕司
編集 井上治
録音 紅谷愃一野中英敏
スチール 赤井博且
助監督 高根美博
照明 岩木保夫

キャスト

船長、校長(二役) 三國連太郎
西川 奥田瑛二
八蔵 田中邦衛
五助 杉本哲太
作家 内藤武敏
裁判長 笠智衆
検事 井川比佐志
弁護士 津嘉山正種

レビュー

狂気と正気と真実と…

投稿者:シズ

(投稿日:2007/06/06)

この作品のポイント☆ それは『観ながら考える』という事です…

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支持者:3人

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