映画-Movie Walker > 作品を探す > 真白き富士の嶺(1963)

太宰治原作“葉桜と魔笛”より須藤勝人が脚色、「美しい暦(1963)」の森永健次郎が監督した青春もの。撮影もコンビの松橋敏夫。

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逗子の浜辺を解放されたようにはしゃぎ廻わる梓。天翔ける青春の女神像のような神秘な美しさが、何か悲しそうな影をひめていた。梓が退院したのは昨日のことである。喜ぶ梓を前に修平をはじめ、姉の梢も暗い面持であった。それは退院真際に院長の言った、「出来るだけ患者をいたわってやって下さい」という言葉が重かった。風光の良い逗子に居を移したのもこうした家族の思いやりであった。お手伝いの“さと”と毎日過す梓が、ある日表の掃除をしている時、誤って高校生に水を浴びせてしまった。恐る恐る垣根越しに詫びる梓は、振りむいた高校生に胸をドキリとさせた。彼は逗子高校のヨット部員富田一夫であった。二度目に一夫を見たのは、父修平を迎えに行った帰りだった。顔を赤らめる梓。茶目ッケのある梓は元気を取り戻して、単身、姉の婚約者山上を訪ねて上京した。その間姉の梢は、梓にあてられた多くのラブレターを読んで驚いた封筒に書かれたM・Tのイニシャル、心痛めた梢は、思いあたるふしもなかった。そんな時一夫と再会した梓はヨットから誤って落ちた。平気な顔の梓だが、梢は父と医師の会話を盗み聞きして顔を青ざめた。数日後M・Tから絶縁状が届いた。不治の病と知って交際を絶ちたいというのだ。残酷だと怒る姉をよそに、梓は何故か平気だった。数日後、M・Tの手紙をもって喜んで入って来た梢を前に、梓は意外な告白をした。M・Tは仮空の人物だと言うのだ。“私は私の青春を大切にして、思いきり恋をしたかった!”梓は始めて真情をうち明けて絶叫した。数日後梓は一夫とマフラーを交換して死んでいった。高校生富田一夫は思い出のマフラーを首に嵐の晩にヨットを走らせていた。真剣に思いつめた一夫の心がさせた行動だった。

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作品データ

製作年 1963年
製作国 日本
配給 日活
上映時間 99
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スタッフ

監督 森永健次郎
脚本 須藤勝人
原作 太宰治
企画 芦田正蔵
撮影 松橋梅夫
美術 西亥一郎
音楽 渡辺宙明
録音 福島信雅
照明 森年男
編集 丹治睦夫
スチール 目黒祐司

キャスト

磯村修平 宮口精二
磯村梢 芦川いづみ
磯村梓 吉永小百合
山上裕康 小高雄二
富田一夫 浜田光夫
吉川さと 岡村文子
病院長 伊藤寿章
婦長 原恵子
看護婦A 川口道江
看護婦B 立石日佐子
看護婦C 漆沢政子
洋裁学校教師 葵真木子
洋裁学校生徒A 水森久美子
洋裁学校生徒B 中庸子
洋裁学校生徒C 若葉めぐみ
高校校長 久松洪介
若い教師 守屋徹
老教師 小野武雄
梓の友達A 進千賀子
梓の友達B 辻野房子
ホテルの支配人 弘松三郎
運送屋A 菊田一郎
運送屋B 大川隆
トラックの運転手 三浜元
本屋の店員 平塚仁郎
食料品店の女主人 早川由記
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